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初登山:2001年7月12日

特に登山が好きという訳ではないが、日本人として一度は日本一の山に登ってみたいということで…2001年7月富士登山に初挑戦。ただ、当初の予定では山頂まで登るつもりはなく、登れる所まで行ってみようかな〜という軽い気持ちで、せいぜい登れるのは七合目くらいまでだろうと思っていた。なので主な装備は500mlペットのお茶1本・タートルネックシャツ・ちょっと底の厚い革靴、ただし靴底が真ん中で割れかかったボロいカジュアルシューズ…と、登山装備と言える物は何も持たずに富士山へ。しかし結局は山頂まで登ってしまうのだが、あまりに無計画・無装備だった為にいろいろと苦労するハメに…

※初登山の掲載画像は、使い捨てカメラ(レンズ付きフィルム)で撮影した現像写真を、家庭用のスキャナーで取り込んだものです。

初登山その1  富士宮口五合目→九合目

4:00に起床、直ぐに自宅を出発。睡眠時間2時間くらい?

東京都内の自宅から東名高速道路を走り御殿場へ。富士山五合目は「富士宮口」・「須走口」・「御殿場口」・「河口湖口」の四箇所あるが、今回はドライブでよく行っていた富士宮口五合目へ。

富士山周辺の空は快晴!山頂だけ少し雲がかかっている。当然ながら夏なので雪は積もっていない。雪の無い富士山の眺めは、なんだか富士山って感じがしない。

6:00富士宮口五合目に到着。五合目駐車場は満車状態で、駐車場より数百メートル手前の道路から路肩に車がぎっしり!富士山に登る人がこんなに沢山いるのだと少し驚く。そして登山装備で身を固めた人を多く見かける。やはり山頂まで登るには、それなりの装備で臨まないと難しいのだろうなぁ、と他人事のように思う。五合目の登山道入り口から山頂を見上げると…結構ありそうだなぁ〜 まぁ自分は七合目辺りまでしか登らないだろうし、と自分には無関係のように思っていた。

軽い気持ちで登り始め「新六合目」に到着。ここまでは道も歩きやすく、まだ登山という感じではない。

各合目には売店や仮眠所を設けた山荘がある。売店には飲食物や酸素ボンベなど登山に必要なものが売られている。その中の1つ、写真右下にも写っている登山用杖の「金剛杖」に心惹かれる。でも頂上まで登らない自分には必要ないかと、まだこの時は思っていたが…

ちなみに山荘で販売されている物は、山荘の標高が高くなるほど値段も上がっていく。単純に上の方が商品を持っていくのが大変だからだと思うが、それにしても山頂なんかは信じられないくらいの値段が付いている。詳しくは後のページで。

新六合目を過ぎると勾配が少し急になっていき、地面は砂礫で少し滑りやすくなっている。それでもまだまだ余裕、軽快に進み「新七合目」に到着。見下ろす下界は遥か下。富士山の周りには広範囲に雲が広がっている。山の天気は変わりやすいので富士山まで雲ってしまわないか少し心配になる。

新七合目からは本格的な登山道に。つづら折りの道をジグザグに登っていく。地面は砂礫が深く堆積している場所もあり、足が砂礫にもぐって歩きにくい。標高が高く空気が薄いせいか、少し頭が痛くなってきた。しかし景色も道も登山らしくなり、次第に登山に夢中になっていく。

八合目に到着!と思ったら「元祖七合目」…紛らわしい。少し精神的ダメージを受ける。しかしここまで来たら山頂まで行くしかないっ!!と、いきなり予定変更。途中まで登ってみようという軽い気持ちから、山頂を目指す固い決意に変わった。歩きにくい山道に対処すべく、ここで金剛杖を購入。

家を出る時にバナナ一本しか食べて来なかったため空腹だったので、売店で何か食べ物を買おうと思ったら…高い!はっきりは覚えていないが、元祖七合目で売られている商品の価格は定価の倍強はしたと思う。仕方ないのでチョコボールを一箱(150円くらいだったかな…)買って空腹を誤魔化す。手持ちの飲食物は500mlペットのお茶のみ。この先どんどん物の値段が上がっていくと予想されるので、手持ちのお茶を大事に大事に飲むようにしないと…ケチ。

この時点で体力的にはまだまだ余裕があったが、頭痛が少し気になってきた。

登山道には大きめの岩が目立ち始め結構歩きにくい場所も。底の薄い靴では足の裏が痛くなりそう。底の厚い靴を履いてきてよかった。しかし靴の左右両方ともゴム底が真ん中で割れかかっているので、完全に割れて歩けなくなってしまわないか心配に。本当に無計画・無装備にも程がある…

標高が高いため日射しがかなり強くなってきた。日焼け止めを持って来るべきだった。そして頭痛が結構酷くなってくる。

やっと「八合目」到着。頭痛が…頭痛で足が上がらない…これが高山病というヤツなのか。結構、いやかなり辛い。この状態で登山を続けるのは無理と判断、とりあえず日陰の地面にしゃがんで休憩。少し仮眠をとることに。

30分ほどの仮眠から目を覚ますと、だいぶ気分が良くなっていた。相変わらず頭は痛いがとりあえずは先に進めそう。もう何が何でも山頂まで登りたいという気持ちになっていた。

辺りは岩ばかりで緑はほとんど見かけなくなった。登山道の勾配はさらにきつくなり(気のせい?)、岩と砂利で歩き難く少し足が疲れてきた。そして相変わらず頭が痛い。この頭痛さえなければ体力の消耗も少なかろうに…

登山道の途中に鳥居が建っていた。そこからさらに進むと、今度はお金がぎっしり挟まった二本の木の柱が建っていた。これはいったい何だろう。元々は鳥居だったのが、台風か何かで柱が折れて上部が無くなってしまったとか?

山頂を見上げると結構近くまで来ているかのように見える。しかしそう思ってからが長い。登っても登っても、山頂との距離が縮まっているようには見えない。山頂ばかり気にしながら登っていると精神的に疲れるので、あまり考えないようにして登る。

そしてついに「九合目」まで来た。山頂まであと少し!!そう思うとテンションが上がる。とりあえず10分くらい休憩。冷たいジュースでも飲んで一息入れたい気分だが、自販機の缶ジュースは富士山価格(400円くらいだった気が…)なので手持ちのお茶をチビッと飲んでガマン。ケチ。

黒いズボンと靴は砂埃で白っぽくなってしまった。髪の毛はバサバサ。全身砂まみれ状態。