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その1  1日目〜2日目朝

 

高速道路のETC利用者休日1000円制度が始まった直後のGWという事で、ニュースでは多くの高速道路で例年以上の厳しい渋滞が発生していると報じられていた。なのであらかじめWebで予約しておいた、5月4日6:00新潟発佐渡島行きのカーフェリーに間に合うよう、レンタカーを4日0:00から予約していた。そのため前日は普段ではありえない20:00前に就寝を試みたのだが、なかなか眠れず、いくらがんばっても眠れず。結局睡眠は諦めてレンタカーの出発時間を早めてもらい、前日5月3日の22:30に自宅を出発。

新潟まで続く関越自動車道に入ると、やはり今までよりも明らかに車の量が多い。深夜間近の時間帯にも関わらず、休日1000円制度開始前の日中並みの交通量。1000円効果恐るべし。ただ車の流れは非常に良く、流れに任せて300kmの道のりを休憩無しで一気に進んだら、フェリー乗り場に一番近い新潟亀田ICに4日1:30前に着いてしまった。

佐渡島のような離島は、本土よりもガソリン代が割高に違いないと思い、高速を降りてフェリー乗り場に行く途中にガソリンを満タン給油。そして佐渡汽船フェリー乗り場に2:00頃到着。予想以上に高速道路の流れがよかったため、予定よりもだいぶ早く着いてしまった。予約してある朝一のカーフェリーの出航時刻は6:00で、まだまだ時間があるのでフェリー乗り場で待つ車は数台のみ。とりあえずシートを倒して仮眠。車中泊するにはちょうどいい気温でぐっすり。そして目が覚めると4:30をまわっていて、数十台の車が乗り場に並んでいた。肝心の天気は一面曇り空。天気予報通りになってしまった。自宅出発時に確認した天気予報では、佐渡島観光初日の5/4が降水確率30%の曇り、2日目の5/5は40%の曇り。うーん、曇りだとやはり海も空も景色が映えない。

5:00頃のフェリー乗り場の様子

5:00頃にレンタカーの車検証を持って乗船手続きを済ませる。何故車検証の提示が必要かというと、カーフェリーの自動車航送運賃は車両の全長で料金が決まるので、車検証で全長を確認する必要があるから。今回の車は「3m以上4m未満」の区分で往復25,990円。う〜ん、高いなぁ。

佐渡汽船カーフェリー

フェリーへ乗船

5:30から車の乗船開始。今回乗船するカーフェリーは、以前日本一周・北海道一周で青森県大間〜北海道函館間の移動で利用したカーフェリーと比べてかなり大きい。とにかく車両デッキが広い。しかも車両デッキの両サイドは二段構造になっている。普通乗用車だけなら300台は収容できそうな感じ。それでも土日や連休の早い時間帯は2、3週間先まで予約で満車になる事があるので、カーフェリーで佐渡島へ行く場合は早めの予約が必要。

広い車両デッキ

北海道一周以来のカーフェリー利用

この旅行記を制作している時にショッキングな情報を知ってしまった。佐渡汽船フェリーが高速道路の1000円効果に便乗し、2009年5月30日から7月26日までの休日に乗用車の航送料金を片道1000円にするというもの。1000円…1000円!?(一瞬呆然)つまり今回往復25,990円かかったのが2,000円になるという事。なんじゃそりゃ〜っ。割引分は佐渡市が全額補助(最大1億5,000万円)するとか。悔しいからもう一回行く、のはやめよう…しかし普段でも休日は時間帯によって数週間先まで予約が埋まるのに、1,000円期間は尚更早めの予約が必要になりそう。

2等船室

あっという間に人でいっぱい

通路で寝袋!

船室はスイートルーム・特等船室・1等じゅうたん・1等イス・2等とあり、自分は車の航送料金に含まれている2等船室。これ以上追加料金は払えません!ほとんどの乗客が2等船室の利用と思われ、船内に何箇所もある2等船室はあっという間に人でいっぱいに。乗船時間が約2時間半と長めな事もあり、多くの乗客は横になる。

外はどんより曇り空…

佐渡のながもそば

新潟を6:00出港。外を眺めても空一面曇の灰色の景色でつまらない。お腹が空いていたので船内の軽食コーナーでそばを食べて、佐渡島に着くまで横になって仮眠。

島が見えてきた

遠くに見える灯台

雪が残る山

目を覚まして外に出ると、前方に佐渡島が見えていた。海岸沿いに建つ灯台やホテル、頂上付近に残雪のある山が見えてくる。相変わらず空は曇りだが、薄明るく海はそこそこ青く見える。とりあえず雨だけは降らないで欲しい。

両津港へ入港

佐渡島に上陸!

定刻通り8:30に佐渡島両津港に到着。車中泊の旅初の離島に上陸。佐渡1日目は両津港から海沿いに半時計周りに進み、二つ亀、大野亀など佐渡島の代表的な観光スポットを周り、夕日スポットの真野湾で夕日を眺めようという計画。

最初の目的地、金峰神社の大杉へ向けて車を走らせるも、持参の地図にもカーナビにも載っていないので場所がよく分からず、目に留まった神社へ行ってみるがどうも違う。神社からピンク色の花が沢山咲いている場所が見えたので行ってみると、そこは平屋建ての小さな保育園。何だかのどかな場所。保育園と道路を挟んだ反対側には、曇り空にも関わらず鮮やかな黄色い菜の花畑。周囲の家々は黒い瓦屋根の木造建築。のどかで落ち着く風景が広がっている。

目に留まった吉住神社

神社近くの保育園

保育園前の菜の花畑

そして予想通り島内のガソリンは高かった。フェリーに乗る前に給油した新潟本土のガソリン価格はレギュラーで119円だったが、佐渡島に入って見かけるガソリンスタンドのレギュラー表示価格は136円。17円の差は大きい。やはり離島はガソリンが高いものらしい。

金峰神社の大杉(かなみねじんじゃのおおすぎ)

集落の廃墟だろうか

田植え中

注意深く周りを見ながら車を走らせていたら、大杉の入り口の標識を発見。これは意識せずに走っていたら気づかず通り過ぎてしまう。駐車場は無いので近くの空き地に車を停め、入り口の細道へ入る。入り口からすぐに古い家屋が数件建つ集落があるが、どの家もかなり老朽化していて廃墟のようにも見える。

学校の校舎?

中は整理されている

集落の道を進むと景色が開けて田植え中の水田風景が。田植え機を使わず手差しで苗を植えている。ここものどかでいい風景。さらに道を進むと古い木造の校舎のような建物が。ここも廃墟だろうかと建物の中を覗くと、中は綺麗に整理されている。地域住民の集会所か何かになっているのだろうか。

金峰神社の大杉

木のトンネル

大杉の根元

校舎の側まで来ると、周りの木々から高く突き出た大杉が姿を現す。そういえば前回の車中泊の旅で長野県最大の大杉を見たが、それよりも細く背が高いように見える。木の根元もさほど太くない。根元の隣には、となりのトトロに出てくるような木のトンネルがあったが、服が汚れそうなので中へ入るのはやめておいた。

金峰神社の大杉は高さ約45m、根元の周囲9.3m。佐渡島は稀な天然杉の生育地で、島内には沢山の大杉があるらしい。名前の「金峰神社」はなく、根元の隣に割と新しいと思われる社があるだけ。大杉が立っている場所はもともとは神社の境内があり、宮が別の場所に移ったらしい。それにしても、ここは本当に穴場的な観光スポット。あまり訪れる人はいないと思われ。でもこういう観光客がいない静かな所で、何気ない風景を眺めながら時間を過ごすのも悪くない。

せこの浜洞穴遺跡(せこのはまどうけついせき)

トンネルの横にある洞穴

いくつか穴がある

中はゴミだらけ

次も穴場スポットの洞穴へ向かう。小さなトンネルが通った岩の端っこにあるいくつかの穴。「遺跡」という言葉に期待していたが、観光スポットとして訪れるにはあまりにも印象の薄い場所、と言うのが正直な感想。「穴場」ではなく、ただ穴の空いた場所だった。何だか悔しいので、ゴミだらけの穴の中を通って反対側に出てみる…洞穴観光終わり。

弥生から古墳時代にかけての遺跡で、昭和初期からの発掘調査で多くの土器や骨角器が出土。遺物の出土した洞穴はトンネルの開通で失われてしまって…と、洞穴の案内板に書いてある。なるほど、つまり遺跡としての価値がある洞穴はトンネル工事で無くなってしまったのか。事前にちゃんと調べておけばよかった。これまでの車中泊の旅の中でも、ここまで滑った事はそう無いと思う。

せこの浜洞穴遺跡周辺の様子

弾埼(はじきざき)

見晴台へ続く道

弾埼灯台

佐渡島の最北端で灯台がある弾埼へ寄ってみる。灯台と海を見渡せる見晴台からは、佐渡島を代表する観光スポットの1つの、二ツ亀が見える。しかし空はフェリーで両津港に着いた時よりも一層どんよりとなり、海も空も薄灰色の景色でちっとも気持ちよくない。見晴台周辺や辺りの道路脇には鮮やかなピンク色の花が咲いているが、それも日が差さずイマイチ見栄えしない。やっぱりこういう所は晴れでないとねぇ…

見晴台から眺める二ツ亀

灯台周辺の道路