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5:00頃に一度目が覚める。しかし二度寝してしまい次に起きたのが6:00過ぎ。宮島行きフェリーの朝一の便に乗船するつもりでいたが、寝過ごしてしまった。まぁそんなに早く出発しなくても、朝から宮島口の駐車場が満車になって渋滞する事は無いだろうと思い、車中泊したジョイフルで朝食を済ませてから宮島口へ向かう。天気は回復して快晴になっていた。 |
7:00に宮島口到着。周辺の道路はまだ渋滞していないが、すでに満車の駐車場もちらほら。ほとんどの駐車場の駐車料金は1日\1000と、日本屈指の観光地の割には良心的だと思う。車を停めてフェリー乗り場へ行くと、思ったよりも沢山の人が並んでいた。やはりGW中の宮島観光は可能な限り早い時間から始めた方が無難だ。 |
宮島口フェリー乗り場 |
フェリーは満員 |
宮島口と宮島を結ぶ連絡船は、JR西日本宮島フェリーと宮島松大汽船の2社あり、流れで宮島松大汽船に乗船。2社とも運賃は往復で大人\340。まだ7:00過ぎだというのに沢山の観光客でフェリーは満員。乗船後に他の観光客の会話が耳に入り、JR西日本宮島フェリーの方は大鳥居にかなり接近すると知る…まぁいい。宮島に上陸すれば間近からたっぷり見られるのだから。 |
航行中のフェリーから眺める大鳥居 |
航行中のフェリーから眺める五重塔と豊国神社 |
宮島までの乗船時間は約10分。宮島松大汽船のフェリーからでも、宮島に近づくと大鳥居や五重塔を見ることができた。しかし相変わらず黄砂の影響で景色は霞んでいる。宮島の船着場である宮島桟橋に着き、船からぞろぞろと沢山の観光客が降りるのを見て、改めて宮島の人気を実感。この調子で沢山の人が宮島に上陸し続けたら、昼頃には観光スポットは何処も人で埋まってしまうのではないかと思うほど。 |
宮島桟橋船乗り場 |
宮島桟橋の玄関口 |
宮島桟橋の前は広場のようになっていて、世界文化遺産記念碑と日本三景碑が建っている。宮島が日本屈指の名勝地である証。日本三景の1つの松島へは、日本一周の時に通ってはいるがちゃんと観光はしていないので、日本三景を観光するのはこれが初めてという事になる。機会があれば松島と天橋立へもいつか行ってみたい。 |
世界文化遺産記念碑 |
穴の中から大鳥居が見える |
日本三景碑 |
宮島桟橋の前にも鹿がたくさん |
鹿は触っちゃダメだった… |
早速宮島一番の観光スポットの厳島神社へ向かう。宮島桟橋から店が軒を連ねる海沿いの通りを歩いて行く。時間が早いのでほとんどの店はまだ準備中。宮島には野生の鹿がいて、人の多い広場や通りにも沢山いる。なので鹿のフンもそこら中に落ちている。 |
宮島桟橋から厳島神社へ続く通り |
そこら中に鹿 |
店が軒を連ねる通りの先に石造りの大きな鳥居があり、それをくぐって厳島神社の参道「御笠浜(みかさはま)」に入る。そして御笠浜を歩いて行くと海に浮かぶ朱色の大鳥居が姿を現わす。宮島のシンボルでもある大鳥居は高さ約16.6mの木造鳥居。干潮時には歩いて大鳥居の元まで行くことが出来る。 |
厳島神社参道入口の鳥居 |
大鳥居 |
参道をさらに進むと厳島神社の社殿が見えてくる。満潮とまでは言えないが、社殿の床下は海水が浸かっている状態でとても印象的な眺め。基本的に神社仏閣には無関心な自分ではあるが、宮島の厳島神社へは一度訪れたいと前々から思っていた。前日の不安定な天気の中無理に観光せず、1日待って本当に正解だった。 |
厳島神社社殿 |
社殿の入場列 |
厳島神社入口 |
厳島神社の社殿入口には観光客の長い列ができていた。8:00台でこの混みようでは、昼頃から観光を始めたらもっと混雑して疲れてしまいそうだ。世界文化遺産であり日本三景の1つでもある宮島は、正に日本を代表する観光地の1つ。 |
社殿回廊から五重塔を見る |
社殿回廊から大鳥居を見る |
社殿入口からは係員が少しずつ観光客を入場させているので、社殿内はさほど混雑していない。外の景色を眺めながら広く長い回廊を歩いていく。どうやら潮が引いている最中のようで、回廊下の海面は次第に低くなっていった。 |
正直なところ厳島神社に関する知識は全く無く、元々神社仏閣への関心も無いので特に語る事は無いが、そんな自分にも十分観光のし甲斐がある場所だった。テレビなどで何度も見た海面に浮かぶ神社と鳥居を自分の目で見る事が出来て大満足。 |
社殿入口の反対側まで行くと、床下の海水は完全に引いてしまった。社殿を出て表参道の対岸にある西松原を歩き、清盛神社と大願寺に立ち寄り。 |
西松原 |
西松原から見る大鳥居 |
清盛神社 |
大願寺 |
前日の悪天候で1日延期してまで宮島に来た訳だし、折角だからできるだけ多くの観光スポットをまわろうと、宮島ガイドマップを見ながら歩き回る。あくまでも大まかに。。まずは大願寺の側から続く石段を上って多宝塔へ。ガイドブックに眺めが良いと書かれている通り、木々の間から大鳥居や厳島神社、五重塔を見渡すことが出来る。 |
石段を歩く |
多宝塔 |
多宝塔の高台から眺める大鳥居 |
多宝塔の高台から眺める厳島神社と五重塔 |
多宝塔から、あせび歩道という散策路を歩いて大聖院へ。宮島桟橋から厳島神社にかけては非常に人が多かったが、少し山側に入ったこの辺りは観光客の姿をほとんど見かけない。 |
あせび歩道にある岩 |
あせび歩道からの眺め |
大聖院御成門 |
大聖院観音堂 |
大聖院の境内をチラッと見物して、大聖院の参道である長い階段を下りる。階段の手すりには手でガラガラまわせる円柱状の物が無数についていて、一つ一つに文字が刻まれている。これは確かお経が刻まれていて、歩きながらこれを手で回す事によってお経を読んだ事になるというヤツだと思う。 |
大聖院参道 |
大聖院仁王門 |
大聖院を出て、もみじ歩道という散策道を歩いて小高い丘の上にある平松茶屋へ。平松茶屋は昭和天皇が景色を眺めた場所で、それだけに非常に眺めが良い。ただし展望所は茶屋の敷地内なので、何か注文しないと展望所に入れないという仕組みになっている。仕方ないので値段が手頃な抹茶ともみじまんじゅうのセットを注文。 |
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平松茶屋 |
抹茶ともみじまんじゅう |
平松茶屋からの眺め |
茶屋で注文しないと入れない展望所という事で、たまにやってくる観光客は入口で引き返してしまい、10:00の時点で茶屋にいるのは自分の他に1人だけ。店員はかなり暇そうな様子だったので、茶を飲んでいる写真を撮ってもらう。黄砂の影響で相変わらず遠くの視界が悪く、宮島の対岸にある広島本土は酷く霞んでよく見えない。展望所から距離の近い大鳥居や五重塔などははっきり見えるのが救い。 |
茶屋を下りたところで、弁当を食べる観光客から鹿が無理やり弁当の包装紙を奪う瞬間を目撃。そして鹿は包装紙をむしゃむしゃ食べ始めた。紙を食べるのはヤギではなかったっけ…? その後も何度か紙を食べる鹿を目にする。宮島の鹿は飼育されいる訳ではなくあくまでも野生なので、餌付けはされていないのかも知れない。「餌を与えないでください」という注意書きもあちこちにある。そこら中に草が生えているわけでもないし、いったい宮島の鹿は何を主食にしているのだろう。 |
紙を食べる鹿 |
宮島の中心にある弥山(みせん)の山頂に展望台があるので、ロープウェイに乗って山頂へ行こうと駅へ向かうが、間違って紅葉谷コースという山道に入ってしまう。山頂までの道のりは2.5kmなのでさほど時間は掛からないだろうと思い、そのまま山道を歩いて山頂へ向かう事に。ロープウェイだと混雑している可能性もあるし。しかし宮島に来てまで山登りをする事になるとは思わなかった。 |
紅葉谷コース |
予定外の山登り |
半分以上登った |
霞んでるなぁ… |
山道を歩く人の姿は非常に少ない。ほとんどの観光客はロープウェイを利用していると思われ。2.5km程度の登山なら体力的には大した事ないが、暑さが結構辛く、やっぱりロープウェイにしておけばよかったと途中で後悔。しかし引き返すわけにも行かず汗だくになりながら山道を歩き続け、約1時間で山頂手前にある弥山本堂にたどり着く。 |
弥山本堂前にある霊火堂 |
くぐり岩 |
弥山本堂からさらに石段を登り、くぐり岩という大きな岩を積み重ねた穴を通ってようやく弥山山頂に到着。一般の観光客よりも高校生くらいの部活集団?でいっぱいだった。 |
歩きで登頂! |
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弥山山頂 529.8m |
弥山展望台 |
山頂にはコンクリート製の展望台があり、美しい瀬戸内海の大パノラマが広がっている…はずなのだが、黄砂のお陰で景色はかなり霞んでいて非常に残念な眺め。九州から本州に入ってからはずっと黄砂による視界不良に泣かされている… |
展望台から見下ろす弥山山頂 |
弥山展望台からの眺め |
宮島桟橋方面 |
広島本土 |
お腹が空いたので、展望台の1階にある売店でおでんを注文して食べる。メニューの値段は山頂価格、と言っても富士山頂よりはいくらか安い。軽く腹ごしらえしたところで下山開始。前日の宮島口の混みようや朝からの観光客の多さを考えると、昼までには宮島の何処も彼処も大混雑すると予想していたので、昼過ぎには宮島を出ようと考えていた。夕方以降は帰宅客でフェリーも大混雑するだろうし。 |
さすがに下山も山道を歩くのはしんどいので、ロープウェイを利用することに。弥山展望台から山頂の獅子岩駅までは少し離れていて15分ほど歩く。駅前から下山客が並んでいたが、そんなに待たされる事なく乗車。運賃は片道\1000と微妙に高い気もする。2種類のロープウェイを乗り継いで下の紅葉谷駅へ。 |
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混雑する紅葉谷駅 |
1時間待ちは辛い… |
紅葉谷駅に着くと、これから山頂行きのロープウェイに乗る人で大混雑していた。駅からは長い列が続いていて、待ち時間が約1時間との案内。自分が山頂へ向かう時はこれほど混雑していたか分からないが、登山道を歩いて正解だったのかも知れない。 |
弥山山頂で食べたおでんだけでは物足りずまた空腹になったので、紅葉谷駅近くの売店へ行くとまたもや人の長い列。昼時なので仕方ないが、長々と並んで待つのが嫌なので空腹は我慢して次へ進む。 |
混雑する売店 |
紅葉谷橋 |
五重塔と大経堂がある高台へ |
厳島神社のすぐ側にある高台の上に建つ五重塔へ。知識も関心も無いので感想の述べようが無いが、確かに五重塔だ。五重塔の向かいには豊国神社の大経堂があり、\100の入場料を払って中へ。大経堂の中は一面板張りの広い空間で、857畳あると言われるスケールの大きさから千畳閣と呼ばれている。うんなるほど、確かに千畳くらいありそうだ。 |
五重塔 |
豊国神社の大経堂 |
大経堂の板張り |
千畳閣から朝に歩いた厳島神社の表参道まで下りると、社殿周辺の潮が引いていて多くの観光客が大鳥居に集まっていた。但し完全に海水が引いた訳ではなく、大鳥居の周りは足首ほどの高さまで海水が残っていて、裸足になって鳥居まで歩いている人の姿も。靴と靴下を脱ぐのが面倒だしタオルも持っていなかったので、自分は地面が出ているところまで。 |
潮の引いた海から社殿正面を見る |
厳島神社の社殿は完全に潮が引いていて、満潮時には見られない社殿真正面を干潮した海から眺めることが出来る。社殿は夜になるとライトアップされて夜景も素晴らしいのだが、まだ13:00で夜景が映えるまでに6時間ほどあり、さすがにそこまで宮島に留まるには時間を持て余してしまうので止めておく。帰りの混雑も避けたいし。 |
かなり空腹になってきたので、飲食店や土産屋が軒を連ねる表参道商店街に入る。が、入口からもの凄い混雑で気が滅入る。昼時という事もあり飲食店は何処も入店待ちの列。本当に想像を超える混みよう。これはたまらんっ |
人力車が走ってた |
表参道商店街 |
もの凄い混みよう… |
コケシってこんなにカワイイもんだったっけ? |
あまりの混みように店内での食事は諦め、目に留まった「牛まん穴子まん」と書かれた店で牛まんを購入。結構有名な店らしい。牛まんはかなり熱くて猫舌の自分には直ぐに食べる事ができず、一旦カバンに入れて暫く経ってからやっと食べられた。商店街の一角には世界一の大杓子なるものも。宮島が杓子発祥の地でそのシンボルとして作られたらしい。 |
有名らしい店 |
小五郎も食ったのか |
牛まんを食べる |
萌え文化がこんな所にまで… |
世界一の大杓子 |
何処でも紙食ってる |
長浜神社の鳥居 |
高台へ上る |
とりあえず見たいところは全て回ったので宮島観光を終えてもよかったが、せっかくなのでもう少し島内を散策。大混雑の表参道商店街を抜け、宮島桟橋の前を通り過ぎ、ほとんどの観光客は足を運ばないような小さな寺やお堂がいくつか点在する方へ。厳島神社周辺の賑わいとは打って変わって、人の姿はほとんど無く静か。高台から住宅地が密集しているのを見て、宮島でも普通に生活している人が沢山いるのだと初めて知る。島内には小・中学校もあった。 |
高台から住宅地を眺める |
店前の水のみ場?にたむろする鹿 |
住宅地ににあるお堂では沢山の子供たちが遊んでいて、その光景が何だかとても平和的で懐かしくも思えて、そして少し感傷的な気分にもなってしまった。自分にもあんな無邪気に毎日を過ごしていた日々があったんだなと。子供の頃は将来への不安や日々の生活の心配など考える必要も無かったなと。子供の頃の自分が今の自分を見たら、きっと何処にでもいるつまらない大人にしか見えないのだろうなと。ありふれたつまらない大人に成長した自分を痛感。 |
住宅地にあるお堂 |
お堂で遊ぶ子どもたち |
ガイドマップに眺めが良いと書かれた場所へ向かう。女人坂という住宅地の中の細い坂道を歩き、山辺の古径という高台の道に入る。途中から自分の前をトコトコと1匹の猫が先導するように歩くので、何だか面白くて猫の後を付いて行く。そして寺院の門に登ってくつろぐ猫を少し観察。猫は何処にだっているが、猫への興味は尽きない。 |
女人坂 |
女人坂 |
猫の後を付いて寺院へ |
寺院の門に上がる猫 |
猫の観察中 |
猫の後を追いつつも目的のビューポイントに到着。五重塔と千畳閣、そして大鳥居が見える。しかし黄砂の濃度が増したのか曇ってきたのか、日差しは完全に遮断されてしまった。時間は14:30。最初は昼頃に引き上げるつもりでいたが、何だかんだで宮島上陸から6時間半経っていた。車中泊の旅にしては1箇所に留まる時間が長かった。帰りのフェリーの混雑を避けるためにも宮島桟橋へ向かう。 |
山辺の古径のビューポイントから |
宮島桟橋はそれなりに混雑していたが、まだ帰りのピーク前のようで長蛇の列に並ぶことなくフェリーに乗船できた。そして15:00過ぎ宮島口に帰着。今度こそちゃんとした食事をしようと思っていたが、宮島口にある飲食店も混雑していたので店内で食事をするのは諦める。そして最寄りのコンビニへ入るも、弁当やお握りやパンなどは全て売り切れという有様。仕方ないので適当にホットスナックを買って済ます。そして辺りの道路は前日以上に酷い大渋滞になっていた。GW中の宮島の混み様は凄まじ過ぎる! |
弥山登山で汗を沢山かいた事もあり、少し時間が早いが入浴する事に。前日に利用した日帰り温泉の目の前にある旅館の温泉に入浴。浴槽が1つしかないシンプルな温泉だが、時間が早い事もあり自分以外の客はいなく、静かにのんびりと入浴することができた。前日の温泉では混雑してゆっくりできなかったので満足。入浴後に眼鏡を掛けると鼻パッドが片方無くなっている事に気付く。ネジが緩んで取れてしまったのだろうが、いったい何処で?いつから?片方無くとも意外と大丈夫ではあるが、カッコ悪いので予備眼鏡にチェンジ。なかなか用意周到なのである。 |
宮島口の近くにある山陽自動車道の大野ICから高速道路に入り、翌日の目的地である岡山県吹屋へ向かう。高速道路の流れは悪くなく、渋滞に遭うこともなく順調に進む。山陽自動車道から広島自動車道、中国自動車道と経由して高速を約100km走り、疲れが出てきたので岡山県に入る少し手前の七塚原SAに車を停める。SAは満車で食堂や売店は大混雑。やはりGWはハンパない… 寝るには早過ぎるが身体を休めたいので19:30就寝。 |
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朝食以外はまともに食べられず… |