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佐木島一周サイクリング(2015年4月)

佐木島(さぎしま)は広島県三原市にある離島。南部にある「塔の峰千本桜」が有名。周囲約12kmで、サイクリングで気軽に一周できる大きさ。2015年現在Googleマップに佐木島のストリートビューは存在しない。瀬戸内海には佐木島と同規模の離島でストリートビューが見られる島もあるのに、佐木島に無いのはそれだけマイナー視されているという事だろうか。

三原港フェリー切符売り場

三原港桟橋

JR三原駅のすぐ側にある三原港から佐木島行きのフェリーが運航している。佐木島には港が北端と西南の2ヵ所あり、今回は航行距離が短く運賃も安い北端の鷺港(さぎこう)行きのフェリーを利用。フェリーに載せるのは自転車だけでいいので、車は近くの有料駐車場へ(三原港に無料駐車場は無い)。鷺港までは大人片道510円、自転車が130円だが、サイクリング目的で自転車と乗船する場合は「せとうちサイクルーズPASS」を利用するとお得。通常なら片道計640円掛かるところが380円と、大人1人の料金よりも安くなる。

お得なサイクルパスがある

 

<< SCROLL    フェリーから眺める三原本土 パノラマ写真180°    SCROLL >>

フェリーの運行間隔は1時間半から2時間半程度と多くはないので、事前に時刻表を確認しておく必要がある。三原港から鷺港までの航行時間は約25分。航行中のフェリーからは三原本土の街並みや山々の風景、周囲の島々を眺めることができる。

<< SCROLL    フェリーから眺める佐木島側 パノラマ写真180°    SCROLL >>

ところで、佐木(さぎ)島の鷺(さぎ)港と、読みは同じ「さぎ」でも漢字が違うのは何か意味があるのだろうか。鷺港については漢字が難しいからか、「さぎ港」とひらがな表記の場合が多い。なので以降は漢字に弱いHP管理人に合わせて「さぎ港」と表記。

灯台が建つ佐木島最北端

さぎ港に到着

 

さぎ港からサイクリングスタート。三原港フェリー切符売り場でもらった観光マップを参考に(勿論あらかじめ自分でも調べている)しつつ佐木島観光をしていく。

さぎ港からサイクリングスタート

さぎ港前の通り

さぎ港の向かいには無人の自由市場。パンフレットによれば、とれたてで新鮮な野菜はもちろん佐木島ならではのミカンやレモン、わげぎなど特産品がいっぱい…らしいが、訪れた時はあまり商品が陳列されていなかった。

さぎ港前の自由市場

自由市場の中

港の浜公園へ続く階段

途中にある祠と碇

自由市場の左手には、桜の名所である「港の丘公園」へ続く階段があり、途中に祠と船の碇。航海の安全を司る神様でも祀られているのだろうか。港の浜公園は塔の峰千本桜に次ぐ桜の名所のよう。佐木島サイクリングはできれば桜の開花時期に実行したかったが、休日と天気の折り合いがつかず完全に桜が散った後の訪問となった。

港の浜公園

 

さぎ港から南へ延びる道

さぎ港から道路を南に進むと直ぐに、島を外周する県道に差し掛かる。左折すれば東岸沿いに続く道に入り、そのまま直進すれば西岸へ向かう道。島を外周する前にさぎ港周辺の観光スポットを周るため、まず西岸へ延びる県道に入る。

小浦八幡宮の石段

小浦八幡宮の巨木

県道に入り直ぐに右折し、小浦八幡宮の巨木へ。住宅の密集する細道に神社の境内へ続く石段があり、石段を上っていくと右手に「うばめ樫」という樫の木が立っている。「巨木」とあるが、思っていたよりも随分小さいというのが正直な感想。木の前にある案内板によれば、うばめ樫の中では滅多に無い巨木で県下一らしい。

小浦八幡宮の石段から住宅地を見下ろす

小浦八幡宮境内

県道に戻り先へ進むと、今度は映画の記念碑。1960年に上映された「裸の島」という映画なのだが、自分はタイトルすら知らなかった。普通の民家と思われる庭の中に記念碑がある。知らない映画の記念碑を見物しても観光にはならない。

ロケ班の宿泊地だった場所らしい

民家の庭に映画の記念碑

 

県道をさらに先へ進み、途中で右折して安楽寺へ向かう。安楽寺のある寺山の中腹に小屋が見える。この小屋の中に芋観音というものがある。

県道を右折して細道へ

寺山の中腹に小屋が見える

安楽寺の石段と山門

山門からの眺め

安楽時の山門は三原市の重要文化財となっているが、目的は山門ではなく山門から見下ろす石段と海の眺望。ネットで見かけた写真では結構印象的な風景に感じたが、実際に行ってみると普通な感じ。遠くに見える瀬戸内海が霞んでいるため遠景が映えないのが要因かもしれない。

山門から境内を見る

安楽寺裏手から

当初の予定では芋観音まで山登りするつもりは無かった。サイクリングプラス山登りの組み合わせはいかにも疲れそうなので…しかし山の中腹に建つ小屋がとても気になり、結局山登りする事に。安楽寺裏手から続く山道は少々足場が悪く勾配のきつい場所もあり、草が生い茂った場所もあり、あまり観光客が立ち入らないような感じ。周囲で地元の人達が竹の子取りをしているようで、イノシシに気をつけろ〜などという掛け声が聞こえる…

少々険しい山道

芋観音がある小屋

芋観音

安楽寺から10分ほどで芋観音のある小屋に到着。外観は錆び付いたトタンに囲まれた粗末な小屋にも見えるが、建物内は小奇麗に保たれている。大きな一枚岩に彫られた観音様にはサツマイモがお供えされていた。

小屋から先の道はこの有様

小屋では管理者?のおじさん2人が何やら作業をしたいた。少々談話し、小屋からさらに歩いて寺山山頂まで登れることを知る。山頂は景色が見られるだけで何もない、わしらも暫く登ってないから道がどうなっているのか分からない…との事だが、10分くらいで行けるというので山頂まで登ることに。しかし小屋から先は草が生い茂っていて道が全く分からない。先へ進もうか躊躇していると後ろから声を掛けられ、とりあえず先へ進めば分かるというので意を決して茂みの中を進む。イノシシがいるから遇ったらおっ払いんさいよ〜、という言葉に一層不安になる。

腰の高さまで茂る草

山道の途中から見える風景

山頂を目指す

やがて茂みを抜けて歩きやすくなるも、少々険しく足場の悪い場所もあり、どちらへ進めばいいか分かりづらい場所もあり、イノシシ出現の可能性もあり…いろいろと気をつけながら歩いて山頂に無事到着。山頂の中心に石仏が立っている他は本当に何も無い。標高155mの山頂から見られる景色は西南方向のみで、他は周囲の木々に遮られていてよく見えない。おまけに黄砂の影響か景色がだいぶ霞んでいて、登山の努力が報われない眺めだった…

山頂からの景色を眺望

山頂の石仏

視界不良が惜しい

三原市本土の陸地