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その4  2日目

 

2:00過ぎに目を覚ますとまだ雨は降っている。もう一度寝ようとしたら蚊の飛ぶ音がまた聞こえて、暫く格闘し二匹の蚊を退治。すっかり目が覚めてしまったので、2日目最初の目的地の福島県喜多方市へ向けて3:00に出発。2日目が雨になることは天気予報で数日前から知っていたので、主な観光は福島県喜多方市の蔵巡りと、会津若松市の鶴ヶ城の二箇所だけ。山形県の道の駅あつみから喜多方市までは200km弱。山中を通る国道を淡々と走る。天気が良ければ山々や川などの景色を楽しみながらドライブが出来ただけにもったいない。夜間あまり眠れなかったので8:00頃になって眠くなり、途中道の駅で3時間ほど睡眠を取る。

国道121号線から

日中ダム

日中ダム

(にっちゅうだむ:福島県喜多方市)

山形県から福島県に入り、喜多方市の蔵のまちまであと少しという所で、ダムの標識が目に入る。前日の夜から降り続いている雨は小雨程度に弱まったので、ちょっとだけダムに寄り道。ダムはそこそこな大きさで、駐車場には車が数台停まっていて観光客がちらほら。それなりの観光スポットのようなのだが、いかんせん悪天候なため、本来景色のよさそうなダム湖も残念な眺め。

日中ひざわ湖

蔵のまち

(くらのまち:福島県喜多方市)

10:00に喜多方市内に到着。市内の通りを走っていると、「ようこそ 蔵とラーメンの街 喜多方へ」などと書かれた看板を目にする。喜多方は昔ながらの蔵が沢山建ち、「蔵のまち」として有名な場所。それと喜多方ラーメン。空模様は相変わらず曇りでも幸い雨は止んだので、車を停めて蔵のまち散策開始。

自分がイメージしていた蔵はこんな感じ

レンガ造りのこれも蔵に入るのだろうか

街の中で蔵が多数点在するスポットは三箇所あり、まずその中で一番蔵が多い中央通り商店街へ。蔵と言えば倉庫のイメージしか持っていなかったが、商店街に並ぶ蔵のほとんどが商店になっていたので以外だった。元々は倉庫として使っていたものを後から店に改装したのだろうか。その辺の事はよく分からないが、いろんな蔵を眺めながら歩くのも面白い。

店名が「くら」

蔵ではないけど年期の入ったオーラを感じた食堂

蔵の商店は店内やショーウィンドウも古風な雰囲気の所が多い。とある電気屋のショーウィンドウは昭和の香り満点。そのまま映画なんかに使えそう。それと昭和以前の大正時代からありそうな古い煙突にも目が留まる。商店街の横道に入ってもいろいろ発見がありそうな雰囲気。しかしあまり道草食っていると帰宅が遅くなってしまうので止めておく。翌日は仕事だし…

昭和の香り満点な電気屋のショーウィンドウ

この煙突は昭和以前の香りがする

商店街の大体端から端まで歩いたところで、二番目にに蔵が多い通りまで歩く。途中に喜多方ラーメンの店を何件か見掛ける。ご当地グルメには無関心な自分ではあるが、折角だから喜多方ラーメンくらいは食べておこうと思った。そんな事を考えながら1kmほど歩いて着いた蔵のある通りは、最初に訪れた中央通り商店街と比べると随分小規模な蔵通り。空は所々青空が見え始めてきた。

屋根など木造部分が歪んだ蔵も多い

これは真新しい感じの蔵

見るからに古い蔵は屋根や1階の木造部分などが歪んでいるものが多い。それだけ古くからあるという事なのだろう。中には最近建てられたような真新しい蔵も見かけるが、これは周囲の景観に合わせて新築されたものなのか、それとも古くなった蔵をリフォームしたものなのか、いずれにせよ蔵のまちの景観を保とうとする意志が伺える。蔵には決まって窓に段々の付いた扉が備え付けられている。この段差は蔵の中の密閉度を高める為のものだろうか。それにしても金庫の扉のように分厚い。

建物と屋根の間に隙間が開いている

蔵と言えばこの扉

段差は密閉度を高める為?

前日の新潟縦断では古い町並みを三箇所立ち寄り、そして今度は蔵巡り。今回の旅では古い町並み歩きが多い。当初この旅行記のタイトルは「新潟県縦断+喜多方会津」にする予定だったが、「新潟県縦断・郷愁町並巡り」に変更。後者の方が何となく受けが良さそうだし(笑)。

喜多方ラーメン来夢

本家

醤油チャーシュー麺に卵トッピング

蔵巡りを終えて喜多方市を出る前に、喜多方ラーメンで腹ごしらえ。店構えが大きく目立つ「来夢」というチェーン店に入る。ラーメン通ならば、このようなチェーン店でなく創業が古そうな店構えのラーメン屋に入るのだろうけど、店を探し回るのは面倒だし、この来夢は本店だから味も本物だと思われ。喜多方ラーメンを食べるのは多分初めてなので評価は出来ないが、まぁ普通に美味しかったと思う。コショウが置いていなくて代わりに七味があるのは喜多方流?

ラーメンを食べて店の外に出ると青空がかなり広がっていた。あと2時間くらい早く晴れていれば青空の下で蔵巡りが出来たのに…市内を出て水田地帯を通る道を走っていたらいい景色が目に入ってくる。喜多方上空に広がる青空とそれを囲む白い雲。視界いっぱいに広がる水田と遠くの山々。そして真っ直ぐ続く水田のあぜ道。何だか久しぶりに気持ちのいい景色を見た気分。これから向かう会津若松市もこれくらい晴れていることを願いながら車を走らせる。

喜多方市の上だけ青空に

若松城跡

鶴ヶ城

(つるがじょう:福島県会津若松市)

喜多方市から15kmほど南下して会津若松市へ。会津若松は観光地として有名な場所なだけに、市内の大通りは車で混雑気味。目的地の鶴ヶ城の外堀を車で一周し、一番駐車料金が安い駐車場に車を停める。1時間200円。鶴ヶ城は8年くらい前にも訪れた事があり、天守最上階まで上った事もあるので、今回は外から軽く見物する程度に。最上階まで上っても天気が悪くて外の眺めも良くなさそうだし。城内はツアー客など多くの観光客で賑わっている。空は基本的に曇りだが一部青空の見える所も。

鶴ヶ城

青空が見える方角から撮影

現在建っている鶴ヶ城は、昭和40年に再建された復元天守。城の名前は元々は「若松城」だったようで、復元されてから「鶴ヶ城」と呼ばれるようになったらしい。他にも「黒川城」とか、「会津城」とかいろいろ呼ばれているらしいが、何故そんなに多くの名前を持っているのだろう。ややこしい。

8年ほど前に訪れた時は、白い城壁がいかにも復元された城と言う感じの質感で、全く風格を感じなかった事を覚えているが、今回訪れた時はそうでもなかった。8年間の月日がそうさせたのか、それとも8年前の自分の目がおかしかったのか。いずれにせよ自分が好きな長野県松本市の現存天守、国宝松本城の風格には遠く及ばない。

2日目の観光は喜多方市と鶴ヶ城だけの予定だったので、後は自宅に帰るだけなのだが、鶴ヶ城の観光を終えたのが13:30で時間に余裕があるし、会津若松から高速道路に入って東京まで一気に戻るのもつまらないので、少し国道を走り二箇所ほどダムに寄る事に。しかし会津若松市内からは見えた青空も山間に入ると完全な曇り空になってしまい、いい景色を眺める事は出来ず。鶴ヶ城から80kmほど山間の道路を走り、福島県と栃木県の県境付近にある東北自動車道の白河ICから高速に入り東京へ。自宅に着いたのは遅からず早からずの18:40。

大川ダム

羽鳥ダム

羽鳥湖