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サイクリングしまなみ2018(2018年10月)

サイクリストの聖地であるしまなみ海道で行なわれる日本最大級のサイクリングイベント「サイクリングしまなみ」。サイクリングしまなみの初回大会は2014年で今回は3度目。4年に1度大規模なイベントを行い、その間の偶数年には規模を抑えたイベントを開催することになっている。今回の2018年は初回大会以来の大規模大会。広島県尾道市と愛媛県今治市を結ぶ西瀬戸自動車道を通行止めにして、高速道路本線の約34kmがサイクリングコースの一部になる大規模な国際的イベント。

 

イベントエントリー

10月1日に書類一式が郵送されてきた

マップや駐車証や契約書など

実は2016年にもサイクリングしまなみに参加しようと思ったのだが、エントリーしようと思いついた時には既に受付が終了していて手遅れだった。サイクリングしまなみのエントリー受付は開催の約半年前と早い。なので今回は開催の半年以上前から公式HPを定期的にチェック。エントリーには抽選の「一般エントリー」と先行受付で先着順の「プレミアムエントリー」の2種類あり、プレミアムエントリーには大会オリジナルジャージや地元特産品パックなどがセットになっている。自分は大会オリジナルジャージが欲しかったのでプレミアムエントリーからの申し込み。

10月5日に突如荷物が届き何かと思ったら…

プレミアムエントリーパッケージの商品一式

プレミアムエントリーの商品だった

大会種目はA〜Gコースの7つあり、全種目の募集定員合計は7000名。日本最大級のサイクリングイベントなだけに全国から参加者がエントリーし、海外からのエントリーもある。本当に大きなサイクリングイベントだ。プレミアムエントリーの募集人数は各コース共に参加定員の1割。自分が第一希望にしている「Eコース」は定員が1000名なので、プレミアムエントリーの定員は僅か100名。先着順という事で、エントリー受付開始の2018年4月25日20:00になると同時に受付サイトにアクセス。予想通り多くの人が受付開始時間に同時アクセスしているようで、ネット回線が非常に重くなり申し込みページがなかなか読み込めず、ページのリロードをくり返して何とか申し込みページにたどり着く。少々焦らされたが無事Eコースのプレミアムエントリーを申し込む事ができた。

上島町のレモンシロップと甘橘(たまみ)ジュース

上島町弓削の塩

サイクリングしまなみ2018の走行距離は、最長がCコースの約140kmで最短がGコースの約30kmと幅がある。コースだけで考えれば今治と尾道を往復する140kmのCコースに挑戦したいところだが募集定員は500名と少なく、プレミアムエントリーの枠はその1割の50名と狭き門。ガチのロード乗りによる先行予約争奪戦が目に見えていたので避ける事にした。Cコースの次に走行距離が長いのが、今治と大三島を往復するBコース、今治と生口島を往復するEコースの2つでどちらも約110km。で、普段は自転車で走る事ができない高速道路本線の走行距離が長い方のEコースに決めた。

尾道帆布サコッシュ

ワッフル生地ポーチ

4月25日にエントリーしてから5ヶ月が過ぎ、イベント当日までひと月を切った10月1日に書類一式が送られてきた。イベント冊子・参加コースマップ・当日利用する特設駐車場の駐車証・参加契約書。2年前にエントリーし損ねてから待ち続けたサイクリングイベントへの悲願の参加(少し大げさ)が、ようやく目の前に迫ってきたと言う実感。あとは大会当日が快晴に恵まれることを祈るのみ。

今治タオル…同じものが2枚

10月5日にはプレミアムエントリーの商品一式が届く。普段口にすることのない高級なレモンシロップに甘橘ジュース、正直使い道に困る弓削の塩、何かに使えそうな尾道帆布サコッシュ、何かに使えそうでも出番が無さそうなワッフル生地ポーチ、瀬戸内海のサイクリングイベントでは定番の今治タオル、そしてこのためにプレミアムエントリーしたと言っても過言ではないオリジナルサイクルジャージ。

オリジナルジャージ前

オリジナルジャージ後ろ

オリジナルジャージ後ろのイラスト

2018年度のオリジナルジャージは、浮世絵風のしまなみ海道のイラストが前後に描かれたデザイン。白地に金のアクセントがあり明るい印象のジャージ。日本製のしっかりしたもので、普段自分がサイクリングで着ているものと同じ背面にポケットが3つ並んだタイプ。早くこのジャージを着てしまなみ海道の高速道路を駆け抜けたい!と気分が上がる。ただ、このジャージはイベント当日までは着ない事にした。イベント前のサイクリングで着て万が一にも転倒してジャージを破いてしまったら、2年間待ち続けたサイクリングイベントが台無しになってしまう。万が一というのは大抵肝心な時に起こる。ちなみに、Eコースのプレミアムエントリーの参加料は31000円。一般エントリーが11000円なので少々高額にも感じるが、ジャージだけで10000円はするはずなのでまぁ妥当な価格だと思う。

 

一応体力づくり

夏の馬島サイクリング以降ほとんどサイクリングをしておらず、普段は全く運動をしないので身体が鈍っていると思われ、軽く体力づくりをしておいた方がいいと判断。チェックポイントである各エイドステーションには閉鎖される「関門時刻」が設定されているので、運動不足から万が一にも足がつったり膝を痛めたりと身体に不調が出ると、大きなタイムロスとなり関門時刻に間に合わずリタイアになる可能性もある。リタイアだけは絶対に避けたい。それに身体を慣らせておけばそれだけ余裕を持って走ることができる。当初の予定では9月からちょくちょくサイクリングをして身体を慣らせておくつもりだったが、いろいろと予定があったり面倒だったりで9月は全くサイクリングできず。なので書類が届いた翌日の10月2日から、毎日仕事からの帰宅後にジョギングをする事にした。無理の無いよう、そして飽きてしまわないよう自宅の周りを3km走るだけだが、それでもジョギング初日の翌日は太ももが筋肉痛で結構痛くなり、階段の上り下りとしゃがむのきつかった。サイクリングとジョギングでは使う筋肉が違うとは言え、いかに身体が鈍っていたかを痛感。太ももの筋肉痛は3日目にさらに痛くなり、5日目になってやっと痛みが和らぐ。筋肉痛が和らいだところでペース上げて走ると、今度は息が上がってスタミナが持たない。今年で40歳を迎えたとは言え情けない… ジョギングはサイクリングイベント当日の3日前まで毎日欠かさず続けた。

10月は何とか時間をつくり70〜80kmのサイクリングを2度することができた。1度目はしまなみ海道へ。いつもしまなみサイクリングのスタート地点として利用していた向島の尾道市民センターが、レンタサイクル利用者以外のサイクリング目的での駐車がNGになってしまっていた。仕方ないのでサイクリング目的での駐車が可能な向島運動公園からスタート。

** 注意! **

尾道市民センターの駐車場利用はレンタサイクル利用者のみ。

自転車持ちこみのサイクリストは向島運動公園へ駐車しよう。

最初はしまなみ海道を往復するつもりで走っていたが、生口島まで進んだところで100km以上走るのが面倒くさくなり往復断念。気が乗らないのに無理して走っても楽しくないので無理はしない。なので生口島をそのまま外周してUターンし、代わりに生口島からフェリーに乗船して岩城島へ。岩城島へは過去に2度サイクリングで訪れているが、久しぶりに島の中心にある積善山から絶景を眺めたくなった。登山道入口から約4km続く細道を登って積善山展望台へ。この日は快晴で視界も良く、360°の大パノラマを満喫。ここは今までのドライブやサイクリングで訪れた瀬戸内の展望スポットの中でも特に眺めがいいと思う場所のひとつ。積善山を下りた後はついでに岩城島を一周してから引き返す。岩城島一周の様子は「瀬戸内ドライブ&サイクリング」の「岩城島一周サイクリング」に掲載。但し、折りたたみ自転車で周った時のもので天気もイマイチだったが…

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10月2度目のサイクリングはとびしま海道。全島一周して100km走るつもりでいたが、ここでも途中で面倒くさくなり適当サイクリングに変更。ただ、この日も快晴に恵まれ気持ちのいいサイクリングができ、大崎下島の歴史の見える丘公園からの眺めは文句なしの眺望。ロードバイク購入から4年目に入り、何度も走っているしまなみ海道やとびしま海道のサイクリングに正直飽きてきている事は否めない。しかしまぁ、本来自分にとってサイクリングとは景色や観光を楽しみながらするものなので、気が向いた時に走りたい場所へ出掛ければいいと思う。

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江戸時代の高灯篭と防波堤も見える

1991年の台風で壊れて造り直されたから真新しい

10月に国内最大級のサイクリングイベントに参加するという事で、毎年11月に開催され過去2年連続参加した「安芸灘とびしま海道オレンジライド」には今回エントリーしなかった。オレンジライド2018の開催はサイクリングしまなみ2018の開催から3週間後なので、両方のイベントに無理なく参加することは可能だが、サイクリングしまなみで満足してしまうだろうと思った。しかし、オレンジライド2018の開催は平成30年7月豪雨による被害の影響で中止が発表されていた。道路の至るところで法面崩落や土砂流出が起き、現在も復旧中で片側通行になっている場所が多数ある。サイクリングはできるがイベント規模の集団走行は確かに危ない。西日本を中心に大きな被害をもたらした平成30年7月豪雨は、瀬戸内海の島々にも多くの爪痕を残した天災だった。

 

プレイベント(受付)

2018年度のサイクリングしまなみの開催は10月28日(日)だが、前日の27日(土)にプレイベントに出向いて受付でゼッケンや参加記念品などを受けとらないといけない。それらも郵送してくれればいいのにと思うのが大多数の意見だと思われ。正直面倒くさいがプレイベントで受付を済まさないと当日走る事ができないので仕方ない。会場は尾道・今治・松山の3ヶ所に設置され、自分は自宅から最も近い尾道会場へ。サイクリングイベント当日はスタート会場がある今治まで行かなければならないので、今治会場のプレイベントに出て今治で1泊した方が当日は楽だが、高速道路を使えば自宅から約2時間でスタート会場へ行けるので今治に宿泊するのはやめた。自宅のベッドで寝るのが一番。

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プレイベント会場は尾道駅前にあるしまなみ交流館。尾道市街に行くのは2017年4月に参加したサイクリングイベント「グランツール・せとうち」のプレイベント以来と久しぶりなので、しまなみ交流館へ行く前に軽く坂の町観光。千光寺公園に車を停めて展望台から尾道水道を眺め、坂の町をのんびり歩いて散策しつつ会場へ向かう。

坂の町を歩く

坂の町を下る

坂の町は絵になる風景が多い

坂の町は猫の町でもある

しまなみ交流館に受付開始時刻の少し前に到着するも、既に受付が始まっていたのでゼッケン引換券(自転車の点検・整備が行なわれている事のチェック項目がある自転車検査証と誓約書が一枚になったもの)を提出してゼッケンや記念品等を受け取る。これで参加受付完了。たったこれだけのためにわざわざ受付会場まで出向かないといけないのはどうかと思う。ホントに郵送で済むようにして欲しいところ。

しまなみ交流館

とりあえず記念撮影

プレイベント会場に自転車で訪れている参加者も多く、やはりほとんどがロードバイク。今やサイクリング=ロードバイクというのが主流なのだろうか。確かにロードバイクは他の自転車と比べて車重が軽くタイヤが細いため速く走れる。加速が良く、上り坂に強く、下りの伸びもいい。それは身体への負荷が少なく快適なサイクリングができるという事でもある。本来自分はロードバイクよりもデザインに個性のあるミニベロ(折りたたみ自転車を含むタイヤ径の小さな自転車)の方が好きだが、どんなに高価で高性能なミニベロでもロードバイクの走行性能には敵わない。なので、長い事欲しいと思い続けているミニベロがいくつかあるが購入までには至らず。

本当はミニベロが好きなんだけどなぁ

イベント進行中

しまなみ交流館の野外スペースには自転車関連企業やイベントスポンサーによる商品展示・物販等が行なわれていて、受付開始時刻の10:00になると野外ステージでイベント開始。進行役の男女(有名人?)が出てきてサイクリングしまなみについてあれこれトーク。それから地元小学生による和太鼓演奏が始まる。しかし参加受付を済ませたら直ぐに帰ってしまう人が多いようで、野外スペースにいる客はまばらで正直寂しい感じ。まぁ自分も早く自宅に帰って明日に備えたいというのが本音。

和太鼓演奏

自転車安全走行教室

尾道のプレイベントは18:00まで行なわれ、ステージでは自転車安全走行教室や自転車スキルアップセミナー、ダンスパフォーマンスや抽選会などが行なわれるが、さすがに最後まで見ていられないので11:00前には会場を後にする。プレイベント会場にいた時間は僅か1時間弱、自宅から尾道まで片道80分前後。やはりゼッケンや記念品等は必要書類と一緒に郵送にして、プレイベント参加は自由にして欲しい。イベント集客のために手渡しというかたちにしているんだろうけど…スポンサーの宣伝や地域活性化のためにもこのようなプレイベントを催す必要があるのかもしれない。

プレイベントで受け取ったもの

自転車・ヘルメット・背中につけるゼッケン

ゼッケンの裏に計測チップ

自転車にゼッケンをつけるとかなりそれらしく見える

プレイベントで受け取ったものはゼッケン(自転車・ヘルメット・背中)に記念品のTシャツとハンドタオル、広島県や瀬戸内海などの観光ガイドマップ数点、伯方の塩や入浴剤の試供品。正直ゼッケン以外自分には不要なものだった。背中につけるゼッケンの裏側には、各エイドステーションの通過をチェックするための計測チップが貼られている。このような計測チップが使われるサイクリングイベントは初めて。それに自転車用のゼッケンがあるのも初めて。やはり国内最大級のサイクリングイベントだけあって他とは違う。

記念品のTシャツ

記念品のシャツは、背中にポケットのあるサイクルジャージではなく普通のTシャツなので、サイクリングで活躍する事は無さそう。ではどの機会にこの微妙なTシャツを着ればいいのか、それが問題だ。

背中のニワトリは何だろう

プレイベントからの帰宅後はゼッケンを必要箇所にしっかり張り付け、ロードバイクのディレイラー(変速機)の調整と注油。特定のギアで僅かに音鳴りがあったのでバッチリ修正。そしてロードバイクを車に積み込み翌日に備える。天気予報は曇りのち晴れとなっていて雨の心配は無く一安心。旅行もサイクリングも天気が一番大事。