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四度目の登山その3  お鉢巡り

写真を撮ってもらった人によると、反時計周りで火口を周った方が早く影富士が見られる場所に行けるらしいので、アドバイスに従い反時計周りに火口を一周する事に。まだ日の出から間もなく太陽の位置が低いので、火口周辺は影が多い。

河口湖口山頂から歩き始めて30分ほどで、影富士が見える場所に到着。初めて目にする影富士の雄大さに感動!広い大地と山々に綺麗な富士山のシルエットが映し出されていた。本当に素晴らしい眺め。しかしご来光を見物する場所とほぼ正反対に位置するためか、この辺りはまだ人通りが少ない。最初に影富士が見えた場所からだと影の左側が岩場でだいぶ隠れていたので、道を少し外れてもっとよく見える場所へ移動。そして辺りには誰も居ない、静まり返った場所で改めて影富士を見た時、その雄大で威厳に満ちた眺めに思わず感極まってしまった。それくらい素晴らしい眺め。

影富士

もっといい影富士を、富士山の両端まできれいに映る影富士が見られる場所は無いかと、お鉢巡りを続ける。お鉢巡りをしている間にも気温は上昇していき、寒いと感じない気温に。火口の道を歩く人もだんだん増えてくる。

富士山頂の様子はSF映画に出てくる火星のような、赤茶色の岩石と険しい地形が広がる風景。さながら富士山測候所は火星探査基地と言った感じ。かなり非日常な眺め。

奥側の丘、剣ヶ峰の上に建つ富士山測候所

最高の影富士の眺め

あった!影富士の眺めが最高にいい場所。左右対称の富士山の影が、大地に見事に映りこんでいる。最初に見た影富士よりも若干背が低くなってしまったが、まだ十分見応えのある眺め。こんなに素晴らしい景色に巡り合うことが出来て感無量。生きてて良かった。日本一高い富士山は影も日本一。ちなみに上の写真は左右2枚で合成したもの。レンズが広角35mm相当のデジカメでは影の端から端までを1枚に収まらなかった。

影富士というものを初めて知ったのは、登山の1週間前に偶然放送された「出没!アド街ック天国」の富士山特集で、影富士が紹介されていたのを見て。「アド街」を見る習慣は無かったが、たまたまテレビを点けたら富士山特集が始まるところだったので視聴。アド街を見ていなかったら、今回の富士登山で影富士を見ていなかったかも知れない。

河口湖口山頂から火口を半周以上進んだ所で、剣ヶ峰の富士山測候所に到着。測候所が建つ剣ヶ峰こそが本当の日本最高峰、標高3776mの地。測候所の階段には登山者が沢山並んでいたので何かと思ったら、三七七六の碑で記念撮影をするために順番を待つ人の列だった。過去三度の登山では人が並んでいた事は一度も無かったので少し驚く。無論自分も写真を撮るため列の最後尾に並ぶ。お盆の登山ピーク時に混雑するのは、深夜から明け方にかけての登山道だけではなかった。

以前はこの建物の上に白いレーダードームがあった

四度目の日本最高峰制覇の証!!

記念撮影待ちの列に並び始めて20分ほどで自分の番がまわってきた。記念撮影する番の人は、自分の後ろに並んでいる人に撮って貰う流れになっていた。ほとんどの人が2枚撮ってもらっていたので、自分もポーズを変えて2枚撮って貰う。三七七六の碑に立つのも今回で四度目。自分はこの先あと何回ここに来るのだろう。

測候所

測候所から眺める影富士

測候所の脇にある展望台からは、南西から北西にかけての景色を一望できる。視界いっぱいに広大な風景が広がっていている。影富士も見ることができたが、陽がだいぶ高くなり影の背はかなり低くなっていた。測候所からは山頂も一望。

測候所から富士山頂を一望

お鉢巡り最大の難所「馬の背」

馬の背からの眺め

測候所から「馬の背」を下って富士宮口山頂へ向かう。馬の背とは、測候所が建つ剣ヶ峰の急勾配の道。傾斜がキツイ上に足が砂礫にもぐって歩きづらい。この手の坂道は登りよりも下りの方が足を滑らせやすいので、転ばないように慎重に下りていく。と、前を歩いていた人が足を滑らせ尻餅をついた。

左側斜面が馬の背

火口棚