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八度目の登山 2012年7月22日〜7月23日

今回で富士登山も八度目、2009年から4年連続の登山。この登山の翌月に東京から広島へ引っ越す事を決めていたため、今回で富士登山は最後になるかもしれないと思った。今までは自宅から富士山まで150km程度、車で3時間弱で富士山五合目まで行けたので、富士山は近くて気軽に行ける場所であった。しかし広島からは約700kmも離れているのでそうはいかない。もう何度も登っているという事もあり、よほどの事がない限り広島から富士登山へ行くことは無いと思われ。最後になるかもしれない富士登山ということで、未登頂だった富士吉田口(標高860mからの登山で片道18km)からの登山も少し考えたが、やはり自分にはあまりにも無謀と身の程をわきまえ、昨年と同じで登りが富士宮口、下りが御殿場口経由宝永火口コースで富士宮口五合目へ戻るルートで回ることに。あと余力があれば、宝永火口コースの宝永第一火口縁から第二火口縁へ進み、富士山自然休養林歩道を歩こうと計画。

 

八度目の登山その1  富士宮口五合目→山頂→お鉢巡り

天気予報では晴れ時々曇りだったが、東京から高速道路に乗って富士山へ向かう時から雨が降りそうなどんよりとした曇り空。そして御殿場に着いて富士山まで続く林道に入ると酷い濃霧。富士登山は無理なのではないかと心配したが、五合目まで上ると視界は晴れていた。しかし山頂の方は雲に覆われているようで、登山中に雨に降られないか少し不安な状況。

富士宮口五合目

登山開始

昨年はご来光を剣ヶ峰から眺めようとしたが、登山中に高山病に苦しめられ登頂が予定より遅れてしまい、ご来光までに剣ヶ峰へ行く時間は無かった。なので今回こそは剣ヶ峰から眺めようと早めに五合目に到着し、時間に十分余裕を持たせ20:30過ぎに富士宮口五合目からの登山を開始。昨年は高山病による激しい頭痛と吐き気に本当に苦しい思いをしたので、今回はそうならないよう十分な休憩と水分補給をしながらの登山。

八合目は雲の中

九合五勺も雲の中

富士山上部の雲は晴れることなく、八合目辺りから登山道は雲の中に入ってしまう。フラッシュを炊いて撮影した写真は光が雲粒子に乱反射するのか白いモヤモヤが映る。休憩のため腰を下ろし暫く休んでいると身体が冷えてくるが、歩いている時はさほど寒さを感じない。

富士宮口登山道山頂の鳥居

駒ヶ岳でご来光を待つ登山者

山頂の近くまで来ると雲は晴れ、うっすら明るくなり始めた空に星が見える。高山病を避けるため途中途中で長い休憩を取っていたため予定よりも時間がかかったが、4:15に無事富士宮口山頂に到着。昨年はご来光時間ギリギリの登頂だったため剣ヶ峰まで登るのは諦め、富士宮口山頂の駒ヶ岳からご来光を眺めたが、今回は20分ほど余裕があったのでそのまま剣ヶ峰へ向かう。富士宮口山頂には雪解け水で出来たこのしろ池があった。これまではただの水溜まり程度にしか認識していなかったので、写真を撮るのは今回が初めて。

このしろ池

剣ヶ峰にはご来光を待つ人で混雑して測候所まで登れないのではないかと心配したが、思ったよりも人は多くなくて安心。すでに三七七六の碑の前で写真を撮っている人達がいたので、自分もご来光前の記念写真を撮ってもらう。

剣ヶ峰の富士山測候所でご来光を待つ登山者

ご来光前に1枚

雲の後ろから太陽が出始める

この日は雲が非常に多く、雲が妨げとなって本来の日の出時間を過ぎても太陽はすぐに顔を出さず、少し遅れて雲の隙間からご来光を見ることができた。

朝日岳と伊豆ヶ岳の中間辺りから御来光が見え始める

富士山の周り一面に雲が広がり地上は全く見えず、過去に何度か見たご来光と比べると少々印象が弱いが、剣ヶ峰の上からご来光を眺めるという目標は達成できたのでとりあえずは満足。日が出て直ぐに測候所の裏手にある見晴らし台から影富士を眺めようと思っていたが、何故か見晴らし台は立ち入り禁止になっていた。

ご来光でオレンジ色に染まる山頂

顔の横にご来光

太陽が出て測候所がオレンジ色に染まったところで、また三七七六の碑で記念撮影。これが最後の富士登山になるかもしれないと思うと、何枚でも写真を撮っておきたくなる。

ご来光後にも1枚

測候所の様子

何度登っても富士山頂からの景色は素晴らしく、何処を撮っても絵になる。おかげで写真を撮る手が休まることは無く、今回も沢山の写真を撮った。サーバ容量やwebページのロード時間、HP閲覧端末の画面サイズなどを気にしないでいいのなら、もっと大きな画像サイズで沢山写真を掲載したい。ただ、八度目の富士登山で八回目の富士登山記ともなると、さすがに文章はあまり思い浮かばない。本来読み書きが苦手な人間がHP制作のために無理やり文章作成しているので尚更…

富士山万歳

富士山測候所から時計回りにお鉢巡りを開始。山頂から見渡す限り地上は雲に隠れていたので、大地に映る影富士を見ることはできなかったが、代わりに雲海に映る影富士を見ることができた。雲の形の関係か影富士左側斜面の一部が盛り上がり、富士山の美しいシルエットは崩れているが、それでも真っ白に広がる雲海に映る影富士の存在感は凄い。これほど雲が均一に綺麗に広がる事はなかなか無いらしい。

雲海に映る影富士

影富士の山頂部分をよく見てみると、うっすらと虹のような丸い輪っかができている。雲に対して垂直に立っているのか、それとも影富士と同じように雲面に映っているのかはよく分からない。なかなか珍しい光景なのではないかと思う。

山頂部に丸い虹のようなものが

壮大な雲海風景

快晴で大地がはっきりと見渡せる風景も素晴らしいが、果てしなく雲海が広がる風景も壮観。これも富士山頂だから見られる風景。

この風景はさすがに見慣れた

白山岳

すっかり見慣れた富士山頂火口縁の道を歩いていく。富士山頂にある八つの峰、八神峰の中でまだ登ったことがない白山岳に今回登りたかったのだが、白山岳山頂へ向かう道の入口にはロープが張られていた。昔はお鉢巡りの道は八神峰全てを通るようになっていたらしいが、今は安全面から危険な峰は避けられている。白山岳もそのひとつだと思われ。中にはロープをまたいで登る人もいるらしいが、無茶して怪我をしたくないので白山岳登山は断念。

全日本山岳リレー縦走…

地図のようになっている

河口湖口山頂のある久須志岳まで来たところで、八度目の登山にして新たな発見。「創立10周年記念 全日本山岳リレー縦走 昭和41年6-8月 主催 国鉄山岳連盟」と書かれた八角柱の石のモニュメントがあった。上面には銅製?の地図が埋め込まれている。お鉢巡りをするのはこれで六度目だが、山頂にはまだまだ自分が見落としている何かがあるのかも知れない。

河口湖口山頂から

地平線の先まで白一色

河口湖口山頂に着いたところで一休み。三度目の富士登山から毎回利用している「頂上東京屋」で900円のラーメンを食べる。写真は六度目、七度目の登山記にも掲載しているので割愛。頂上東京屋で暫く休憩してからお鉢巡り再開。富士宮口山頂へ向かう。

富士宮口山頂へ向かう

変わった形をした岩石

左の石造りの建物は富士無線中継所、真ん中に見えるのが剣ヶ峰、右はNTT富士山頂分室