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安芸灘とびしま海道往復サイクリング(2015年3月)

レンタルサイクルでしまなみ海道を縦断したのをきっかけに折りたたみ自転車を購入し、瀬戸内海の島々を中心にサイクリングするようになった。ただ、しまなみ海道縦断は片道で約70kmもあり、橋を渡るごとに長い坂道を上らなければならず、気軽に楽しめるサイクリングコースとは言えない。しかも自分の自転車だとレンタルサイクルのように乗り捨てができないので、復路は自転車を輪行バッグに入れて公共交通機関で移動する必要も出てくる。そこで目を付けたのが安芸灘とびしま海道。安芸灘とびしま海道も複数の島が橋で繋がっているという点でしまなみ海道と似ているが、片道30km程度なので日帰りで往復も十分可能。ということで、長距離サイクリング初心者には最適な安芸灘とびしま海道を往復サイクリング。

* とびしま海道サイクリングでは観光スポットを周っていないので、とびしま海道の観光スポットに関する情報は「安芸灘とびしま海道」のページへ。

安芸灘とびしま海道サイクリングのスタート地点として最適なのは、とびしま海道の入口でもある呉市川尻町の安芸灘大橋料金所。とびしま海道に7つある橋のうち、安芸灘大橋のみ有料道路となっている(自転車と徒歩は無料)。ここからスタートすればとびしま海道に架かる全ての橋を渡れるし、車で料金所を通らないので往復1400円の通行料も浮く。

安芸灘大橋料金所

料金所の事務所隣に無料駐車場があるが、駐車スペースが8台分しかないので長時間の無断駐車はお断りとなっている。ただし、事務所に申し出て駐車理由を記帳すれば長時間駐車の許可を得ることができる。

これを事務所でもらってダッシュボードへ

サイクリングに使用する自転車は20インチタイヤで7段ギア付きの小径車。この自転車で1日に30km以上走った事が無かったので、往復約60kmのサイクリングができるか少々心配ではあったが、しまなみ海道縦断ではレンタルの安価なシティサイクルで80km走ったのだから、まぁなんとかなるだろうと判断。

この自転車でチャレンジ

パンク修理剤

いつも通りの服装で

ボトルケージwith烏龍茶

万が一のパンクに備え、スプレー式のパンク修理剤(パンク修理と空気充填を同時にしてくれる)を携行。しまなみ海道のように、自転車にトラブルが起きた時に対応してくれるサイクルターミナルやサイクルオアシス、出張修理に素早く対応してくれる法人などは無いので、パンク対策は必須。他にサイクリストっぽい装備と言えば、サイクルコンピューターと自転車のフレームに装着したボトルケージくらい。そして服装は至って普段着。ロードバイクでスポーツ走行するわけではないので。

9:00ちょうどに料金所を出発、サイクリング開始。全長1,175mの安芸灘大橋を渡り下蒲刈島へ向かう。車でのドライブと比べてサイクリングの大きな利点のひとつが、橋の上で立ち止まって景色を眺めることができるということ。このような橋では車を路肩に一時停車することはできない。車ではあっという間に流れてしまう橋上からの景色を、サイクリングならゆっくりと楽しむことができる。

安芸灘大橋

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ブルーライン

安芸灘とびしま海道のサイクリングコースには、先行してサイクリングロードが整備されたしまなみ海道と同様のブルーラインが引かれている。とびしま海道のブルーラインは初心者でも楽しめるルートとして設定されていて、川尻(安芸灘大橋料金所の少し手前)から岡村港までの約31kmの道のりとなっている。

下蒲刈島に入る

少し近道のトンネル

東岸沿いの県道

どびしま海道ひとつめの島、下蒲刈島のサイクリングロードは3km弱と短い。コースを少しだけショートカットできるトンネルを通り、東岸沿いの県道に出ると石畳の通りが続く。小径車は路面の振動を受けやすいので石畳などのガタガタした道は少々苦手。

石畳の通り

松濤園前から眺める蒲刈大橋

蒲刈大橋へ続く上り坂

蒲刈大橋

日本庭園が整備された松濤園の前を通り、下蒲刈島と上蒲刈島を繋ぐ蒲刈大橋の下を通過した先で右折すると、蒲刈大橋へ上る坂道がある。ここが最初の上り坂。少々勾配が急な坂道だが、しまなみ海道に架かる橋まで上る坂道と比べたら距離も高さも少なく気がラク。蒲刈大橋は全長480m。安全のため橋を渡る時は路側帯ではなく歩道を通行。とびしま海道に架かる橋の路側帯にはブルーラインが引かれていないので、当局的にも自転車での橋の通行は歩道通行を勧めているのかもしれない。

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蒲刈大橋を渡って上蒲刈島に入ると長い下り坂。上り坂の後には必ず下り坂が待っている。当然だが往路の下り坂は復路の上り坂になるので、帰りの事を考えると下り坂は楽だと喜べない。とびしま海道7島のうち、ブルーラインの引かれたサイクリングロードが最も長いのが上蒲刈島。往路は長い上り坂が2ヶ所あり、7島で一番の難所になるのかもしれない。

上蒲刈島に入る

南岸沿いの道路

往路ひとつ目の上り坂

坂を上りきったらトンネル

橋と同じくトンネル内も路側帯にブルーラインは引かれていない。安全のために歩道を通行。日常生活では全く自転車に乗らず路側帯通行に慣れていない自分には、暗いトンネル内や狭い路側帯を自転車で通行する事に危険を感じる。道路交通法で自転車は、歩道または路側帯と車道の区別がある道路では、車道通行・道路の左橋に寄って通行…となっているが、日本の道路の多くは道幅自体が狭く路側帯も狭く、とても安全とは言えない交通法規が定められている事に少し疑問を感じる。

ふたつ目の上り坂は結構長い

岡村まであと20km

とびしま海道の至るところで見かける無人直売所

まだまだ続く上り坂

上蒲刈島ひとつ目の上り坂を上り切り、トンネルを通過して今度は下り坂。そしてふたつ目の長い長い上り坂を、ギアを一番軽くして必死にペダルを漕ぐ。上蒲刈島を3分の2ほど進んだところで、サイクリングコース終点の岡村まであと20km。往復だとあと50kmの道のり…などと考えると少々気が遠くなる。

海岸沿いからここまで上る

ふたつ目のトンネル

長い長い坂を上り切ったところに上蒲刈島ふたつ目のトンネルがあり、トンネルを抜けると目の前に豊島大橋。上蒲刈島と豊島を繋ぐ豊島大橋は、とびしま海道の橋の中で安芸灘大橋に次いで長い903m。豊島大橋の歩道入口には自転車のイラストがマーキングされている。やはり自転車で橋を渡るときは歩道通行をした方がいい。

豊島大橋

橋上からの眺めがいい

豊島大橋から北西側の眺め

本土の陸地が遠くに見える

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豊島大橋を渡ると長い長い下り坂

豊島大橋を渡ったら勾配7%の長い坂道を一気に下る。行きはよいよい帰りは辛い坂道。せめて往路の下りは思いっきり加速をつけて距離を稼ごうと、勾配に任せて加速を続けたら時速40kmに。加速のついた自転車も急には止れない。近年のスポーツサイクルブームの拡大と共に、自転車による重大事故も増えてきている。自転車もスピードの出し過ぎに注意しないといけない。

勾配7%は急?

豊島北岸沿いの道路を走る

豊島で往路の半分

豊島に入り北岸沿いのサイクリングロードを進む。安芸灘大橋料金所からの走行距離は15km。岡村までもあと15km。海岸沿いのサイクリングコースはほとんど平坦で走りやすいが、海からの強い向かい風が吹き続けペダルが重い。いつまでも緩めの坂道を上らされているようで体力も消耗する。風の抵抗による体力の消耗など全くの想定外だった。

<< SCROLL    豊島北岸沿いの道路からの眺め パノラマ写真180°    SCROLL >>

道の途中で直進と左折の分岐点。直進はそのまま海岸沿いの道が続き、途中道幅の狭い通りがある。左折すると長い上り坂が続く山道だが、片道一車線で車には走りやすい。普段車でとびしま海道をドライブする時は左折しているが、今回は長い坂道を避けるため直進。ブルーラインも直進する道に引かれている。

ここは直進するが吉

住宅地を通る

豊島東岸沿いを進む

豊浜大橋の下を通る

豊島東岸沿いの道路を進み、豊島と大崎下島を繋ぐ豊浜大橋の下を通過した先で右折し、豊浜大橋へ上がる坂道を上る。この坂道はおそらくここまでの道のりで一番の急勾配。ただ距離は短いので、ギアを一番軽くして少し気合を入れれば直ぐに上り切ることができる。この坂を上ってしまえば岡村まで難所的な上り坂は無い。

自転車にはかなりの急坂

豊浜大橋は543m

ちなみに、ここまで安芸灘大橋・蒲刈大橋・豊島大橋・豊浜大橋と4つの橋を渡り、それぞれ橋の中間付近からパノラマ写真を撮影しているが、午前中の太陽の方角と空模様の関係(前日が雨で一部雲が多く残っていた)で、いずれも西側を向いた撮影のみとなっているのは仕方がない。

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