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その1  1日目

 

1箇所目:伊良湖岬灯台

(いらごみさきとうだい:愛知県渥美町)

前日は遅くまで残業していた為、睡眠時間が1時間にも満たない状態で深夜の2:00に自宅を出発。340kmの道のりを約5時間かけて移動し、最初の目的地の伊良湖岬灯台に到着。今まで車中泊の旅は極力高速道路を使わないようにしていたが、伊良湖岬灯台に7:00頃には到着したかったので、時間と予算を考慮して静岡までは東名自動車道を利用。一般道のみを走っていたら8時間はかかったと思う。

愛知県渥美半島の伊良湖岬突端に建つ伊良湖岬灯台には数年前に1度訪れたことがあり、小ぶりでかわいらしいデザインがとても印象に残っていた。いつかまた行きたいと思っていたので、少々遠いが今回の灯台巡りで再訪を実現。以前に訪れた時は、灯台の白いペンキが劣化して古びた感じの外観で、それがとてもいい味を出していた。しかし今回の再訪時はペンキが塗りなおされ真っ白になっていて、以前とは随分雰囲気が変わってしまっていた。これはかなり残念…

人物対比

木々の隙間より

伊良湖岬灯台は日本の灯台50選に選ばれている。空と海がもっと鮮やかな青色だったなら、真っ白になった伊良湖岬灯台にも好印象を持てたかもしれない。台風の影響で風が強く海は荒れていて、海岸沿いの遊歩道にまで水しぶきが飛んでくる。写真を撮っているうちにメガネとカメラのレンズが潮で曇り、服が湿っぽくなってしまった。伊良湖岬の丘の上には伊勢湾海上交通センターの建物が見える。浜辺には波に乗るサーファーを見物している人が沢山。浜辺の駐車場はサーファー達の車で満車状態だった。

伊良湖岬の浜辺

伊勢湾海上交通センター

日本の灯台50選とは…

平成10年11月1日の第50回灯台記念日に、日本全国からの応募によって選ばれた選りすぐりの灯台。ちなみに灯台記念日とは、日本最初の洋式灯台である神奈川県横須賀市の観音埼灯台の起工日にちなみ、1949年に海上保安庁により制定されたもの。

伊良湖岬灯台を出てす直ぐに、畑の中にぽつんと建つ1本の風力発電機が目に留まり、興味を惹かれ目の前まで行ってみる。周囲に高い建物が無い場所にそびえ建つ風力発電機は妙に存在感がある。真下から見上げても迫力満点。しかしこんなに細長いと、いくら風の抵抗が少ないとはいえ、強力な台風の直撃で倒れる心配はないのだろうか。

2箇所目:舞阪灯台

(まいさかとうだい:静岡県舞阪町)

伊良湖岬灯台へ行くため静岡県の浜名バイパスを走っていて偶然目にした灯台。伊良湖岬灯台から次の灯台へ向かうため、再び浜名バイパスを通るついでに立ち寄り。防風林に囲まれた遊歩道の途中にひっそりと建っている。

残業と睡眠不足の影響で、伊良湖岬灯台に着いた時点ですでにかなりの疲労感があったため、万が一の時に持参してきた栄養ドリンク(箱入りの効きそうなヤツ)を飲んでおいた。そして舞阪灯台前に着いて車から降り、灯台まで歩いた時に身体が明らかに軽くなっているのを実感。栄養ドリンクの効果に驚く。もともと薬品類に頼るのが嫌いだったので、今まで栄養ドリンクを飲む事は無かったが、これから車中泊の旅には持参して行こうと思った。

今回の旅に使用したレンタカーのヴィッツ。北海道一周とダム巡りの時と同じく、今回も予約したグレードよりも1つ上のグレードの車が配車された。毎回たまたま自分が予約したグレードが無いのか、それとも長期レンタルの人にはサービスで1つ上の車を配車しているのか、いずれにせよ支払い額は予約したグレードのままなので得した気分にはなる。

3箇所目:掛塚灯台

(かけづかとうだい:静岡県竜洋町)

静岡県の竜洋海洋公園内にある灯台。海岸の土手にある、車がやっとすれ違うことが出来る細道を進んで灯台の目の前へ。公園の中心から外れた場所にあるからか、人の姿はほとんど無くとても静か。灯台の側にある風力発電機がゆっくり回っていて、長閑な雰囲気のある場所だった。

それにしても暑い。ただでさえ体力を消耗する車中泊の旅なのに、この暑さでは体が持たないのではないかと心配になる。水分補給は怠れない。

4箇所目:御前埼灯台

(おまえざきとうだい:静岡県御前崎町)

伊良湖岬灯台に続き、日本の灯台50選に選ばれている御前埼灯台。灯台の周囲は観光地になっているので人が多い。御前埼灯台は上まで登る事が出来る参観灯台。参観料は150円。以前も御前埼灯台を訪れて上まで登った事があるが、その時の事はほとんど覚えていないので新鮮な気持ちで再度灯台の上へ。灯台の螺旋階段は外よりも蒸し暑くてたまらなかったが、上まで登り外に出ると風が出ていて涼しくて気持ちがいい。丘の上に建っているので眺めは非常に良く、太平洋を一望でき地球の丸さを感じられる。日本一周の旅で訪れた、室蘭市の地球岬からの眺めを思い出した。

御前埼灯台にいる時間帯がこの日の暑さのピークだった。汗で体はベタベタ、伊良湖岬で浴びた潮で髪はバサバサ。風呂に入りたくてたまらない。

↓御前埼灯台から太平洋を一望↓

5箇所目:清水三保防波堤灯台

(しみずみほぼうはていとうだい:静岡県清水市)

三保半島の海水浴場から見える、防波堤に建つ灯台。実は三保半島へは「清水灯台」を見るために行ったのだが、見物した灯台は清水灯台ではく「清水三保防波堤灯台」だった事に、この旅行記を制作している時に知る。ショック…

6箇所目:戸田灯台

(へだとうだい:静岡県沼津市)

戸田灯台は今まで見てきた灯台とは全く違うタイプの、かなり小型なものなので行くべきか迷っていた。戸田灯台がある御浜崎の少し手前にある「出会いの岬」に寄った時に、灯りの灯った戸田灯台とライトアップされた鳥居が見えて興味を持ち、結果立ち寄った。簡素なつくりの小型灯台ながらも、日没後の深い青色の空をバックにシルエットのみを映す戸田灯台は絵になっている。出会いの岬から見えた鳥居にも立ち寄り。

戸田灯台から1時間ほど車を走らせた所で温泉施設を発見したので入浴。さらに1日目最後の目的地、石廊埼灯台へ向けて2時間も伊豆半島西側の山道を走り続ける。暗闇の中の山道をひたすら走り続けるのは退屈で、運転に飽きてだんだんしんどくなっていく。それでもなんとか石廊崎に22:00到着。が、駐車場は閉められていた。とりあえず駐車場の前に車を停め石廊埼灯台へ行こうとするが、灯台へ続く遊歩道は照明が無く真っ暗。それでも灯りをともす灯台を見られる事を期待して、持参してきたLEDライトで遊歩道を照らして進む。ライトで照らしている場所意外は完全な闇でちとコワイ…虫の鳴き声が気味悪い…顔に掛かるクモの巣と蒸し暑さがうっとおしい。駐車場から暗闇の中を15分ほど歩いてようやく灯台にたどり着く。そして闇の中を赤と白のライトでともす石廊埼灯台は妙に不気味。灯台のライト以外に照明が全く無いため、夜景モードで写真を撮っても灯台の光しか写らない…無念。疲れた足取りで駐車場に引き返す。怖い思いして汗をかきに行っただけだった。車を石廊崎駐車場前に停めたまま車中泊をして、2日目の朝に改めて灯台へ行く事にした。

旅行1日目の走行距離は約720km。その内の160kmは高速道路を走ったとは言え、仕事の疲れと睡眠不足の中よくやった。