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その3  2日目昼〜夜

 

郡上八幡

(ぐじょうはちまん:岐阜県郡上市)

白川郷に次ぐ郷愁町並巡り二箇所目は、「水と踊りの町」と言われている郡上八幡。郡上八幡城の城下町で、格子や袖壁のある古い家々が建ち、至る所に用水路が流れる風情ある町。7月から9月にかけては「郡上おどり」で賑わうらしい。

駐車場から歩いて吉田川へ

落ち着く風景

観光エリア内は観光客が沢山歩いていると思われ、車で入らないほうが良さそうなので、少し外れの駐車場に車を停める。そして観光エリアを流れる吉田川へ向かって歩いていくと、少し外れた所に出てしまった。しかし何とも長閑で落ち着く風景が広がっている。川沿いの遊歩道を歩いて目的地へ。

いがわこみち

共同洗濯場

新橋から眺める吉田川

そして最初に辿り着いたのが、家々の裏手を流れる水路に沿って続く「いがわこみち」。町内でも最も大きな水路沿いの生活道路で、家々と木々に囲まれた風情ある涼しげなこみち。鯉や鮎などいろんな魚が泳いでいる。しかし観光客が多くあまりその風情に浸る事が出来ないのが残念。上の写真は人通りが途絶えた隙に撮影。3箇所の共同洗濯場があるのだが、観光客の目に晒されるので最近はあまり使われていないとか。いがわこみちを進んで吉田川に架かる新橋へ。

新橋

神農薬師

白龍神社

吉田川を渡った正面には、郡上八幡城のある山の壁を掘ってつくられた神農薬師。これなんだろ?さらにそのすぐ側には、家々の隙間にそびえる大きな岩。岩は神社になっていて、鳥居をくぐり階段を上って岩の上まで登ることが出来る。狭く急な階段を足元に注意して上ってみると、上には鳥居と祠。眺めはほとんど周囲の建物の屋根しか見えなかった。

袖壁が並ぶ民家

道路の両脇を流れる水路

古い町並のある柳町の通りに入る。住宅地で観光客向けの店はほとんどないので人の姿は少なく静か。隣家との境に袖壁と言うエラのような壁が多く見られるのが特徴。屋根の軒出しの支えと、密接した家々の防犯や延焼を防ぐためのものらしい。そして「水と踊りの町」の由縁でもある水路。洗いものなどの生活用水らしいが、実際に現在でも生活の中で水路の水が使われているのだろうか。

職人町

バケツが沢山

柳町を奥まで進んだところで1つ隣の職人町の通りへ。こちらの通りは店が並び観光客も多い。柳町と同じく建物の多くは袖壁があり、道路両脇には水路。そしてもう1つ目に付くのが軒先に下がる消化用バケツ。木造家屋が密集する郡上八幡は、昔二度の大火に見舞われ火事には神経質だったらしくその名残りとか。町中に張り巡らされた水路も、元は防火用水として江戸時代に整備されたものらしい。

ここにもバケツ

格子づくりの家が多い

郡上八幡には13もの寺院があり、「小京都」の異名をもっている。しかし寺院に関心があるわけでもなく、時間的にも限りがあるので寺院の観光はパス。

横道に入り宗祇水へ

職人町から鍛冶屋町、本町と古い町並が真っ直ぐ続く郡上八幡のメーンストリートを歩き宗祇水(そうぎすい)へ。宗祇水は由緒正しき史跡であると共に、日本の名水百選の第1号に選ばれた湧き水。郡上八幡のシンボル的スポットなだけに、多くの人で賑わっている。宗祇水の湧き水の元まで行ってみたいところだが結構人が並んでいる。朝から歩き回っているのと厳しい暑さでかなり疲れてきていたので、人の列に並ぶ気にはなれず次へ進む。それにしても本当に日差しが強くて暑い。毎年GWってこんなに暑かった?

宗祇水

宮が瀬橋

宮が瀬橋から吉田川と先に渡った新橋を眺める

宮が瀬橋を渡って新町へ。新町は明治時代の古い商屋群が残る繁華街。繁華街なだけに観光客でごった返している。夏のような暑さに加えてこの人混みには滅入る…新町へ寄った目的は、繁華街の通りの横道に入るとある「やなか道のこみち」。地元の川から採取した約8万個の玉石を敷き詰めた、とても風情のある裏路地。なのだが、ここも沢山の観光客と水路で遊ぶ子供たちで賑やかな事に。写真は人通りが一瞬途絶えた隙に撮影。白川郷といい、有名な観光地は観光客の多さゆえに、本来の風情を味わうことが難しい。しかし自分もその観光客の1人なのである。。

古い商屋

やなか道のこみち

和雑貨店

やなか道のこみちから宮が瀬橋へ戻り、吉田川沿いの遊歩道「宮が瀬こみち」を歩く。ここは人通りがほとんど無く静か。透き通った川に日差しを浴びて鮮やかな緑、とても落ち着く場所。やなか道のこみちから最初に渡った新橋へ戻り、再度新橋を渡って今度は郡上八幡城へ向かう。

宮が瀬こみち

それにしても凄い所に建ててる

郡上八幡城へ続く道へ入るといきなり長い階段。朝から歩き回ってだいぶ疲れていたので、出来れば階段や坂道は避けたいところだが、城は山の上にあるので仕方が無い。重い足で山の中の階段を上っていく。 

疲れたから階段は嫌

あと1005歩!?

細道を抜けて…

まだまだ階段が続く

郡上八幡城

郡上八幡城は1559年に建てられ、現在のものは1933年に再建されたもので、全国で最も古い木造再建城。天守は別の城を参考につくられた模擬天守(元々存在しなかった天守を後からそれらしく造ったもの)とか。何故元々無かった天守を後から造るのだろう。町おこしのためだろうか。城内はお決まりのように鎧や刀などの所蔵品が展示されている。天守最上階からは郡上市を一望。

城内展示物

天守最上階から郡上市を一望

城を下りてもう一度柳町の通りを歩いて見つけた「わらべ地蔵」という水のみ場。茶碗がたくさん置いてある。喉が渇いていたので水を頂く。冷たくておいしいのでガブガブ飲んでしまった。ふと時計を見ると16:00過ぎ。そういえば次の目的地の大滝鍾乳洞は何時までやっているのだろう…調べてなかった。あまり遅くまではやっていない気がするので、足早に車を停めた駐車場へ戻る。

わらべ地蔵

俳句&ミニ滝付き

喉渇いたし

大滝鍾乳洞

(おおたきしょうにゅうどう:岐阜県郡上市)

車を走らせ山を登って大滝鍾乳洞へ向かう。道がよく分からず迷い、妙に狭くて怪しい道に入ってしまうも、何とか大滝鍾乳洞に到着。しかし時間は17:00直前。駐車場には車がほとんど無くひと気も無い。遅かったか…とりあえず入場券窓口へ行くと、閉館は17:30でギリギリ見学出来るとの事。入場料1000円を払い窓口の先へ進むとケーブルカー。自分含めて3人だけの客を乗せて最終便の出発。

ケーブルカー

鍾乳洞入口

奥へ続く道

ケーブルカーが鍾乳洞入口の駅に到着すると、運転士が「消灯が17:20だからそれまでに出るようにしてね」と。20分しかないじゃん…20分あれば普通にまわれるらしいが、気分的にゆっくり出来ず足早に進む。そういえば入場券窓口でETCカードを見せれば入場料が20%OFFになるのを忘れていた、などと考え事をしていたら、ゴンッ!! 厄日の災いが訪れた。天井の柱に頭を強打。かなり痛い。頭上に星が回った。もう笑うしかない。

足を滑らさないように気をつけつつ、足早に順路を進んでいく。大滝鍾乳洞は総延長2kmある東海地区最大級の石灰洞窟で、そのうちの約700mの通路を公開している。一番の見所は落差30mの地底滝である「神秘の大滝」。地底の滝では日本一の規模らしい。しかし日本一のはずの神秘の大滝はイマイチ見応えが無い(写真は暗く撮影されたので尚更…)。

大滝不動尊

神秘の大滝

1年前に静岡・愛知の車中泊の旅で立ち寄った浜松市の竜ヶ岩洞にも地底滝があったが、そちらの方は勢いが強く迫力があった。竜ヶ岩洞の旅行記を見返して見ると、同じく落差30mで日本最大級と。とにかくこの洞窟、竜ヶ岩洞と比べてしまうと全体的にこれと言った見所が無いというか、web上にある写真よりも照明が少ない気もする。閉館間近だから?まぁ、見応えがあってものんびり見物している時間もないので丁度いいか、と、変に納得をして出口へ。

入場券窓口の辺りまで戻ってくると、観光客の姿は全く無く、スタッフがいろいろと片付け始めている。お腹が空いたので園内で何か食べたかったが、レストランも終わっているので車に乗り先へ進む。

3日目朝から観光する美濃市へ向かいつつ、途中で温泉「子宝の湯」に立ち寄り。温泉内の食堂で夕飯を済ませてから入浴。厄日なので温泉内を移動する時は足を滑らせないように常に注意。頭を洗う時に巨大なたんこぶが出来ている事に気付く。星回ったしねぇ… ゆっくり一時間半ほど入浴して脱衣所のロッカーへ戻ると、あれ、鍵が刺さったままだ…中身は無事なので厄にはカウントしない。

入浴後は美濃市まで行き、翌日の観光スポットを車内から軽く下見しつつ駐車場を探すも、停められそうな所が無いので最寄の道の駅「美濃にわか茶屋」に車を停める。歯を磨いて少し早めの21:30就寝。

子宝の湯