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その2  1日目昼

 

大室山

(おおむろやま:静岡県伊東市)

今回の旅で一番楽しみにしていたのが、伊東市にある大室山の山焼き。旅行日を決めた後にたまたま旅行1日目に山焼きが開催される事をネットで知る。山焼きはまだ見たことが無いし、見る機会もなかなか無いので絶好のチャンス!という事で、旅行1日目の予定は山焼きの時間に合わせて計画を練っていた。

山焼きの点火は正午。点火の2時間以上前に大室山の前まで来てしまったので、山焼き見物の前に何処か寄り道しようと思い地図を眺めてみる。しかし山焼きは珍しいイベントなだけに沢山の観光客が訪れ、駐車場や道路がごった返すのではないかと思い、とりあえず大室山駐車場まで行ってみる。すると広い駐車場はすでに満車状態で、入り口付近は駐車場に入る車の列ができていて渋滞気味。寄り道しないでよかった…無事駐車場に車を停める事ができ、大室山リフト乗り場へ。

山頂から微かに煙が見える

全山焼きされる前の大室山

山肌全体を焼く「全山焼き」は正午からだが、頂上だけを焼く「お鉢焼き」は9:30からですでに始まっていたので、頂上から薄っすらと立ち昇る煙が見える。それでも頂上には登れるようでリフトが動いている。頂上まで登ろうとは思っていなかったが、いざ目の前まで来るとやっぱり登りたくなってきた。リフト乗り場のあるふもとには食堂や土産屋などもあり、行楽客でいっぱい。

リフト乗り場には長い列。それでも頂上まで登りたいので列に並ぶ。しかしここで問題が。正午からの山焼きに伴い11:45でリフトは一旦停止してしまう。頂上まで登った場合、11:45までに下山しないと山焼きが終わるまで頂上に居なければならない。となると下から山焼きを眺める事ができない。しかし山焼きが終わってから登ると、時間的に後の観光予定に大きく影響してしまう。リフト停止までに降りて来られることに賭けて登るか、山焼きが終わってから登るか、それとも登るのを諦めるか…リフト乗り場の列に並んで悩んでいるうちに券売所まで来てしまった。券売所の人に今から登って11:45までに降りてこられるか聞いてみると、頂上での行動を早めに済ませれば間に合わない事も無い、とのこと。ただ、頂上のリフト乗り場が混み合うので早めに並ばないと間に合わない、と言われた。なので頂上まで登って素早く観光して早めに降りることにた。10:50リフト乗車。停止まで約55分。

頂上に着きリフトから降りて、まず目に入って来たのが噴火口。お鉢焼きはすでに終了していて、火口内側の焼かれた部分はこげ茶色をしている。草が焼けた匂いもする。富士山のように火口を一周する「お鉢巡り」ができるので、折角だから一周することに。噴火口円周は約1kmなので、早歩きで一周すればリフトに十分間に合う。

伊東方面

標高580mの頂上からの眺めはなかなかの絶景。伊東や富士山、大島までよく見える。大室山駐車場は満車状態で、そかから続く道路はかなり先まで渋滞しているのも見える。早めに来て本当によかった。できればゆっくり景色を楽しみながらお鉢巡りをしたいところだが、リフトの停止時間までに下山しなくてはならないので早歩き。

海の先に見える大島

地蔵と石碑

写真右端から先も長い列は続いている

火口を半周ちょっとした辺りで、ふとリフト乗り場を眺めてみると…ヤバイ!沢山人が並んでる!!急いで戻らねばと小走りでリフト乗り場まで戻ると、さらに列は伸びていて大変な事になっていた。リフト停止の11:45までに乗れるかかなり微妙な状況。それでも30分ほど並んで何とかリフト乗り場の目の前まで来ると、係員が整理券を配り始めた。整理券は60番までで、これを配られた人まで降りることができる。最前列から順に配られ自分は22番。結構際どかった…という事で無事全山焼きの前にリフトで下山することができた。

下では和太鼓の催し物が始まっていた。道路は大渋滞で完全に固まっている。僅かな路肩スペースに無理やり停める車も。辺りは全山焼きを待つ人でいっぱい。万が一に備えて消防車が待機している。

☆☆ 大室山 全焼き開始!! ☆☆

1:正午になり遂に全山焼き開始。頂上から白い煙が昇り、まるで噴煙のように見える。オレンジ色の炎も見える。

3:暫くして山のふもとで待機していた、先着100名の一般人の点火係がたいまつの火で草に点火。

5:上からと下からの炎が山全体に燃え広がっていく。見物人はひたすら「凄い」を連呼。本当に凄い。

7:山焼きで出る煙は逆光の眩しい日差しを遮るほど。辺り一面には灰になった草が振り注ぐ。

2:炎は頂上からじわじわと下に移動していく。まるで山火事を見ているよう。

4:炎は勢いよく燃え広がり、見物しているこちらまで炎の熱が伝わってきて結構熱い。とにかく凄い迫力。見物人皆大興奮。

6:独特な大きい音を出してメラメラと燃える草。このイベントを知らずに偶然見たら、山火事と勘違いして驚くと思う。

8:自分がいる北側は燃え尽きても逆の南側はまだ燃えているらしく、空を覆うほどの大量の煙が広がっていく。

炎が治まったと同時に見物客は一斉に帰り始める。道路は相変わらず渋滞でほとんど動かない状態。なので渋滞が緩和されるまで待とうとも思ったが、この渋滞は待っていても当分治まりそうもないので、とりあえず駐車場に戻り車を出すことに。しかし駐車場内も渋滞していて、道路に出るのに15分もかかる。さらに僅か3km先にある国道に出るのに1時間もかかってしまった。空いてればせいぜい5分程度の道のり。さらに国道も長い渋滞。三連休の影響か、大室山から一斉に車が流れ出した影響か、とにかく酷い渋滞に参る。でも迫力ある山焼きを見ることができたので、渋滞も耐えることができる。2月というのに日差しが強く、車内は夏場の時のように熱がこもる。

1日目最後の観光地の堂ヶ島から、何が何でも夕日が見たかったので、大室山と堂ヶ島の間に行く予定だった弓ヶ浜は諦める事にした。