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その4  2日目朝〜昼

 

旅行2日目の朝は携帯の目覚ましで5:30起床。快適な気温のお陰でよく眠れたが、何故か途中何回か目を覚まし、その度に両腕に日焼けスプレー。もしかしたら日焼けの痛みで目を覚ましたとか?天気は曇りでところどころ青空が見える。本来旅行中なら少し残念に思う天気だが、酷く日焼けした両腕と顔に日差しが当たらない事を考えるとホッとする。しかしこれから朝一で向かう黒部ダムがある立山連峰方面を見ると、山一面に雨雲が降りているのでダム見学ができるか心配…というか明らかに雨が降っていそうな感じ。それでもとりあえず黒部ダムへ向けて出発。

黒部ダム

(くろべだむ:富山県立山町)

黒部ダムの長野県側の入り口の扇沢に6:30到着。扇沢からダムまでは、山の中のトンネルを走るトロリーバスに乗って行く。扇沢は雲が降りて霧掛かっていたので、駐車場の係員にダムの状況を聞いてみるが、実際にダムに行ってみないと全く分からないと言われた。そんな、ダム側と連絡取り合ってないの?悪天候だと告げたら客が引き返してしまって駐車料金取れないから教えないんでしょ、なんて思ってしまった。しかしここまで来て引き返すのももったいないので、とりあえず駐車料金1,000円を払って車を停める。で、車を停めたと同時に雨が降り出す。おいおい…これではダムの天気も全く期待できないが、7:05発のトロリーバスに乗車。扇沢⇔黒部ダムの往復乗車券は2,500円。高っ!

電車と同じように架線から電力を供給して走るトロリーバス。外観は妙にイカツイ感じだけど車内はごく普通のバス。排気ガスを出さないので自然にやさしいのが売りらしい。扇沢駅と黒部ダム駅の6.1kmの間を16分で走り、そのうちの5.4kmは「関電トンネル」と呼ばれる、もともとダム建設に使われたトンネルの中を走る。このトンネルの掘削作業はダム建設の中でも難工事を極めた所で、映画になったりドキュメント番組になったりするほど。それらのトンネル掘削エピソードは、バスの運行中に録音で解説してくれる。

関電トンネルトロリーバス

周りの景色は雲に隠れていたがダムだけは見ることができた

黒部ダム駅に着いたら220段の階段を上って展望台へ。あいにくダムも雨が降っていたが、ダムの放流は見る事ができた。しかしダム周辺の山々には完全に雲が降りていて何も見えない。でもこれだけの悪天候にも関わらずダムを見物することができたんだから良しとしよう。雨足は強くなったり弱くなったり。強い時は傘を両手でしっかり持っていないと壊れるか飛ばされそう。それでも何とか日本一のダムの雄姿を眺める。しかし途中から雨足がさらに強くなり物凄い土砂降りに。傘も役に立たず全身びしょ濡れ…靴は限界まで水を吸って気持ち悪い。真っ赤に日焼けした腕だけは気持ちいい。視界もさらに悪くなり、とても観光できる状態ではなくなってしまった。しかしそんな状態でもツアーと思われる団体客が次から次へとやって来ては、土砂降りの中ダムの上を渡っていく。確かにツアーでは雨だろうが先に進むしかないんだろうけど、ダムの反対側すらよく見えない視界不良では何処に行っても何も見えないよ…こんな天気になる前にダム見物を済ませておけてよかった〜

黒部ダム建設の殉職者慰霊碑

雨足が強くなり視界もだんだん悪く…

難工事を極めた黒部ダム建設は171名もの殉職者を出す結果に。ダムの一角にはその殉職者の名前が刻まれた慰霊碑がある。

以前から1度見たいと思っていた黒部ダムの放水風景を見ることができたのだけど、正直思っていたほど迫力のあるものではなかった。というのも、この放水はあくまでも「観光放水」。いくつもの配管から四方に水を放出させているようで、見た目を大規模なものに見せかけている演出的な放水。以前ダム巡りをした時に、小さなダムでも轟音を立てながら大量の水を吐き出す迫力ある光景をいくつも見たので、それらと比べると見た目の規模は大きくても迫力は感じなかった。

土砂降りの雨はとても止みそうにもないので、僅か40分程度の滞在で再びトロリーバスに乗って扇沢まで戻ることに。トンネル内ですれ違うダム行きのバスは超満員。天気最悪なのに…そして扇沢も本降りの雨になっていた。この後の観光に陰りが…全身びしょ濡れのまま車に乗り出発。

扇沢を出て山を下りたところで雨は止む。山間部には厚い雲が下りているものの、平野部は所々晴れ間も覗いているので少し安心。旅行1日目から500km近く走り、ガソリンが残り僅かになっていたので大町市で給油。で、驚いたのがガソリンの単価。レギュラーでリッター142円!高っ!!都心でも135円程度なのに。場所柄ガソリン輸送の手間賃が含まれるから?それにしても最近ガソリンの高騰が止まらない。車を日常的に使う人は大変だなぁ。

三連休初日の土曜ということもあってか、松本市に向かう国道は渋滞。

大王わさび農場

(だいおうわさびのうじょう:長野県安曇野市)

信州ガイドブックを見ていて目に留まった水車小屋の写真が気に入り、時間に余裕があったら軽く寄ってみようと考えていた大王わさび農場。土曜日ということもあってか、広い駐車場はほぼ満車。車を降りるとわさびソフトクリームの割引券を配られたが、わさび嫌い(寿司だけ別)の自分にはとてもおいしいものとは思えずパス。ちなみに水車小屋を雑誌に載ってた写真と同じアングルで撮るのは不可能だった。

わさびは基本的に嫌いなので農場には興味が無かったが、初めて見るわさび農場の風景と規模の大きさに少し驚く。水田の上一面が細長く黒いネットで張り巡らされている光景はとても印象的。なるほどわさびはこういう風にして育てるのかぁ、と少し関心してしまった。そしてこの農場はかなり広い。どうやら日本一のわさび農場らしい。

わさび農場を出る頃には、黒部ダムでズブ濡れだった服はほとんど乾いていた。

わさび田は黒いネットで覆われている

広大なわさび農場

木曽大橋

(きそおおはし:長野県塩尻市)

大王わさび農場から松本市を通って南下する国道19号は交通量が非常に多かったが、木曽路に入ると急に道路はガラガラ。土曜の昼間なのに何故こんなに空いているのだろう、と不思議に思うくらい。快適に車を走らせ木曽路最初の目的地、木曽大橋に12:50到着。するといいタイミングで強い日差しが出てきて、日焼けした両腕がジリジリと痛む。結構辛いので写真を撮ってすぐ車に戻る。これではまともに観光できない。雨が降らない程度にほどよく雲って欲しいところ。

橋以外見るものがないからか観光客の姿は無い

木曽川に架けられた総檜造りの橋

複雑な構造をした橋の裏側

木曽大橋から次の目的地の奈良井宿まで歩いて行く事ができる。橋の周りには人がいないのに、道の駅となっている駐車場が満車なのはそのせいだろうか。しかし強い日差しが照りつける中をとても歩く気にはなれないので、わざわざ奈良井宿入り口にある有料駐車場まで車で移動。