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呉市倉橋島と江田島市

(2012年10月 2013年12月)

呉市の倉橋島〜江田島市のエリアは橋を渡って複数の島をドライブできるスポット。呉市の南西側にある倉橋島は、周囲約60kmあり広島県で一番大きな島。呉市本土とはふたつの橋で繋がっている。さらに倉橋島の南端にある鹿島大橋を渡り、鹿島という小さな島まで車で行くことができる。呉市の西隣にある江田島市は倉橋島と早瀬大橋で繋がっていて、東能美島・西能美島・江田島と、3つの「島」に分けられている。

呉市 倉橋島

音戸大橋(おんどおおはし)

呉市本土と倉橋島を結ぶ音戸大橋は1961年に架けられた橋で、朱色のレトロ感ある鉄橋と倉橋島側にある螺旋高架橋が特徴。音戸大橋のすぐ隣には、音戸大橋の老朽化と渋滞緩和のために架けられた第二音戸大橋がある。初めてここを訪れた時は第二音戸大橋の開通前で、音戸大橋の螺旋高架橋が渋滞していた。2013年3月に第二音戸大橋が開通してからは、呉市本土と倉橋島の行き来の要は第二音戸大橋となり、音戸大橋の交通量は非常に少なくなった。

第二音戸大橋

ふたつの音戸大橋が架かる海峡を音戸の瀬戸と言い、日本一短い定期航路と謳われている渡し舟が現在も航行している。音戸大橋や音戸ノ瀬戸周辺については「音戸の瀬戸」のページで詳しく紹介。

音戸渡船

音戸の瀬戸を航行

倉橋島一番の観光スポット?なのが、島のほぼ中心にある「火山(ひやま)」。昔山頂で火を炊いて灯台の役目をしていたのが名前の由来らしい。標高408mの山頂から360度のパノラマを見渡すことができる。

山道の途中からの眺め

江田島市の山々

倉橋島と江田島市を繋ぐ早瀬大橋

駐車場から徒歩で山道を登り始めて直ぐに見晴らしのいい場所がある。北側の風景を眺望でき、江田島市の山々や倉橋島と江田島市を繋ぐ早瀬大橋がよく見える。

山頂の大岩

駐車場から山頂までは10分程度とお手軽な登山。山頂には大岩という、名前の通りの大きな岩がある。岩の斜面にロープと階段が設置されていて、岩のてっぺんまで登れるようになっている。岩の上は下から見上げるよりも高く微妙に傾きもあり、膝を伸ばして真っ直ぐ立つのは少々怖いが、眺めは最高にいい。周囲に木々などの障害物も無く、360度の風景を見渡すことができる。これまでに瀬戸内の多くの島々の展望台・見晴台に行っているが、周囲に視界を遮る障害物の無い360度の大パノラマを楽しめる場所は意外と少ない。

<< SCROLL    火山山頂の大岩からの眺め パノラマ写真360°    SCROLL >>

 

倉橋島は南東側の一部を除き、道路は島の輪郭をたどるように海沿いを通っている。しかし狭く曲がりくねった細道もあり、そんな道をちまちま走るのは面倒だし疲れるので倉橋島一周はしていない(福山市の田島で面倒な思いをしたから…)。

きれいな浜辺

造船所?

倉橋島での観光は火山のみ。他に惹かれる観光スポットは見当たらず。瀬戸内の島々には観光客が多く集まるような目立った観光スポットは少ない。大小多くの島々が浮かぶ穏やかな内海を眺めながら、海沿いの道路をのんびりドライブするのが醍醐味。

<< SCROLL    倉橋島南部の道路から パノラマ写真300°くらい    SCROLL >>

 

倉橋島北端部の西側に三ツ子島という小さな島がある。工業塩の貯蔵に使われている無人島で、島の南部には真っ白な塩の山が。

<< SCROLL    倉橋島北端部西岸沿いの道路からの眺め パノラマ写真180°    SCROLL >>

三ツ子島の塩

三ツ子島付近から眺める夕日

 

呉市 鹿島

鹿島大橋

倉橋島の南端にある鹿島大橋を渡って鹿島へ。橋長340mある橋だが道幅は5mほどでセンターラインは無く、交通量は少ないと想定され架けられたよう。鹿島は周囲約9kmの小さな島で主だった観光スポットは無く、呉市内から結構距離もあるので観光で訪れる人はほとんどいないと思われ。

<< SCROLL    鹿島大橋倉橋島側たもとからの眺め パノラマ写真180°    SCROLL >>

鹿島大橋たもとにある瀬戸口集落を見下ろす

瀬戸口集落の漁港から眺める鹿島大橋

島内の主な道路は鹿島大橋から南に続く県道一本のみ。本当に小さな島。県道に沿って4つの集落があり、鹿島大橋を渡って道なりに3kmほど走らせれば県道南端、鹿島最南の集落に行き当たる。

鹿島最南の宮ノ口集落

宮ノ口集落の漁港

 

江田島市 東能美島

橋長623mの早瀬大橋

江田島市へは呉市倉橋島の北西部にある早瀬大橋を渡って入る。早瀬大橋の架かっている江田島市南部が東能美島、島の中心から陸は西と北に分かれていて西側が西能美島、そして北側が江田島。一つの島を地域分けするのは分かるが、陸続きなのに「島」と名づけられると何だかややこしい。それに東能美島は南にあるのに何故「東」と付くのだろう。余計にややこしい。

 

江田島市には戦時中の砲台跡が点在している。そのうちのひとつ、東能美島南部の小さな半島にある大君砲台跡。「砲台跡」と書かれた案内板が道路脇にあるだけで、駐車場も敷地内案内図も無い。案内板から遊歩道が続いていて歩いていくと、まずレンガ造りの建物がある。兵舎跡だろうか。屋根や壁が一部崩れ落ちているが、ブルーシートが張られ修復中の様子。建物のまわりに小型チェーンソーなどの工作器具が無造作に転がってたり… 建物のすぐ側には要塞跡らしき地下施設と、その上に何かの跡らしきものが。案内表示も何も無いので、どのような施設・跡地なのか分からない。

最初に目にする建物

地下施設跡

なにかの跡

好評分譲中??

レンガ造りの建物の前に「第3砲台、展望台」と書かれた案内表示が地面に置かれていたが、その下に黄色いかすれた文字で「好評分譲中」と書かれているように見える。まさか誰かの悪戯だろうと思ったのだが… 

案内表示の指す坂道を上っていくと要塞施設跡があり、そこの階段を上った先にこじんまりとしたコンクリート製の展望台がある。しかし周囲は木々に覆われ外の景色はほとんど見えない。そして第3砲台も見当たらない。草木に埋もれてしまっているのかもしれない。

坂道を上ったところ

展望台

後から知った事だが、この大君砲台跡の敷地一帯は私有地らしい。そのような看板は目にしなかったので分からなかった。展望台への坂道を歩いている時に夫婦らしき2人とすれ違ったが、もしかしたらその人達が土地の所有者だったのかもしれない。普通に挨拶を交わしただけで何も言われなかったので問題は無かったのだろう。「好評分譲中」というのは、所有者が本当に第3砲台の土地を売りに出していたのかもしれない。