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その2  2日目朝〜昼

 

二ツ亀(ふたつがめ)

名前の通り二匹の亀のような形をした島で、次に訪れる大野亀とワンセットな感じの観光スポット。正式な名称は「沖の島と磯の島」。海岸と島は砂州で繋がっていて、島まで歩いて行ける。潮が満ちてくると離れ島になるらしい。正直な所あまり二匹の亀には見えないしインパクトも感じなかったが、きっとそれは曇りで空と海が灰色だからに違いない。

ウラジオストック…

大野亀が見える

木屑のようなものがたくさん

二ツ亀の手前の砂州まで降りる。浅瀬には鮮やかな緑色をしたコケが沢山。二ツ亀へ続く砂州の波打ち際には、木屑のようなオレンジ色の物体がこれまた沢山堆積している。時間は11:00をまわっているが、天気のせいか観光客の姿は少ない。曇りでテンションが上がらず、島へは渡らなかった。

二ツ亀のそばから眺める大野亀

二ツ亀から大野亀へ向かう途中の橋から

大野亀(おおのがめ)

海岸から突き出た標高167mの一枚岩。これはさすがに見応えのある岩山。ここは佐渡島を代表する観光スポットだけあって、二ツ亀と比べて観光客も多い。6月にはカンゾウという黄色い花が辺り一面に咲き乱れ、かなりいい景色を楽しむことが出来るので、出来ればカンゾウの開花時期に訪れたかった。

登山道入り口

細くくねった急な山道

大野亀は頂上まで登ることが出来るので、早速登山開始。登山道がある山肌は傾斜が効いていて、ふもとからいきなり急な道を真っ直ぐ登っていく。途中から細くくねった道になり、ジグザグに歩きながら進む。細道は場所によっては本当に道幅が狭く、下山者とすれ違うときは注意が必要。万が一足でも踏み外したら、急斜面を下まで転げ落ちることになる。

上へ登るにつれ周囲の景色の見晴らしがどんどんよくなっていく。先に訪れた二ツ亀もよく見える。大野亀から二ツ亀を眺めると、岩が完全に二つに分かれているのが分かる。なるほど、これなら確かに二匹の亀に見える。それにしても蒸し暑い。5月頭だというのに真夏のような蒸し暑さ。曇りで日も差さないのに。汗だくになりながら登る。

海岸を一望

二ツ亀

登山道入り口の鳥居から約20分ほどで頂上に到着。下から山を見上げると結構険しいのでもっと時間がかかると思ったが、意外とお手軽な登山コースだった。ただし今回は登山客が少なかったのでスムーズに登れたが、山道は非常に幅が狭く、人がすれ違う時は片方が道の端に出て避けなければならない場所が多いので、登山客が多いと結構大変かもしれない。

頂上手前の細道

頂上の善宝寺石塔

頂上からの眺め

頂上には善宝寺石塔というものがあり、360度の視界が広がっている。眺望の効く場所なだけに天気が恨めしい。頂上は狭く足元は断崖絶壁。眺めがいいからとあまり身を乗り出すと、海まで転げ落ちかねないので注意。それにしても…しつこいようだが曇りのなが悔しい。ちなみに大野亀には翌日も登る事になるのである。

こういう所に船を隠した?

船隠し岩(ふなかくしいわ)

岩場を渡る遊歩道がある

物思いにふける旅人、なんてね

大野亀から海沿いの道を南に走り出してすぐに、岩場に設置された遊歩道が目に留まったので車を停める。遊歩道は大きな岩を囲むように続いていて、終端まで進むと大小沢山の岩で入り組んだ入り江を見渡せる場所へ。昔々船に税がかけられていた時代に、船主が税を逃れるためにこの入り江に船を隠したらしい。船隠し岩から眺める大野亀は正に亀の甲羅の形をしている。二ツ亀がある北東側からだと、山頂が尖った三角形に見えたが、船隠し岩がある南西側からだと角に丸みのある台形のような形に見える。不思議な岩だ。

船隠し岩から眺める大野亀

名無しの滝?

次に「大ザレの滝」に行こうと車を走らせ、滝の上にある橋まで来るも滝への入り口が見当たらず、あれよあれよという間にどんどん橋から離れてしまった。橋まで戻ろうかと考えたが、滝の全景を見るには海岸まで下りなくてはならない(車道は結構高い所にある)ので面倒だし、これまでの車中泊の旅でいくつもの滝を見物してきて、滝見物には少し飽きていた所だったので、まぁいいやとそのまま先に進む。

名無しの滝がある道から眺める海岸風景

と、道路脇の断崖を流れる滝を発見。大ザレの滝ではない事は確かなのだが、この滝はなんだろう。周囲に滝の名前が書かれた標識等は見当たらない。旅行後にWebで調べてみたら、はっきりした正式名称は無いようで、いろいろな名前で呼ばれているらしい。名前がはっきりしない滝と出くわすのは初めて。何故正式名称を付けないのだろう。

寒戸崎(さむとざき)

寒戸崎入り口

道の途中にある井戸

名無しの滝からさらに南下すると、「寒戸崎」という標識と複数の鳥居が目に留まり気になったので車を停める。名前から想像するに、海の見晴らしが良さそうな所に出そうな感じなので、とりあえず行ってみることに。入り口の鳥居をくぐると…タヌキが二匹っ!カメラカメラっ、…逃げられた。茂みの中の細道を少し進むと屋根付きの井戸が。そしてさらに先へ進むと、道に大きな木が倒れている。倒木は積み重ねられたブロックで固定されている。何故撤去せずに倒れた状態を維持しているのだろう。倒木の先には神社のような建物があるので、何か神聖な木なのだろうか。

行く手を阻むかのような倒木

神社?

木をくぐって建物の裏手へ行くと、その先はもはや道とは言えないくらい草が生い茂り、先に進むのは困難な状態。鳥居が建つ入り口から倒木までの道も、草が生い茂りあまり人が立ち入ってないような感じだったので、よほどマイナースポットなのだろう。そんな訳で無理して先へ進むのは止め引き返す。旅も引き際が肝心。

入崎(にゅうざき)

しめ縄がかけられた弁天岩

入崎弁天堂

寒戸崎からさらに南下すると、しめ縄がかけられた弁天岩が目に入ったので、車を停めて岩の元へ。2つの岩の間には「入崎弁天堂」と書かれた社がある。弁天岩から海岸に延びる岩場には遊歩道が設けられているので、とりあえず行き止まりまで歩いてみるが…特に何も無し。観光客の姿も無く静まり返っている。弁天岩のある入崎はキャンプ場になっていて、どうもそちらがメインのよう。

岩場の遊歩道

鋭角で無数の細い線が刻まれた岩

入崎の海岸にある岩の中で、表面が鋭角な段差でゴツゴツしていて、岩一面に細く真っ直ぐな線が無数に刻まれたものを見かける。とても自然にできたものには見えないが、実際自然に出来たものなのだろう。自然は不思議だ。そして空を雲で覆う自然は無常なり。