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瀬戸内しまなみ海道

(2014年9月)

瀬戸内しまなみ海道は、広島県尾道市から愛媛県今治市までを繋ぐ、約60kmの自動車道。正式名称は「西瀬戸自動車道」だが、愛称の「(瀬戸内)しまなみ海道」という呼び名が一般的。しまなみ海道は瀬戸内に点在する6つの島の上を通っている。観光スポットが豊富な島もあり、瀬戸内海を代表するドライブ・観光スポット。島と島を繋ぐ各橋には自転車・歩行者専用の道路が設けられていて、海上のサイクリングロードとしても有名。このページではしまなみ海道が通る愛媛県側の3島を紹介。

大三島(おおみしま)

大三島は愛媛県の最北に位置し、しまなみ海道6島の中で最も面積の広い島。大三島と生口島を繋ぐ全長1480mの多々羅大橋は、塔から斜めに張ったケーブルを橋げたに直接繋いだ「斜張橋」という種類の橋で、斜張橋の中では日本で一番長い橋。

多々羅大橋

インターチェンジを下りて直ぐのところに道の駅今治市多々羅しまなみ公園がある。海岸に面していて多々羅大橋を間近に見られるビュースポット。建物内にはレストランや物産品店などがあり、サイクリストの休憩スポットにもなっていている。

道の駅今治市多々羅しまなみ公園

レストランや特産品販売店がある

海上自衛隊のヘリコプター

ヘリから多々羅しまなみ公園を見下ろす

道の駅今治市多々羅しまなみ公園の脇にある坂道を上っていくと、途中に海上自衛隊のヘリコプターがある。そこからさらに坂道を上って丘の上まで行くと多々羅展望台がある。展望台からは周囲の景色を360°見渡すことができ、多々羅大橋を眺めるのにも最高のロケーション。夜景スポットでもあるらしい。

多々羅展望台

多々羅展望台

<< SCROLL    多々羅展望台から北〜東の眺め パノラマ写真180°    SCROLL >>

<< SCROLL    多々羅展望台から南〜西の眺め パノラマ写真180°    SCROLL >>

 

立石展望台への山道入口

山道の一部は狭い

道路脇に廃車

大三島で一番の展望スポットと思われるのが、立石山にある立石展望台。島の東岸沿いから山の上まで約4kmの道が続いている。所々に案内板があり分かりやすい道のり。ただ、途中まで幅が狭く曲がりくねった道が続き、途中途中で道路脇に廃車を見かけ、展望台へ続く遊歩道の入口に駐車場はなく空きスペースに適当に停める…など、展望台までの道のりはマイナースポットを漂わせる。

立石展望台遊歩道入口

遊歩道

立石展望台

立石展望台からの眺め

車を降りて遊歩道を歩いて直ぐに立石展望台がある。やはりいかにもマイナースポットという感じの場所だが、展望台1階部分のトイレはそれなりにきちんと管理されているよう。そんな展望台からの眺めはなかなかの絶景。正面中心に多々羅大橋と生口島があり、左右に大小の島々が広がる瀬戸内の風景を一望。右手方向の先には大三島と伯方島を繋ぐ大三島橋、伯方島と大島を繋ぐ大島大橋まで見える。

多々羅大橋

右に大三島橋、その後ろに大島大橋

<< SCROLL    立石展望台からの眺め パノラマ写真180°    SCROLL >>

展望台からさらに奥にある石鎚神社まで下り階段が続いている。マイナーそうな立石展望台のさらに奥にある石鎚神社を訪れる人は滅多にいないのか、木々に囲まれた遊歩道にはゾッとするくらいクモの巣が沢山張られ、長い枝でクモの巣を必死に払い避けながら10分ほど歩いて神社に到着。石鎚神社は積み上げられた石の上に祠があるだけの小さな神社。石鎚神社からも景色を眺めることができるが周囲の木々で視界は狭く、その狭い景色は立石展望台からも見られるもの。

石鎚神社へ続く道

そこら中クモの巣だらけだった

石鎚神社

石鎚神社からの眺め

 

<< SCROLL    ひょうたん島を中心に周囲の眺め パノラマ写真180°    SCROLL >>

大三島北東部の海岸線から「ひょうたん島」と呼ばれる小島が見える。大三島と生口島の間の県境の上にある島。言うまでもなく、「ひょっこりひょうたん島」に出てくる島にそっくりということで付けられた名前。が、個人的には大三島北端から西側に見える松島の方が、島の輪郭がきれいで絵に描いた島っぽくてひょうたん島らしく見えると思う。大三島北端からは、「うさぎの島」・「毒ガス島」で知られる大久野島もよく見える。大三島の北側には観光スポットが無いので車の交通量は非常に少ない。

ひょうたん島

松島

日本一高い送電鉄塔が建つ大久野島

大久野島灯台

大三島北端の道路から

 

大山祇神社総門

乎千命御手植の楠

大三島で最も有名な観光スポットと思われる場所が大山祇神社(おおやまづみじんじゃ)。全国にある山祇神社の総本社。大山祇神社に立ち寄ったのは神社裏手にある展望台に行くのが目的だった。しかし展望台の場所がイマイチ分からず、少しだけ海を見渡せる公園に辿り着きここでいいやと写真を撮って引き返す。

大山祇神社拝殿

大山祇神社本殿裏手

展望台ではなさそうだがここでいいやとした場所からの眺め

生樹の御門へ

大山祇神社の裏手には「奥の院・生樹の御門」というものもある。案内板に従い古い民家が並ぶ細道を進んでいくと、目の前に印象的な形をした巨木が姿を現す。まるで空を覆い隠すように伸びる枝は無数の腕のようにも見え、幹と根元に穴が空いていて光を通している。とにかくインパクトのある光景。

生樹の御門

生樹の御門の根元

生樹の御門は樹齢2000〜3000年と言われるクスノキで、愛媛県の天然記念物に指定されている。この木の裏手に大山祇神社奥の院があり、根元の空洞に石段が敷かれ奥の院の参道になっている。

 

大山祇神社のすぐ南にある入日ノ滝。瀧山寺境内の奥にある。切り立った岩壁から流れ落ちる落差15mの滝なのだが、訪問時は水量が非常に少なく岩壁の目の前まで行かないと滝の流れが見えない程で、まるで水道の蛇口から出る水のようだった。

駐車場に車を停めて遊歩道へ

入日ノ滝

滝の手前にある瀧山寺

 

大三島ふるさと憩いの家

昔の小学校の木造校舎が宿泊施設になっている、大三島ふるさと憩いの家が島の西南端にある。二階建ての校舎と平屋建ての校舎がL字型に並んで建っている。2003年に公開された映画「船を降りたら彼女の島」のロケ地にもなった場所。宿泊客でなくても校舎内の見学ができ、昭和情緒溢れる外廊下を歩いて校舎内をまわることができる。

校舎の正門

二階建て校舎の外廊下

訪問時は何人もの従業員がバタバタと各部屋の準備などをしていたので、小心者の自分は何となく気が引けてじっくり見学できず。ちょろっと覗いてみた宿泊部屋には畳が敷かれ、テレビやエアコンが設置され部屋らしくなっている。ふるさと憩いの家の敷地内には「岩田健母と子のミュージアム」という美術館もある。

こんなものも残ってる

平屋建て校舎の外廊下

宿泊部屋

ふるさと憩いの家の隣には海岸。小さな白い砂浜があり、のんびりとした風景が広がっている。遠くに大島と今治本土を繋ぐ来島海峡大橋が見える。一度ふるさと憩いの家に宿泊して校舎や海岸でのんびり過ごしてみたい。

白い砂浜の海岸

のんびりとした風景が広がる

 

展望台入口

展望台

ふるさと憩いの家から東に2kmほどのところに展望台がある。道路脇の展望台入口は草が生い茂っていて一見道があるようには見えず、木陰に「展望台 来たときよりも美しく」と書かれた案内板があるだけなので、気付かず通り過ぎてしまいそうな場所。地図を見ても「展望台」と書かれてあるだけで名前は無いよう。そんな名無しの展望台は管理がされていないようで、景色が見られるはずの正面に木々が生い茂っていてほぼ何も見えず。高さ1mほどの展望台の塀に上って何とか海が見えた。ふるさと憩いの家に隣接する海岸からも見えた来島海峡大橋が遠くに見える。

展望台から眺める来島海峡大橋

 

鼻栗展望台

鼻栗展望台にある岩

大三島の東南端側にも展望台がある。大型車の通行不可な狭い道からさらに狭い横道に入り、普通車がギリギリ1台通れる狭小道路の先にある鼻栗展望台。村上三島という書家の御歌が刻まれている岩の後ろに大三島橋が見える。それ以外の景色は周囲の木々が邪魔してほとんど見えない。全長328mある大三島橋は「アーチ橋」という種類のもので、アーチ橋としては東洋一の規模らしい。

岩のうしろに見える大三島橋

村上三島の御歌