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その3  1日目昼〜夜

 

獅子ヶ鼻

(ししがはなみさき:新潟県新潟市)

出雲崎町から北上を再開し、新潟市に入ってすぐに特徴的な岩が目に留まったので車を停める。獅子ヶ鼻という海岸にある岩場で、横から見ると獅子の頭のように見えるらしいが、どうだろう。特徴的な先の尖った岩場は険しく危険。でも足元に注意して一番上まで登ってみる。景色は…下から眺めるのとさほど変わりなし。駐車場の前に穴があり、中を覗くと海水が見える。じっと波立つ海水を覗いていると底に吸い込まれそうで怖い。

獅子ヶ鼻

穴を覗くと海水

越後七浦シーサイドライン

(えちごななうらしーさいどらいん:新潟県新潟市)

また特徴的な岩が見えてきた

立岩

獅子ヶ鼻から数キロ進むと、国道402号の中でも海岸線の眺めが特に綺麗と言われる区間の、越後七浦シーサイドラインに入る。そして早速印象的な風景が目に入ってくる。立岩という奇岩とその先に見えるトンネルの通った断崖。断崖の岸辺には大きな穴が見えるので車を停めて行ってみようと思ったが、立岩の周辺にもトンネルを抜けた先にも駐車場等の車を停める場所が見当たらない。仕方ないのでUターンして立岩まで戻り、道路脇にあったスペースに車を停める。

貫通した大きな穴と

その隣に洞窟のような穴

大きな穴は2つあり、片方は貫通していて断崖の反対側の海が見え、もう片方は洞窟のようになっている。さらに洞窟と国道のトンネルの間に小さな穴がある。空は完全に曇ってしまい日が差さなくても、浅瀬はエメラルドグリーンのとても綺麗な色をしている。晴天ならばもっといい景色だったろうに。国道から目立つ景色にも関わらず、周囲に駐車場が無いからか人影は無い。静かでいいなぁと思っていたら、小さな穴から何やら撮影隊がぞろぞろ出てきた。そして岩場に三脚を立て撮影を始める。何だか落ち着かないので小さな穴へ入る。

小さな穴

昔のトンネルだろうか

穴を抜けると空洞に出来た小さな砂浜が

小さな穴は洞窟というより昔に掘られたトンネルのようで、中はひんやりと涼しい。反対側に出ると断崖の空洞に出来た小さな砂浜がある。何だか隠れスポット的な雰囲気の場所。こちらも人影は無いが、海水浴シーズンには人で賑わいそう。その先は普通の砂浜になっていて、また小さなトンネルがあるのだが、そこは立ち入り禁止になっているので引き返す。と、撮影隊がトンネルの中で撮影をしていたので、撮影が終わりトンネルから去るのを待って、撮影現場のトンネル入口に行ってみる。なるほど、いい感じに立岩がトンネルのアーチの中に納まるのか。確かにいい絵だ。ただやっぱり曇り空なのが惜しい。

シャッター遅くして

バカやってみる

トンネルから眺める立岩

日蓮聖人像

立岩から車を出して少し進み、日蓮聖人像が立つ歩道から眺める断崖も特徴的な風景。歩道の足元の断崖下を見下ろすと、海面よりも少し高い所に人一人が何とか歩ける幅の道がある。何て所に道があるんだ…おそらくずっと昔に使われていた道だろうけど、荒天時は命がけな道だな。でも少し渡ってみたい。他にもシーサイドラインを走っていると、断崖に建つ灯台や特徴的な巨岩などが目に入ってくるが、時間的にも天候的にも厳しいので素通り。ちょっと悔しい。今度出雲崎町の妻入りの街並みを再訪する時には、越後七浦シーサイドラインも寄っておきたい。

特徴的な地形をした東側からの眺め

とんでもない所に道が…

シーサイドラインを抜けて予定より1時間半ほど遅れて新潟市内に入る。ジワジワと睡魔が押し寄せて来たので、コンビにの駐車場に車を停めて仮眠。予定が遅れているとはいえ眠気の我慢は禁物。30分ほど仮眠を取る。市内観光はしないので市街地は素通りで新潟最北へ急ぐ。

笹川流れ

(ささかわながれ:新潟県村上市)

多数の海岸景勝地が点在する、新潟県北部に位置する笹川流れに入ったのは18:30過ぎ。出雲崎町の散策に時間を費やしてしまったため、予定よりも2時間ほど遅れてしまった。しかしこの悪天候ではどの道いい景色など見れないので、もう構わない。ただ笹川流れは夕日の見物スポットとしても有名な場所なので、曇りで海に沈む夕日を眺めることが出来なかったのはかなり残念。

景勝地も曇り空ではただの淀んだ風景…

穴が1つになっても名前はそのまま

めがね岩

(めがねいわ:新潟県村上市)

笹川流れの景勝地の中でも有名らしいめがね岩。名前に反して穴が1つしかないのは何故?と思ったが、昭和39年の新潟地震でもう1つの穴が空いていた部分が崩れてしまったらしい。19:00を過ぎ、薄暗い中海面に姿を映すめがね岩は少し不気味な雰囲気。時間が遅く天気も悪いせいか、辺りには一組の家族がテントを張ってキャンプをしている以外に人影は無い。そしてかなり蒸し暑い。旅行1日目の観光はここで終わりにして、旅の疲れを癒しに温泉地へ向かう。途中飲食店で食べたカツカレーが熱くて口の中が痛い…

あつみ温泉

(あつみおんせん:山形県鶴岡市)

新潟県の最北から少しはみ出し、山形県のあつみ温泉に20:30到着。温泉街は夜遅くまで人で賑わっているイメージを持っていたが、人通りはほとんど無く静まり返っている。街灯も少なく通りは暗い。旅館の立ち寄り湯は何処も終わっている時間で、23:00までやっている公衆浴場へ。しかしいざ浴場の前まで来ると入りづらい。何だか非常に地元住民向けな雰囲気が…

あつみ温泉を流れる川

この時間でも営業している立ち寄り湯は無いかと目に入った旅館に入ってみるも、やはり終了していた。2件目、3件目と玄関を覗いてみても終わっている様子。諦めずに目に入った旅館玄関の引き戸のガラス越しに中を覗いていると、後ろから若女将らしき人に声を掛けられる。立ち寄り湯の事を伺うとやはり終了していたが、何と特別に入浴させてもらえる事に。「今日は蒸し暑かったですし汗もかいたでしょうから…」と。入浴料500円で旅館の温泉を貸切。気分的にあまりのんびり浸かってはいられないけど。

温泉貸切

源泉の湯を飲める

入浴後は暗い温泉街を少し散歩。川に架かる橋に温泉の飲める「飲泉所」なるものがあったので飲んでみるが、美味くない。他に見物する場所も無さそうなので、車中泊する予定の道の駅へ向かう。

来た道を少し戻り、新潟県と山形県の県境のすぐ側にある「道の駅あつみ」に車を停める。道の駅あつみは日本一周の旅の10日目に、印象的な夕焼け風景を眺めた場所なのでよく覚えているが、22:30と真っ暗でその面影も分からないのが残念。蒸し暑いのでドアの窓4枚全て少し開けて横になる。しかしなかなか寝付けないでいると、車内に蚊が入り込み耳障りで暫く格闘。蚊を退治して今度こそ寝ようとしたら、雨が降ってきて土砂降りに。天気予報ではこのまま旅行2日目は1日雨。まぁ仕方ないかと2日目の天気は諦め、窓を閉めて就寝。