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2004年7月7日 7日目 (曇り)  釧路市⇒網走市

走行距離:566.3km(合計:3137.2km)

給油:26.1L(合計:171.3L)

 

深夜3:00頃に目が覚め空を見上げてみると、相変わらずの曇り空。なので7日目も摩周湖の観光は断念…ガッカリだ。ラジオを点けるとちょうど天気予報が流れていて、根室方面は所々青空が見えるでしょう〜と言うので、行く予定の無かった根室方面を観光することに急遽変更。車の中で旅行雑誌と地図を使い計画を練り、根室⇒野付半島⇒開陽台⇒知床⇒網走の順で周ることに。少々過密な計画かもしれないが、どうせなら沢山観光したい。丸1日予定外の観光で消化しても、14日間の旅行期間のうち3日は悪天候などで観光できない事を考えての予備日なので、今後の旅行日程に大きな影響は与えないはず。

 

4:00に釧路を出発して根室に向けて東へ進む。終始スムーズに移動できれば17:00頃に網走に着く予定。とりあえずまだ朝と言うには早い時間帯で、周りに自然以外の何も無い道路は車の通りが全くと言っていいほど無く、気分良く快走。暫く猛進…もとい適度な速度で走っていると、「あやめヶ原」と書かれた看板が目に留まり立ち寄ることに。早々に予定外の寄り道をしてしまったが、気になったのだから仕方ない。

馬が放牧されているあやめヶ原

あやめヶ原から間近に見える大黒島

駐車場から続く林の中の遊歩道を歩いて行くと草原に出る。柵で仕切られた遊歩道の外は馬が何匹も放牧されていた。そして遊歩道と放牧地を出入りする扉は半開きのまま…馬は遊歩道に入ってこないの?ていうか柵の外に出てもいいの?放牧地に見晴台があったりするので遊歩道から出ても良いと判断し、こわごわ柵の外へ。気安く馬に近づいたら蹴り飛ばされそうなのであまり近づかないように、そして馬糞を踏まないように気をつけながら見晴台へ。

あやめヶ原からの眺め

北海道らしい海岸風景

見晴台からは大黒島という平たい感じの島がよく見える。あやめヶ原から眺める海岸風景は北海道らしい特徴的な地形をしている。どんよりとした空模様なのが惜しいが、それでも本当にいい眺め。そしてあやめヶ原には終始自分以外誰の姿も無く、草原一帯とそこから見える景色を独り占めした気分だった。

 

琵琶瀬川

霧多布岬

あやめヶ原から根室に向けて進む途中にも、北海道らしい景色がいくつも見えてくる。亜熱帯地域の川のような眺めの琵琶瀬川、稚内の野寒布岬と名前のニュアンスが似ている霧多布岬、坂から見下ろす小さな町の家々と海岸線の地形が印象的な浜中湾、島の地面が端から端まで真っ平らに見えるユルリ島など。空模様は雨が降りそうで降らない微妙な曇り。せめて少しでも雲間から青空と日差しが出てくれれば嬉しいのだけど…

浜中湾

ユルリ島

 

昼前に根室半島の東端、野沙布岬に到着。野沙布岬は日本最東端の地で、1945年にソ連に占拠され今尚ロシアの植民地になっている北方領土(北方四島)が見える。北方領土とは、国後島・択捉島・色丹島・歯舞群島の四島の事。この日は天気の関係で遠くの視界があまりよくないが、海の向こうに北方領土の陸地がしっかりと見える。岬には北方領土の返還を願って作られた大きなシンボル像「四島のかけ橋」や、「きぼうの鐘」がある。

四島のかけ橋

きぼうの鐘

四島のかけ橋やきぼうの鐘以外にも、北方領土返還の願いが込められたモニュメントなどがいくつもある。祈願・奪還・返せ・還せ…願いよりも怒りが込められている感じがする。ロシアによる北方領土の占拠は日本にとって深刻な問題なのだと実感。これだけの強い訴えを見ていると、今まで北方領土問題に関心が無かった自分も他人事ではなく思えてくる。本来日本の国土であるはずの島々が他国によって占領され、日本人が立ち入ることが出来ない事はとても大きな問題なんだ。

祈願 北方領土奪還

 返せ北方領土

返せ北方領土 

島を還せ…海の先に北方領土の島が見える。

 

野沙布岬の次は野付半島へ。細長くエビが背を曲げたような形をした半島。砂などが蓄積してできた「砂嘴(さし)」と呼ばれるもので、全長約28kmもある。日本一周でも訪れ半島の突端まで行こうとしたが、いくら進んでも変わらぬ景色に耐えられず半島の1/3ほど進んだところで引き返してしまった。なので今回は頑張って道路の終端まで進もうと決める。ここまで来てやっと青空が見えるようになり、日が差して景色が明るくなった。

フラワーロードと名づけられた一本道をひたすら走り、日本一周の時に折り返したパーキングを通過し、「野付半島」と刻まれた石碑があるパーキングに車を停める。南側にはエビの反った尻尾のような半島先端が海を挟んだ先に見え、北側には北方領土の国後島がすぐ近くに見える。それらの風景を見て満足してしまい、まだ道路は先へ続いていたがもうここで十分だろうと引き返す。結局今回も野付半島の先端までは行かず仕舞いだった。いつかまた車で北海道旅行をして野付半島を訪れることがあれば、その時こそは先端まで行こうと思った。

野付半島からは北方領土の国後島がよく見える

 

野付半島から西へ進んで内陸部に入り、広大な草原の中にある開陽台展望台へ。360°地平線が見渡せる絶景が売りの展望台。しかし再び空は一面雲に覆われ日差しは遮られ、景色は霞んでイマイチパッとしない眺めになってしまった。それでも360°の大パノラマは絶景なので、快晴なら最高の景色を見られたはず。曇天が本当に恨めしい。

地平線の先まで続く草原

開陽台展望台からの眺め

開陽台展望台の行き帰りに通った道路は、広大な牧場地帯の中にある真っ直ぐな道路。牧場の中を通る道なので「ミルクロード」と呼ばれている。日本にもこんな道路があるとは。さすが北海道はスケールが大きい。

  

ミルクロード

 

羅臼岳

開陽台から海沿いの道路に戻り、北上して知床半島に入る。角のように長く突き出た知床半島の先端までは道路が無く、先の方はあまり人の立ち入らない「秘境」。道路は半島の真ん中辺りで東西に横断して折り返し。その知床横断道路からは、知床半島のほぼ中心にある知床連山最高峰の羅臼岳がよく見える。

知床半島の観光名所の一つ、知床五湖を見て周ろうと有料駐車場に車を停める。が、遊歩道の案内図には「ヒグマ出没中につき全面閉鎖中」との掲示が。ちょっと待て、駐車場より手前にはヒグマの情報が掲示されていなかった。それならせめて駐車場の係員教えてよ!!観光が出来ないのを教えず駐車料金取るのは問題でしょ?これじゃ駐車料金払い損、ボッタクリでしょっ!周りにいる他の観光客もかなり不満を口にしていて、駐車場係員に抗議する人の姿も多数。う〜ん、これは本当に呆れる。とりあえず、駐車料金払って収穫無しは悔しいので知床連山をバックに記念撮影をする。それにしても、日本一周の旅で知床五湖を訪れた時は三湖まで進み、その先の遊歩道でクマが出たとの事で引き返す羽目になった。五湖全部を見て周るのは結構難しい?

「ヒグマ出没中につき全面閉鎖中」

知床連山をバックにハイチーズ

 

日本一周でも立ち寄ったオシンコシンの滝を見物して網走へ。当日の天気予報を聞いて急遽考えた計画通りに観光して(多少の寄り道もして)、予定通り17:00に網走市に到着。走行距離は500km超と結構走ったが、道路が全体的に空いていたのでかなりスムーズに移動できた。天気は全体的に曇りだったが、早朝の予報通り雨は降らず晴れ間も少しだけ見られたのでよかった。とにかく、天気を理由に観光を諦め街で時間を潰すような過ごし方にせず、天気予報を聞いて臨機応変に計画を変更して正解だった。

途中でお金を下ろそうとコンビニを何件か回ったがATMが無い!コンビニの店員に近くにATMのあるコンビニは無いか尋ねると、北海道は都市部以外のコンビニではATMがまだ普及してないとのこと。そうだったのかー!!

 

本日の食事

朝食 コンビニ パン・ワッフル
昼食 コンビニ ハンバーガー・サラダ
夕食 温泉内定食屋 とんかつ定食

ここ数日夕食だけはマシな食事をしてる。