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その6  4日目朝〜昼

 

1:30頃にふと目を覚ます。耳栓の片方が外れている事に気付き、車内を軽く探してみるが見つからない。諦めて再び眠る。3:30頃にまた目を覚ます。シートの下から見つけた耳栓は何処にやったのかと、寝ぼけまなこで辺りを探して夢だったと気付き、再び眠る。今度はトイレの便器に耳栓を落とす夢を見て4:00過ぎに目を覚ます。潜在意識が耳栓の紛失を相当気にしていたようだ。トイレに行くため車から降りると、道の駅の広い駐車場が満車になっていたので驚く。道路の混雑を避けるため夜中のうちに移動して朝までに到着する、という人達だろうか。自分が言うのもなんだが、皆元気だなと思う。

トイレを済ませ再び寝て、6:00にケータイの目覚ましで起床。空腹なので道の駅の向かいにあるコンビへ朝食を買いに行くと、店内は混雑していてレジには長い列。道の駅で夜を明かした人達が朝食を買い求めていた。レジを済ませコンビニを出ると、ちょうど朝日が建物の影から顔を出し始める。道の駅は出発の準備をする人達でいっぱい。皆早起きして何処に出掛けるのだろう、やはり出雲大社か。自分がこれから向かう日御碕には来てくれるなよと少し心配しつつ、車内で朝食を済ませ出発。

日御碕

(ひのみざき:島根県出雲市)

日御碕に7:00到着。前週も訪れた場所ではあるが、どうしても悪天候の日御碕の風景に納得いかず、快晴の下で日御碕灯台の参観がしたかったので再訪。天気は前日と同じく雲ひとつ無い快晴。文句のつけようがない澄んだ青空が気持ちがいい。三連休の2日目でこの快晴、ということで駐車場にはすでに何台も車が停まっている。そして灯台の参観は9:00からなのを8:00からだと勘違いしていたことに気付く。まぁいいさ、空がこんなにも青いのだから思う存分日御碕散策するさと、まず灯台へ向かう。

マンホールに灯台とウミネコの絵

快晴を背景にした灯台の眺めは、前週の曇り空の時とは別もの。白亜の灯台には青空が似合う。前週のリベンジを果たすかのように、青空を背景に灯台の写真をバシバシ撮りまくる。灯台を囲む遊歩道や断崖の上には、ジョギングをするような格好や犬を散歩させている人が目立つ。ほとんどが地元の人で観光客は少ないのかもしれない。

灯台と夕日の小径

「灯台と夕日の小径」という海岸沿いの遊歩道を、灯台から南へ向けて歩く。灯台の周り以外は人の姿がなく、波の音だけが響く遊歩道。青く澄んだ海と切り立った断崖の広がる静かな海岸風景が清々しい気分にさせる。それにしても、2日連続で朝から雲ひとつ無い快晴というのは珍しい。早起きして日御碕から日の出を見ればよかった。

前週とポーズ違ってた

展望台から眺める経島

経島の上に鳥居と祠

経島の見える展望台にも再訪。島の上には鳥居と祠が建っていてる。鳥居に一羽のウミネコ?経島はウミネコの繁殖地として、国の天然記念物に指定されている。ふと、展望台からの経島の眺めがワニの形に似ているなと気付く。右が頭で左が尻尾。見れば見るほどワニに見える、のは自分だけだろうか。前週は天気が残念すぎてそんな観察力もなかった。さらにワニの尻尾部分の防波堤を渡って島へ上陸できそうにも見える。ということで防波堤のある漁港まで行ってみるが、防波堤は港とも島とも繋がっていなかった。

日御碕神社楼門

日沈見宮拝殿

神の宮拝殿

8:00にもなると日差しが強くなり、長袖のシャツでは暑いくらいに。灯台の開門までまだ時間があるので、漁港の集落にある日御碕神社へ入る。そこそこ広くて立派な神社だ。しかし境内を一通り見てまわるも、神社・仏閣に関心があるわけではないので大して時間潰しにはならず。1時間以上歩き回り疲れてきたので、散策は終わりにして灯台へ戻る。

稲荷社

灯台開門の30分前に戻ってきてしまい、まだかまだかと時計を気にしながら灯台を囲む遊歩道をうろうろ。しまいにはうろうろするのも疲れて門の前でじっと待つ。待つの面倒だしやっぱり今回は参観しなくてもよかったかなぁ、などと30分そこらの待ち時間に弱音を吐く。

灯台敷地正門

係員が解錠中

一番乗りで灯台へ登る

8:50に係員がやってきて門を解錠。2人の係員の後ろについていき灯台へ。灯台の周りには何人もの人がいるが、自分のすぐ後に続いてくる人はいない。やはり地元の散歩人が多いのだろう。受付窓口の準備に2分ほど待ってから、参観料200円を払って靴を脱いで下駄箱へ。滑りやすい足元に気をつけながら螺旋階段を一気に登っていく。

南西側の眺め

北東側の眺め

灯台の影を見下ろす

視界いっぱいに広がる快晴の明るい景色。強い日差しによる暑さを和らげる風。文句なしの条件で一週間前のリベンジを果たすことが出来た…のだが、思ったほどの満足感は得られず。何故? 日本に15ある参観灯台のうち、これまで9箇所の参観をしている。その中でも日御碕灯台からの眺めが、特別印象的なものではないからそう感じたのかもしれない。日本の灯台50選にも世界の灯台100選にも選ばれていて、日本一背の高い灯台でもあるという事に期待し過ぎていたのかもしれない。まぁいい眺めなのには違いないし、快晴の時に参観することができて気は済んだ。

灯台敷地内を見下ろす

切り立った断崖を見下ろす

日本一の灯台参観完全攻略

無事日御碕灯台の参観を終えたところで、とりあえず中国地方日本海縦断旅行のノルマは達成。後は帰宅時間が遅くならない程度に、適当に数ヶ所観光するだけなので気楽だ。まずは、前週に華蔵寺の展望台から見えた中海の堤防道路へ向かう。日御碕から出雲大社の前まで戻ると、出雲大社駐車場へ続く対向車線は酷い渋滞。参道正面から続く道路は4kmほど渋滞の列が続いていて全く動かない状態。そして両脇の歩道は人で溢れかえっている。どうやらお祭りがあるようでそんなにも混雑しているようだ。道の駅が満車になっていたのにも納得。

宍道湖

宍道湖の南岸沿いの国道を走る。北岸の国道を走ったほうが目的地には近いのだが、そちらの道は松山城から出雲大社へ行く時に通っていて、同じ道を走りたくないという理由で少し遠回り。宍道湖は日本で7番目に大きな湖で、湖岸沿いの道路からの眺めは何処にでもあるありふれた海岸風景のよう。少々退屈な景色と、日御碕の観光を終え気が抜けてしまったこともあり眠気が。コンビニに車を停め、前日と同じく気休めの栄養ドリンクを飲み、さらに無糖の缶コーヒーで目を覚まさせる。長時間の運転でもないのに眠くなるなんて、もう若くないのかなぁ、過去の車中泊旅はどうだったかなぁと思いふける。…あぁ、しょっちゅう眠くなってたか。。

またこれに頼る

中海

(なかうみ:島根県松江市)

11:30に中海の堤防道路に入る。中海北岸と江島を繋ぐ、中海干拓堤防の上を通る道路。華蔵寺の展望台からの眺めだと楽しそうな道路に見えたのだが、実際に走ってみると特に面白みがあるわけでもなく普通だった。まぁしかし、かなり気になっていたので走ることができて気が済んだ。

中海干拓堤防

大江大橋

中海干拓堤防を渡って江島、大根島の北岸道路を進む。途中で車を停めて岸から景色を眺めていると、江島の方に大きめの橋があるのに気付く。何となく写真を撮ったもののその時は特に印象には残らず。で、旅の数日後に見たダイハツのテレビCMに出た「ベタ踏み坂」という急坂が気になり調べてみると、正にその橋だった。大江大橋という、江島と鳥取県の境港市を結ぶ橋。渡っておけばよかった… それと気付いた事がもうひとつ。12年前の日本一周で境港市から江島に渡っていて、その時は水門道路を通った事を思い出した。車幅制限のためか出入り口が随分狭かったのを覚えている。2004年に大江大橋が開通した後、水門道路は撤去されたらしい。時代と共に道路も変化していくんだなと、そして自分も確実に年をとっているんだなと改めて実感。

中海堤防道路

大根島と中海西岸を繋ぐ中海堤防道路も渡る。こちらは道路の片側が土手のように高くなっていて、景色が見えるのは北側のみ。車窓からの眺めは普通の岸沿いの道路という感じ。堤防道路の西岸側たもとにある駐車場に車を停め、この先どうするかを考える。もう帰路に就いてもいいかなとも思ったが、せっかくの快晴だしまだ昼なので、帰りついでに鳥取県の大山へ立ち寄ることにする。とりあえず山へ向かって進み、地図上にある「好展望地」で山を眺めて、峠道を通って帰路の高速道路へ向かうことに。