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野呂山(2012年9月・11月 2014年3月)

呉市にある標高839mの山で、瀬戸内海沿岸の山の中では神戸の六甲山の次に標高が高い。山頂まで道路が整備されているので車で気軽に登ることができ、複数ある展望台から瀬戸内を眺望できる。寺や巨岩や滝、キャンプ場やロッジなどがあり、いろいろと楽しめる観光スポット。弘法大師が入山修行した場所でもあり、霊山として信仰もされている山。

 

海沿いの国道から野呂山山頂まで、さざなみスカイラインという道路が通っている。以前は有料だったらしいが現在は無料で通行できる。瀬戸内海に浮く島々や本土沿岸の山道には、狭くて離合困難な場所や管理が行き届いてなく草木が道路にはみ出ている場所が多数あるが、元々有料だった道路なだけに不便無く山頂まで快適なドライブができる。

山頂まで続くさざなみスカイライン

快適な道路

 

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さざなみスカイラインのほぼ中間に「ハチマキ展望台」がある。山頂までの道のりの途中と言っても標高440mあり、ハチマキ展望台からでも十分瀬戸内の眺望を楽しむ事が出来る。目の前には東西に連なる安芸灘とびしま海道の島々の風景。眼下には呉市川尻町の街並み。本当にいい眺め。

瀬戸内の島々と川尻町の街並みを一望

川尻町の造船所

段々畑

ハチマキ展望台の側にある休憩所のベンチには、何故か特大ゴリラぬいぐるみが座っていた。他に誰もいないので置忘れだろうか。何だか寂しそう。そして地面に捨てられた数本のペットボトルが気になる。ポイ捨て禁止っ

ハチマキ展望台

置き去りにされた?

野呂山再訪時にハチマキ展望台から夜景を眺めたが、眼下の川尻町の街並みはイルミネーションが少なく、期待した絵になるような夜景ではなかった。そしてベンチのゴリラは健在で、チキンラーメンのひよこちゃんが仲間に加わっていた!ゴリラとひよこちゃんはいつまでいるのだろうか。

ハチマキ展望台から眺める夜景

安芸灘大橋

仲間ができてる!

 

野呂山ビジターセンター

氷池

さざなみスカイラインを上りきるとロータリーがあり、山頂展望台へ向かうなら野呂山ビジターセンター方面へ。ビジターセンターには休憩所やお土産売り場などがあり、建物の前に広い駐車場がある。ビジターセンターを中心に展望台や巨岩、キャンプ場や高原ロッジなどが点在している。

 

<< SCROLL    かぶと岩展望台からの眺め パノラマ写真180°    SCROLL >>

野呂山山頂には2箇所の展望台があり、そのうちの1つが「かぶと岩展望台」。さざなみラインの途中にあるハチマキ展望台からの眺めよりも、さらに瀬戸内の島々を見下ろすようなかたちで景色を眺望できる。安芸灘とびしま海道の島々である下蒲刈島、上蒲刈島、豊島、大崎下島をはっきりと見渡せる。さらにその先の岡村島や大崎上島、しまなみ海道の島々や四国山地まで遠くに見ることができる。野呂山は周辺の山々の中で最も標高が高いので本当に眺望が効く。

左が上蒲刈島西部、右が下蒲刈島

呉市本土と下蒲刈島を繋ぐ安芸灘大橋がはっきりと見える

かぶと岩展望台には屋根とベンチがあり、景色を楽しみながらのんびり休憩できる。展望台の手前には芝生があり、シートを敷いて仲間と飲食を楽しんだり寝転がっている人の姿も。ビジターセンターからかぶと岩展望台まで、道は狭いが車で行くこともできる。

かぶと岩展望台

こんな場所で読書をしてみたかった

かぶと岩展望台のすぐ側に兜に形が似ているかぶと岩が(自分には兜に見えないが…)、かぶと岩から少し歩いた所に大きな一枚岩の大滑岩がある。野呂山山頂部には他にも巨岩が点在している。

かぶと岩

大滑岩

 

弘法寺方面への道路

ここも車で入れる

野呂山のもうひとつの展望台は、名前が素敵な「星降る展望台」。夜は星がよく見えるらしく、展望台の各方角に星座の説明書きがある。まぁ別にかぶと岩展望台からでもまったく同じように星が見えるのだろうけど。星降る展望台とそのさらに先にある弘法寺まで車で行けるが、途中から道がかなり狭いので対向車が来ると面倒なことになる。車はビジターセンター前の駐車場に停め、歩いて散策を楽しんだ方がいいと思われ。

星降る展望台

展望台の様子

星降る展望台からの眺めは周囲の木々が呉の海岸線風景を隠してしまい、かぶと岩展望台よりも若干見劣り感がある。ただ、星降る展望台の位置はかぶと岩展望台よりも東にあり、かぶと岩展望台からは見えない安芸津の大芝島や竹原方面へ続く海岸線など、野呂山より東の海岸風景を眺望できる。

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東に見える安芸津の大芝島

東に続く海岸線風景

 

弘法寺(こうぼうじ)本堂

本堂前の見晴台

星降る展望台のさらに東に弘法寺がある。野呂山は弘法大師(空海)が入山し岩窟に籠もって修行をしたと言われる場所で、その由縁で弘法寺が建てられたらしい。弘法寺本堂の前にある見晴台からも瀬戸内の風景を眺める事ができる。見晴台は清水の舞台を模したような造りになっている。見晴台より奥へ進んだところには断崖から突き出た飛岩。ここからも遠景を一望。野呂山には瀬戸内を眺望できる場所がたくさんある。

見晴台からの眺め

飛岩

 

野呂山には「野呂山登山道・歴史コース」という登山道がある。四国八十八ヶ所参りを模していて、道中に10番ごとにまとめられた札所が9箇所ある。各札所には小さなお地蔵さんさん10体と、中心に弘法大師を模した?像。弘法寺には51番〜88番までの4つの札所がある。

10番ごとにまとめられた札所

各札所には小さなお地蔵さんが並んでいる

61番〜70番札所

足場の悪い道が続く

不動明王

弘法寺の見晴台を見上げる

弘法寺の山道は本堂と見晴台が建つ断崖の下にあり、ゴツゴツとした岩場もあり足場は少々悪い。山道の途中には、垂直に切り立った岩壁を流れる玉すだれの滝がある。滝は真冬になると凍結して無数の氷柱ができるようなので、冬場にも一度訪れてみたい。

くさり坂

71〜80番札所

玉すだれの滝と観世音菩薩

弘法寺の見晴台