トップページ

八度目の登山その2  お鉢巡り→宝永火口コース→富士山自然休養林歩道

富士宮口山頂に戻る

一部雲が晴れる

7:30に富士宮口山頂に戻ってくる。富士宮口側から見える南側の景色は雲が晴れ、静岡県の駿河湾まで見渡せる眺めに。

富士山頂郵便局

緑の全身タイツ…

これまで富士宮口山頂にある郵便局に一度も入ったことが無かったので、どんな感じかと中へ入ってみると…緑の全身タイツが3人。まぁ、富士登山者にもいろんな人がいる。

このしろ池に映る剣ヶ峰

太陽が十分高く上がり明るくなった状態で、富士山頂の様子をもう一度剣ヶ峰から眺めておこうと、再び馬の背を登って剣ヶ峰の上にある富士山測候所へ。これが最後の富士登山になるかもしれないと思うと、富士山頂に後ろ髪を引かれる思いになる。

御来光の直前と直後に三七七六の碑で写真を撮ったが、最後に青空をバックに撮りたいと思い写真撮影の順番待ちの列に並ぶ。三七七六の碑との記念撮影は初登山の時から毎回欠かさずやってきた。富士登山をしてこの碑の前に立つと「また帰ってきた」という気持ちになる。何度登っても富士山頂は特別な場所であることに変わりはない。

剣ヶ峰から眺める富士宮口山頂

しつこく三七七六の碑で記念撮影

剣ヶ峰から馬の背を下りて富士宮口山頂に戻る。富士宮口山頂の隣にある八神峰のひとつの三島岳にもまだ登った事がなかったので、今回登ろうと思っていた。しかし道が見当たらない。ここも白山岳のように登ってはいけない場所なのかと思い、トイレの前にいた係員に聞いてみると、山頂までの決まった道はなく適当に斜面を登っていけばいいとの事。

この辺りから三島岳に登る

三島岳山頂

砂礫で滑りやすい斜面を足元に気をつけて登り三島岳山頂へ。道の無い場所なので人はおらず。滅多に登る人はいないと思われ。山頂には簡素な鳥居と、元々何かが設置されていたようなコンクリートの基礎が残されている。三島岳からも富士山頂や外の景色を一望できる。

三島岳からの眺め

駒ヶ岳で写真を撮る二人

三島岳に登ってお鉢めぐりは終わり。下山の前に腹ごしらえをするため、富士宮口山頂にある食堂で800円のカップうどんを食べる。メニューはいくつかあり「特製」とか「山頂」とかついているが、皆既製品のインスタントや缶飲料。食事を済ませ外に出ると、このしろ池の前に自衛隊員が集まっていた。何か作業でも始めるのだろうか。

富士山頂価格

このしろ池の前に集まる自衛隊

何かの作業?訓練?

富士宮口山頂から御殿場口山頂へ移動し、9:10下山開始。登りで歩いた富士宮口コースは登山道と下山道が同じなので混雑しているかもしれないが、歩行距離が長くマイナーな御殿場口コースは非常に人が少ないので歩きやすい。

御殿場口から下山

下るにつれ雲掛かっていく

御殿場口ルートを淡々と下っていき、やがて道は雲の中へ。周囲の景色は見えなくなってしまうが、強い日射しが遮られ涼しいので快適。

完全に雲の中

宝永火口コースに入り、宝永山の分岐点まで来たところで子供の団体と出くわす。下の方から行列をなして登って来て宝永山山頂へ続く道へ曲がっていく。かなりの人数。小学校の遠足だろうか。残念ながら宝永山周辺も雲に覆われ何も見えないので、今回は宝永山山頂へは寄らずそのまま富士宮口五合目へ向かう。

宝永山に向かう子供達

凄い行列

宝永山へ登っていく小学生の列の横を下りていくと、子供たちから「こんにちは!」と元気のいい挨拶。自分もこんにちはと返す。すれ違う多くの子供が挨拶してくれるので、500人以上はいそうな行列とすれ違い終わるまでずっと挨拶のしっぱなし。何十回挨拶をしただろうか。。

宝永第一火口

ホントに凄い行列…

昨年は宝永第一火口縁の分岐点から富士宮口六号目へ進んで五合目まで戻ったが、今回は宝永第二火口縁を歩く御殿庭ルートに入り、その先の宝永第二火口縁の分岐点から富士山自然休養林歩道を通って五合目へ戻ることに。少しでも未踏コースを歩いておきたかった。

宝永第二火口縁の道

宝永第二火口縁から山頂を見上げる

宝永火口は3つあり、宝永山のある第一火口から第二、第三火口と南東に向かって連なっている。宝永第二火口縁の道からは、山肌を大きくえぐった第一火口の全景がよく見える。しかし残念ながら第一火口から上は雲に隠れ、特徴的な火口壁まで眺めることはできず。

宝永第一火口と第二火口の境目

宝永第二火口縁から眺める宝永山山頂

宝永第二火口

意外と宝永山や宝永火口の存在は知られていないかもしれないが、迫力ある宝永火口や火口壁の地形を一望することができ、山頂まで続く山肌の傾斜を見渡すことができるのでお勧めのスポット。富士山頂まで登るのはちょっと…という人には、富士宮口五合目から宝永第一・第二火口縁まで、もう少し余裕があれば宝永山までのハイキングがちょうどいいかもしれない。

宝永第二火口縁の分岐点から富士山自然休養林歩道に入り、富士宮口五合目へ向かう。「富士山自然休養林歩道」と名の付く道は複数箇所にあり、緑や木々に覆われたハイキング道になっている。宝永第二火口縁から20分ほど歩いて富士宮口五合目に戻ったのが12:30。約16時間の登山だった。昨年は下山時暑くてかなり体力を消耗したが、今回は雲が多く下山中に強い日差しを浴びることは無かったので随分と楽だった。山頂までの登山も今までで一番休憩を多く取ったので高山病による頭痛に悩まされる事もなかったし、総合的に考えて今回の富士登山は今までで一番楽だったと思う。

富士山自然休養林歩道

富士山自然休養林歩道

今回が本当に最後の富士登山になるかは分からないが、これまでに富士山四大登山口の全てから登り、宝永火口ルートも通り、何度もお鉢巡りをしてご来光も影富士も見て、とりあえず自分の中で一段落ついた。ただ、まだ山頂で見落としているものがあるかもしれないし、登山道以外で歩いていないコースもある。それにいつだか決めた目標の富士登山10回も果たせていない。そして、またいつか富士山に登りたくなるだろうという予感、というより確信がある。数年後か、十数年後か、いつかまたきっと富士登山へ行くだろう。