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その3  1日目昼〜夜

 

おのころ島神社

(おのころじまじんじゃ:兵庫県あわじ市)

若人の広場公園から先は海沿いを離れ、南淡路市の北寄りに位置するおのころ島神社へ向かう。おのころ島神社は「日本三大大鳥居」のひとつに数えられている鳥居が立つ神社。基本的に神社仏閣に関心の薄い自分には、正直それだけでは観光スポットとしての魅力は感じなかったのだが、淡路島を代表する観光スポットのひとつとなっているようなので、迷った結果ついでに立ち寄る事に。

おのころ島神社の大鳥居

鳥居に関する「日本三大○○」は、単に大きさだけを比較した日本三大大鳥居の他に、日本三大木造鳥居、日本三大石鳥居などがある。おのころ島神社の大鳥居は日本で二番目に大きな鳥居のようだが、木造でも石造りでもない(コンクリ造?)ので、名前が入っているのは日本三大大鳥居のみ。高さは21.7mあり、宮島にある厳島神社の大鳥居(日本一高い木造鳥居で高さ16m)よりも大きい。しかし鳥居の大きさについて調べてみると、おのころ神社よりも高さのある鳥居はいくつもある。もっと詳しく調べようとしたが、検索していたら眠くなったのでやめた。鳥居の大きさを測るのは単に高さだけでなく、幅や柱の太さなど複数の数値から出しているのかもしれない。

拝殿

鶺鴒石(せきれいいし)

おのころ島神社に到着して、大鳥居を見上げて確かに大きいなぁと写真を撮り、でも正直思ったほどのインパクトはないなぁと思い、鳥居をくぐって境内を拝殿まで歩いて観光終了。10分程度で終わってしまった。やはり自分向きの観光スポットではなかった。おのころ島神社は縁結びや安産のご利益があり、拝殿の手前に縁結びの石があった。

上田池ダム

(こうだいけだむ:兵庫県南あわじ市)

おのころ島神社ともう1ヶ所、観光しようか迷っていた場所が上田池ダム。石積み式の古いダムで印象的な外観をしているため、観光地候補にピックアップしていた。ただ、淡路島一周コースからある程度離れた場所にあり、ダムまでの山道は結構狭そうで、道のりがちょっと面倒くさいという印象だったので保留にしていた。しかし、おのころ島神社にかなり物足りなさを感じ、もっと自分が満足できるスポットに行きたいと思い、位置的におのころ島神社まで来た道を戻るようなかたちになってしまうが、それでも上田池ダムに立ち寄る事にした。

車が1台がやっと通れる幅しかない山道を進み、ダム上部の左端に到着。しかし周囲に車を停める場所が見当たらず。狭い道に停めておくわけにもいか、ダム上部は車が通れそうなのでとりあえず右折してダムに入る。山道もダム上部も道幅が狭いので、コンパクトカーでも曲がるのはギリギリ。ダム上部を渡ってダム右側の道路に出ると、ギリギリ車を1台停められるスペースがあったので駐車。それでも他の車が来たら邪魔になりそうだが、こんな奥地のマイナースポットに滅多に人は来ないだろうとたかをくくる。このダムは観光で人が訪れることを想定していないのだろうか。

ダム上部

機械室

上田池

ダム上の右寄りには半円状のかたちをした機械室。レトロな雰囲気がとてもいい。どんな機械が入っていて、今も使われているのかは分からない。上田池ダムは1929年に完成した歴史の古いダム。ダム湖の上田池は雲ひとつ無い青空の下きれいなエメラルドグリーン系の色をしていて、周囲の山々も青々と鮮やかで絵のような風景。

ダムを見下ろす

放流中

薄っすらと虹

運よくダムは放流中。ダムの上から見下ろす放流部分の壁はほぼ垂直に見え、身体が下へ吸い込まれそうでスリルがある。石積みの急斜面を勢いよく流れ落ち、ザァァーっといい音を出している。放水口のすぐ下には薄っすらと虹が。ダムの放流を見るのは随分と久しぶりな気がする。3年前の車中泊旅行で訪れた、広島県の温井ダムの迫力満点の放水をまた見物したくなった。

ダム右側の道路

木々の隙間からダムを眺める

ダムの全景を眺めたいので、車を停めたダム右側の道路を歩いて下っていくと、木々の隙間からダムが見える場所があったが全景ではないし角度も悪い。もっとよく見える場所はないかとさらに細道を下っていくが、木々が生い茂ってほとんどダムは見えない。そうしてダムの向かいにある何かの施設(ダム関連の施設?)の手前まで来る。施設敷地内に入ればダムの正面から全景を見られそうだが、さすがに一般人は立ち入り禁止だろうと諦め、ダムへ戻る。

放水口の上が橋のよう

狭いけど車が通れる

ダム観光を終え、来た道を戻り山道を抜けて景色が開けたところで、念のためにと車内から後方の景色を確認。するとダムの端から端までを見渡せる風景があった。離れた場所から眺める上池田ダムは、ダムの上にいた時よりも全幅がずっと長く感じる。それにしても、ダムへ向かう時はこの景色に全く気づかなかったのが不思議。

上田池ダム全景を眺望

淡路サンセットライン

(あわじさんせっとらいん)

上田池ダムから淡路島南部内陸部を西に進み、淡路サンセットラインと呼ばれる西岸沿いを通る県道の南端に出る。名前の通り夕陽を眺められる道路。ここから朝一に訪れた道の駅あわじへ向けて北上していく。

慶野松原(けいのまつばら)

慶野松原の海岸

淡路サンセットラインを走り始めて直ぐに、左手に松原があったのでついでに立ち寄り。約5万本のクロマツ林が海岸線に沿って2.5km続く、慶野松原という国指定の名勝地。しかし立ち寄ってはみたものの、ひたすら松の木が立ち並ぶ景色だけでは観光スポットとしての印象は弱い。松原よりも海水浴場となっている海岸のほうが一般的には目的地のようで、遊び終わって遊具やキャンプ道具を持って駐車場へ引き返す人を多く見かけた。時間は17:00になるところで、太陽の位置は低くなり夕日になっていた。

慶野松原の海岸から眺める夕陽

多賀の浜海水浴場から眺める夕陽

慶野松原から淡路サンセットラインを北上していき、今度は多賀の浜海水浴場に立ち寄り。県道から広い駐車場が見え、夕日が水平線に沈むのを眺めるのにも良さそうな場所だったので。ただ、この日の日の入り時間は大体18:40なのだが、まだ17:45と約1時間も時間がある。最初は日の入り間際まで多賀の浜海水浴場でのんびり待とうと思ったのだが、やはり1時間近くもぼぅっとしているのはしんどいので車を出す。淡路サンセットロードはほぼずっと海岸沿いを通っているので、日の入り時間の15分くらい前まで北上を続け、適当な場所でも日没までの夕日見物できるだろうということで。

移動中に路上から撮影

時間と夕日の位置を気にしつつ車を走らせていたら、次の目的地である江埼灯台がある江崎公園に着いてしまう。大きな灯台のモニュメントが立つ公園には、夕日を眺める人が10人ほど。夕日の見物スポットとして悪くない場所のようだ。時間も18:30とちょうどいい。がしかし、慶野松原では日が沈む方角に雲は一切見られなかったのが、いつに間にか水平線上にモヤッとした雲が出ていた。

江崎公園

水平線に沈む太陽は見られず

水平線に沈む夕日を期待していたのだが、残念ながら水平線よりも僅かに上の位置で太陽は雲に隠れ、18:44に姿を消して日没。まぁ、綺麗な夕日を眺めることはできたので良しとしよう。

江埼灯台

(えさきとうだい:兵庫県淡路市)

日没まで見届けてから、江崎公園から伸びる階段を上って江埼灯台へ向かう。木々に囲まれ薄暗くなった階段は少々不気味。所々クモの巣が張られ行く手を阻み、長い木の枝で払いながら進む。江崎公園からは灯台が見えず、階段は駐車場とは反対側の隅っこにあり目立たないため、灯台まで行く人はあまりいないような雰囲気。高台の上に建つ江埼灯台に着くとすでに点灯されていた。レンズには部分的に赤色が入っていて、レンズの回転風景がとても綺麗。江埼灯台からはライトアップされた明石海峡大橋まで眺めることができるが、レンズの動画撮影の方に夢中になっていて周囲の風景の写真を撮り忘れた。

江埼灯台まで続く階段

江埼灯台

江埼灯台レンズ

明石海峡大橋のライトアップ

江埼灯台から道の駅あわじへ移動して淡路島一周完了。時間は19:15。空腹だったので道の駅で食事をしようと思っていたが、駐車場に入ったときに係員に呼び止められ、レストランと土産物屋は終了していると告げられた。まぁいいさ、目的は明石海峡大橋のライトアップなのだ。で、ライトアップは確かに綺麗なのだが、思ったほどきらびやかなものではなかった。まぁ橋のライトアップとはこういうものだろうと、とりあえず綺麗な眺めなので満足したことにしておく。明石海峡大橋のライトアップは、季節や曜日・祝日などによってライトアップパターンが変わるらしい。

明石海峡大橋のライトアップ見物後、道の駅あわじのすぐ側にある入浴施設「松帆の郷」へ。高台の上にある入浴施設のテラスからは、ライトアップされた明石海峡大橋を眺められる。しかし空は完全に暗闇になってしまったので写真は撮らず。夜景を撮るなら日没後のマジックアワーから暗闇になる手前までの時間が一番いい。そして今度こそ食事をしようと思ったのだが、施設内にある食堂超満員でごった返し状態。こうなったらどこか別の場所で食事して松帆の郷へ戻ってくるか、それとも別の入浴施設(淡路島内の日帰り入浴施設を予め4ヵ所ピックアップしてあった)へ向かいつつ途中で食事をしようか考えたが、どちらも面倒なので空腹のまま松帆の郷で入浴。

1時間ほど入浴して、21:00から今度は淡路サンセットラインを南下し始める。目的地は淡路島最南部にある「道の駅うずしお」。淡路島と四国を繋ぐ大鳴門橋を目の前に見ることができる道の駅で、1日目の就寝地に決めていた。夕食をとらずに入浴をしたので結構な空腹状態。しかし島内では市街地以外あまり飲食店を見かけない上、時間的に開いている店を見つけるのは難しそうなので、店でちゃんとした食事をするのは諦める。結局通りがかったコンビニに立ち寄り弁当を買い、車内で食事を済ますといういつも通りの車中泊スタイル。そして23:10に道の駅うずしおに到着。駐車場の半分ほどが車中泊と思われる車で埋まっていた。空を見上げると満点の星空。沢山の星を眺めるのはかなり久しぶりな気がする。残念ながら大鳴門橋のライトアップは21:00まで。しかし淡路島一周のスケジュール上、どうしても日没の時点で明石海峡側に居るということを変えられなかったので仕方ない。23:40就寝。