トップページ

ツール・ド・ヤマグチ湾2019(2019年5月)

しまなみ海道・とびしま海道を中心とした広島県内のサイクリングコースは何度も走っているので、たまには県外のサイクリングコースを走ってみたい…しかし自宅からあまり遠い場所は車での行き帰りが疲れるし、貧脚なので上り坂の多い山間部は絶対に走りたくないし、路側帯が狭かったり路面状態が悪かったり車の交通量が多い道路も避けたいし、できれば景色が楽しめる場所がいいし…などと考えると、結局しまなみ海道・とびしま海道を中心とした瀬戸内海の島々のサイクリングコースが一番となり、なかなか他県のサイクリングコースへは目が向かない。それでも県外でサイクリングをするきっかけを何とかしてつくろうと、自宅から無理なく日帰りで参加できるサイクリングイベントを探して目に留まったのが、山口県で開催される「ツール・ド・ヤマグチ湾」。

ツール・ド・ヤマグチ湾のコース設定は、100kmのロングコースと50kmのミドルコースのふたつ。普段のサイクリングで走ったことの無い道をイベントで走るのは今回が初めてなので、ロングコースを選択して無理なく完走できるのか不安があった。しかしイベント公式HPによれば、他のサイクリングイベントと比較すると獲得標高が非常に少なく平坦が多いコースなので、普段のサイクリングで50km程度の完走経験があれば十分完走できる…時間設定も比較的余裕がある…との事なので、100kmのロングコースにエントリー。

そしてイベント開催の3週間ほど前に書類等が入った封筒が郵送されてくる。大会プログラム・駐車場案内・コースマップ・誓約書等の書類のほか、ヘルメットに貼り付けるゼッケンと記念品のサイクルキャップも同封されていた。過去に参加した「グラン・ツール・せとうち」や「サイクリングしまなみ」の場合、ゼッケンや記念品を受け取るためにイベント前日に開催されるプレイベントにも参加する必要があり、週末の2日間続けて現地に出向くのが面倒だった。なのでイベントに必要なもの全てを郵送してくれるのは嬉しい。東広島市の自宅からツール・ド・ヤマグチ湾のイベント会場までは車で約170km、高速道路を利用して約2時間の道のりなので、前日にプレイベントがあり参加必須だったらエントリーしなかったかもしれない。サイクリングイベントのために宿泊するのは面倒だし…

郵送されてきたもの一式

イベント当日は4:00起きの4:30自宅出発。イベントの受付開始が7:00で開会式は8:15からだが、万が一の事故渋滞なども考慮して早めの出発。目的地が遠くなればその分移動時間も多めに取る必要があり、早起きして出掛けないといけないのがデメリット。結果的には何事も無く、一般道も高速道路も終始非常に流れが良く、サイクリングのスタート&ゴール地点になっているイベント会場「山口きらら博記念公園」の駐車場に6:30到着。暫く駐車場で時間を潰してから7:00にイベント会場へ移動。参加者はまだ数える程しか到着していなかった。

早めのイベント会場到着

参加受付を済ます

受付に誓約書を提出して計測タグと補給食を受け取る。計測タグはサドルに取り付け。補給食はSOYJOYとしょうゆ玉あめ3つ。ロングコースは5ヵ所のエイドステーションを周り、各所で地元特産品が振舞われるので補給食の携帯は不要な気もするが、とりあえずサドルバッグに仕舞う。

計測タグと補給食を受け取る

計測タグをサドルに取り付け

今回のイベントに合わせて、冬場以外のサイクリングで使用する指ぬきタイプのサイクルグローブを新調。これまで使用していたグローブは蒸れた匂いが付きやすくなってきたので。万が一の落車などを考えると指付きの方が安全だが、さすがに暑苦しい。まぁ指が出ていた方がブレーキ・変速レバーの操作はし易いので、操作感覚の鈍化による誤操作の危険が少ない点では、指付きよりも指ぬきの方が安全。ちなみに、どのサイクリングイベントでもヘルメットの着用義務に加え、大抵はサイクルグローブの着用も義務付けられている。

指ぬきグローブを新調

8:15からステージ上で開会式が始まる。初めに山口市長やその他お偉いさんによる固めで長めの挨拶。ツール・ド・ヤマグチ湾は今回が5回目で、参加者数は過去最高の約700人、北は北海道、南は鹿児島からの参加者もいるとの事。それから大会ゲストライダーやイベントスタッフ等の紹介を経て、参加者全員で記念撮影。ステージの最前列にいた自分は記念撮影は一番後ろになってしまった。イベント後日に集合写真を見たところ、自分の姿は確認できず…

ステージ上で開会式

記念撮影は一番後ろになってしまった

このサイクリングイベントではコース上にカメラマンが配置され、撮影されたものが後日ネットで閲覧・購入できる。オレンジライドやサイクリングしまなみ等と比べると、カメラマンの数は少なく配置されるエリアも限られるが、なんと言っても写真の価格が安い。この手のスポーツイベントで撮られた写真は1枚2000円前後と超高額なのが定番だが、ツール・ド・ヤマグチ湾は現像写真が1枚180円〜、画像データは1枚370円と非常に良心的な価格設定。なのでイベント後に写真を閲覧して、自分がよく撮れている写真の画像データを数枚購入。

出走の順番も後ろ寄りになってしまった

9:20スタート

9:00からロングコースのスタートが始まる。スタートゲート手前にある横5マス×縦2マスのスターティンググリッドに並び、数秒間隔で10人ずつ出走していく。自分はスタート列に並ぶのが遅くなり後ろ寄りからのスタートになってしまい、出走したのは9:20。レースではないので問題はない。初めて走るコースでペース配分も分からないので、疲れないようマイペースを心掛ける。

スタート直後

出走直後だから元気

イベント会場に着いた時はどんよりとした曇り空だったので天気が心配だったが、スタート時には薄日が差すように。天気予報では朝から1日晴れとなっていたが、薄日の時点ですでに暑いのでむしろ快晴でなくてよかった。ちなみにこの日は北海道で39.5℃を記録するほどの真夏日となった…

公園内を走る

一般道に出る

スタートしたらまずは公園内の海沿いの道路へ。遠くの景色がやたらと霞んでいるのは黄砂かPM2.5か、景色がイマイチ楽しめないのは残念。公園を出たら県道のバイパスに入り快走。1ヶ月サイクリングをしていないので身体の鈍り具合が心配だったが、とりあえずはさほどアップダウンも無く余裕あり。体力づくりのためイベントの2週間前から毎日ジョギングをしよとも考えたが、平坦が多く時間設定にも余裕がある…という公式HPのコース紹介に甘えて結局何もしなかった。運動嫌いで面倒くさがりな自分には、一定のプレッシャーや相当なやる気が無いと行動するまでに至らない。

県道のバイパスを進む

川沿いも進む

バイパスを抜けて川沿いの道路へ入ると、舗装状態の粗い路面が続き少々ストレス。振動吸収性の低いアルミフレームのロードバイクで舗装の粗い道路を走るのは疲れる。ロードバイクそのものにはあまり関心が無い自分でも、こういう時は軽量かつ振動吸収性が高いカーボンフレームのロードバイクがうらやましく思う。元々はミニベロ(折りたたみ自転車を含む小径タイヤの自転車)が好きなので、カーボンフレームの高性能なミニベロを買えばもっと快適で楽しいサイクリングが出来るだろうな…などと考えながらペダルを漕ぐ。

交差点で自転車渋滞

ここでも暫く渋滞

途中途中で交差点に差し掛かると、イベント参加者の信号待ちによる渋滞が発生。スタートから間もなく集団走行になりがちなので、信号待ちをしているうちに集団と集団が繋がり数珠繋ぎの長い車列ができてしまう。正直一般のドライバーや通行人にはかなり迷惑だが、こればかりはどうしようもない。ここまでの道のりはサイクリングコースに指定されている道路ではなさそうで、瀬戸内のサイクリングコースのようなブルーラインも引かれていない。代わりにコース上には、イベントコースの進行方向や注意を促す案内表示が各所に設置され、誘導スタッフが配置されている交差点も多数あり、参加者はイベントマップでコースを確認しなくても道に迷うことなく走れる。イベント当局による安全への配慮や気配りを感じる。

自転車歩行者道を走る

サイクリングに最適な河川敷の道

川沿いの自転車歩行者道を川上に向けて進んでから湯田温泉の市街地に入り、第1エイドステーションの山口市中央公園に10:30到着。スタートから第一エイドまでの距離は26km。ほどんど平地だったので肉体的疲労は少ないが、暑さに少々体力を奪われた。幸か不幸か時間と共に雲は引いてそこそこの青空に。ただ、遠くの景色は相変わらず霞んだまま。

第1エイドステーションの山口市中央公園

参加者で賑わう補給食コーナー

補給食定番のバナナ

空腹ではなかったが、このイベントは地元特産品をおもてなしするのが売りのひとつらしく、折角なので補給食を食べておく。第一エイドはバナナと米粉パン。名田島産の米粉を使ったパンに秋穂産のはちみつをたらして食べる。汗をかいたので水分補給もしっかりして、程々に休憩してから出発。

米粉パンにはちみつ

市街地は交差点が多く何度も赤信号に脚を止められ、ストップ&ゴーのくり返しが煩わしくて気持ちよく走れない。暑いので余計にだるい。このような市街地を避けたコース設定も可能なはずだが、観光PR的なものとか、何か大人の事情があるのかもしれない。そんな市街地を抜けて郊外の道路に出ると、信号の数も車の交通量も少なくなり再び快走。ツール・ド・ヤマグチ湾のコースは主に山口盆地の中を走るので、イベント公式HPの触れ込み通りほぼ平地。「ツール・ド・”ヤマグチ湾”」というイベント名だが、山口湾沿いを走るのはイベント会場付近のみ。「ツール・ド・”ヤマグチ盆地”」が正解だと思う。

市街地は信号待ちが多い

市街地を抜けて郊外へ

スタートからの道のりで特に気になっていた事がひとつ。イベントコースになっている道路の中には路側帯が狭い場所がちょくちょくあり、道路脇に雑草が沢山生えている場所も多いので、その様な場所ではどうしても車道側にはみ出して走るしかない。そういう点で安全面に少々欠けるコースだと感じたのが正直なところ。やはりサイクリングコースとしてしっかり整備されているしまなみ海道やとびしま海道には及ばない。

ほとんど平地で走りやすいが…

夏日のような暑さにペースが落ち始める

途中から暑さによる体力の消耗でペースが落ち始め、次のエイドステーションはまだかまだかと思いながらペダルを漕ぎ続け、11:35に到着した第2エイドの仁保地域交流センター。スタートから44km、第1エイドステーションからは18km。まだ全行程の半分も走っていないが少々疲れ気味。明らかに暑さによるものが大きいが、やはり少しでも事前に体力づくりをしておけばよかったと反省。

第2エイドステーションの仁保地域交流センター

補給食は必要十分に用意されている

仁保の郷せんべいとシフォンケーキ

第2エイドステーションの補給食は、隣にある道の駅で売られている仁保の郷せんべいとシフォンケーキ。5枚入りのせんべいは2枚だけ食べてサイクルジャージのポケットへ。ボトルゲージに入れておいたお茶が空になったので、ミネラルウォーターを注ぎ足してもらう。とにかく水分はしっかり摂らないと熱中症になりかねない。日陰で少しの間休憩してから出発。

普段のサイクリングで50km程度の完走経験があれば十分完走できる…との触れ込みだったが、本当に50km程度しか走ったことのない人には厳しいコースなのではなかと、第2エイドを出発した辺りから思い始める。確かに平地メインで坂道は少ないが、その割には何故だか疲れる。交通量が多く路側帯の狭い道路で気を遣うからか、信号待ちや一時停止よるストップ&ゴーが多いからか、舗装の粗い道路も多く振動が大きな疲れに繋がるのか、それとも単に猛暑日となり暑さに体力を奪われているからか。いずれにせよ100kmを超える長距離サイクリングではなくてよかったと思う。

長閑な田園風景の中を走る

交通量の多い県道でまた自転車渋滞

特徴的な歩道橋の下を通過

この先往路で走った河川敷に合流

右折左折を繰り返して湯田温泉まで戻ってきたところで、第1エイドステーションへ向かう時に走った川沿いの自転車歩行車道に再び入り、今度は川下に向けて進む。そして第3エイドステーションの矢原河川公園に12:45到着。スタートからは61kmで後半戦に突入していた。

第3エイドステーションの矢原河川公園

柑味鮎の塩焼き

第3エイドステーションの補給食は鮎の塩焼きとお握り。サイクリングの補給食に魚の塩焼きとはなかなか渋い。尾びれに塩がたっぷりついていて塩辛かった。たくさん汗をかいたのでちょうどいい塩分補給になる。お握りは梅とワカメの2つ入りパックと単品が用意されていて、空腹ではなかったのでワカメ単品をいただく。そしてまた空になったサイクルボトルにミネラルウォーターを注いでもらう。真夏のサイクリング並みに水分を消費している。

塩焼きは塩分補給にもなる

名田島産米のお握り

第3エイドの滞在時間は20分強と少々長め。青々と茂った木々が影をつくる河川敷というロケーションは、全5ヵ所のエイドステーションの中で一番落ち着ける場所だった。それに自分よりも後ろを走る参加者もまだまだいるし、レースではないのでゆっくり走ればいいさ、と。しかし実は少し急ぐ必要があった事に次のエイドステーションで気付かされる。

自転車歩行者道を走る

時には踏み切りを渡る

第3エイドからも川沿いの自転車歩行車道を川下へ向けて進むが、交差点に差し掛かる度に一時停止しないといけないのが地味に疲れを増幅させる。さらに途中で踏み切りを渡って国道に入ると直ぐに信号待ち、ちょっと進んでまた信号待ち。そして国道を1kmも走らずに離れてまた踏み切りを渡って川沿いへ。右折左折に一時停止と信号待ち…サイクリングというより普段乗りしている気分になってくる。それにしても、サイクリングイベントで踏み切りを渡るのは今回が初めて。いや、ロードバイクで踏み切りを渡る事自体初めてな気がする。

そしてまた河川敷を走る

田園が広がる農道も走る

暑さに加えて途中から空腹感も出はじめ急激に疲れを感じるように。力が出なくなりさらなるペースダウン。コースに勾配のきつい上り坂が無いのがせめてもの救い。そして13:40に第4エイドステーションの山口南総合センターに到着。スタートからの距離は72kmで残り約30km、全行程約100kmある道のりの1/3を切った。70km走って結構疲れてしまったが、これがしまなみ海道往復サイクリングなら折り返したばかりで、まだ復路の70kmが丸々残っている事になる。そう考えるとしまなみ往復140kmのサイクリングは、自分にはかなり長いコースだと感じる。

第4エイドステーションの補給食はカーレーと湯豆腐。空腹になったのでカレーはありがたい。暑いのでさっぱりとした湯豆腐もおいしい。ここでもサイクルボトルにミネラルウォーターを補充。残りは30kmで立ち寄るエイドステーションはあと1ヵ所、そして翌日の月曜日は有給を取ってあるので仕事は休み。なので先を急ぐ必要は全く無いという事で、第4エイドでは30分ほどのんびりとして疲れを癒す。がしかし、ふと他の参加者の会話が耳に入る。この先の関門時間は15:00だからもう1時間もないね…と。

第4エイドステーションの山口南総合センター

秋穂とまとカレー

名田島湯豆腐

100kmのロングコースには3箇所に関門時間(通過できる制限時間)が設けられていて、関門時間を過ぎた場合はコースをショートカットしてゴールへ向かうルールになっている。しかしここまで関門時間の事など全く頭に無く、時間を気にせずマイペースで進んできた。コースマップにもしっかりと関門時間が記されていたが、コース上各所に配置されたイベントスタッフによる誘導や案内表示のおかげで道に迷う事も無く、全くコースマップを見ていなかった。平坦な道がメインでしまなみ往復よりも短い距離だから余裕だろうと油断し過ぎていた!

コースマップで15:00関門の場所を確認したところ、第4エイドステーションからは多分10kmちょっと(距離は記されていない)。そして時間は14:10を回っていた。10km程度ならマイペースで走っても関門時間に間に合うが、その先の第5エイドステーションの閉店が15:20という事で、いずれにせよ時間に余裕は無い。いや本当に油断していた、もっとしっかりイベント内容を確認しておけよと自分にツッコミたくなる。そして気付けば、エイドステーション到着時には沢山いた参加者は数えるほどになっていた。みんないつの間に…少々慌てて第4エイドを出発。

気合入れて走る!

第4エイドから先は向かい風に吹かれる事が多く、平地でも軽快に走れず思うように進まない。ドロップハンドルの一番下を握って極力姿勢を低くし、少しでも風の抵抗を減らして走行。それでも30分も休憩してだいぶ疲れが取れた甲斐もあり、前方を走る参加者達をジワジワと抜いていく。そして無事15:00前に関門を通過。

長閑な風景の中疾走する

盆地は坂が少なくて助かる

ゴールの山口きらら博記念公園と山口湾を挟んだ向かいにある半島状に入ると、第5エイドからゴールへ向かう参加者とすれ違うように。第5エイドステーションは半島状に延びる一本道の先にあり、約3kmの一本道を往復するかたちになる。走ってきた道をまた引き返さないといけないのは気分的にも面倒だし、自分よりも先を進む参加者と何度もすれ違うのも少々気が重い。さらに舗装が粗く疲れた身体にガタガタと振動が伝わり余計にしんどい。そんな道を進んでいくと途中で視界に青い海が広がる。何だか久しぶりに海を見たような気分。やはりサイクリングは街よりも山よりも、海沿いを走るのが一番気持ちいいと改めて実感。盆地は景色が単調になりがちだった。

住宅が並ぶ通りも走る

海のある風景が新鮮

15:05に第5エイドステーションの美濃ヶ浜に到着。スタートからの距離は92kmで残り約10kmとなり、これで無事完走できる事となり一安心。エイドステーション閉店15分前の到着となったが、まだ沢山の参加者がいた。自分よりも後ろを走る参加者もある程度いるので、関門時間に間に合わず第5エイドをショートカットしてゴールへ向かった参加者も一定数いるはず。その中には、普段のサイクリングで50km走れるなら完走できる、という触れ込みにだまされた!と思った参加者もいるはず…

第5エイドステーションの美濃ヶ浜

車えび焼いてる

第5エイドステーションの補給食は、車えびの味噌漬けと漁師鍋(と、饅頭もあったが気付かず食べ損ねていた。。)。車えびは食べるのが面倒なので漁師鍋だけをいただく。それと第2エイドでもらったせんべいの残りも食べ、僅かに感じていた空腹は解消。受付でもらった補給食のSOYJOYの出番は無かった。そしてここでもやっぱりサイクルボトルにミネラルウォーターを補充。スタートからここまでの間に2Lは水分を摂っている。スタートから前半〜中盤にかけては暑さとの戦い、そして後半は向かい風との戦いだった。

ハモ団子入りの漁師鍋

疲れていてもカメラの前では元気

閉店時間を過ぎた15:25に第5エイドステーションを出発。もう急ぐ必要もないのでマイペースで進み、途中から走行速度がちょうどいい集団の後ろに付いて淡々とペダルを漕いでいく。疲れている時は単独で走るよりも集団走行に付いた方が楽。

住宅地を通り抜ける

盆地は景色が単調になりがちだった

主塔が特徴的な周防大橋

周防大橋を渡る

ゴールまで残り約5kmというところで、山口湾に架かる全長約1kmの周防大橋を渡る。橋の勾配はツール・ド・ヤマグチ湾のコースで数少ない長い上り坂のひとつ。自転車を降りて歩いている参加者が複数いる中、上に高く伸びた主塔が特徴的な橋に気分が上がりペースアップ。サイクリングで大きな橋を渡るのは気分がいい。山に囲まれ景色の変化が少ない盆地をずっと走ってきたので、海に架かる橋がとても新鮮に感じた。

ラストスパート!

ゴールでも渋滞…

そして16:00ちょうどにゴール!!イベントスケジュール上では最終フィニッシュが16:00となっていたのでギリギリ(これもゴールしてから気付いた、全然イベント内容把握してない…)。チェッカーフラッグを振られてゴールゲートを華々しく通過!…という事は無く、ゴールには完走した参加者が何十人も並んでいてゲート直前で停止。走行距離は105kmとなった。スタッフに計測タグを返却して列に並んで待機。どうやら計測タグのデータ処理待ちのようで、暫く待ってから列が動き始め、完走証とアンケート用紙を受け取り解放される。

ゴール時刻

走行時間

走行距離

平均速度

最高速度

出走が9:20だったので所要時間は6時間40分。走行時間が約4時間50分なので、エイドステーションでの休憩や信号待ちの合計は1時間50分という事になる。

イベント会場のステージ前には記念撮影の順番待ちの列ができていたので、自分も並んで写真を撮ってもらう。それからアンケートを記入して受付に提出し、甘酒を頂いてイベント終了。

完走証

無事完走したぜツール・ド・ヤマグチ湾

普段のサイクリングで50km程度の完走経験があれば十分完走できる…時間設定も比較的余裕がある…というロングコースの紹介だったので、貧脚サイクリストの自分でも余裕のあるイベントだと思っていたが、終わってみれば体力的にも時間的にも余裕では無かった。特に時間に関しては本当にギリギリ。ほとんど平地で坂道が少ないコース…とだけ考えれば余裕だと思われがちだが、今回のコースでその考えは安易過ぎだった。実際に走ってみると、市街地では信号待ちや一時停止によるストップ&ゴーが非常に多く、自転車の信号待ち渋滞もあり、舗装の悪い道ではスピードが出せない上に振動がストレスと疲労になる。そして真夏日の暑さと向かい風。さまざまな条件が重なり余裕ではない(少なくとも自分には)サイクリングイベントだった。ともあれ、初めての県外イベント(しまなみ・とびしま海道で愛媛は走っている)の参加であり、瀬戸内の島々ではなく本土を走るイベントとしても初めてのサイクリングイベントとなったツール・ド・ヤマグチ湾。初めて走るコースは新鮮で、エイドステーションでのおもてなしや交通整理などのイベント運営もよく行き届いていたので、サイクリングを十分に楽しむことができた。また広島の隣県で手頃なサイクリングイベントがあれば参加したいと思った。