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2011年3月20日 5日目 (曇り時々晴れ)

コンヤ→パムッカレ

 

コンヤ

5日目の午前中はコンヤの観光。ホテルからバスでメブラーナ博物館へ向かう途中に、バスを停めてインジェ・ミレーナ神学校の見学。外観は正面の細かい彫刻とミナレット(イスラム教の宗教施設にある塔)の緑色のタイルに目が行く。

この神学校のためだけにバスを停めて降りたので、当然のごとく建物内の見学をするのかと思いきや、外から建物を眺めるだけで観光終了。それでもわざわざ見学スポットにしているのだから、それなりに重要な場所なのだろう…が、ケナンさんの説明は全く覚えていない!やはり自分は歴史云々の知識的なものには全く興味が無いようだ。

建物正面の彫刻

ミナレット

インジェ・ミレーナ神学校

バスの車窓から眺める限りコンヤは結構大きな街で、近代的なビルが建っていたり路面電車が走っていたり。日曜日の10:00前にも関わらず、歩道を歩く人が非常に多い。これから出勤する人たちだろうか。天気は生憎の曇り空。5日目は午後にパムッカレの石灰棚の観光があるので、どうしても晴れて欲しかった…

通勤する人々?

街には路面電車が走っている

 

メブラーナ博物館

メブラーナ教の始祖メブラーナが祀られ、セルジューク期の芸術品や聖者達の棺などが展示され…と、ハンドブックに書いてある。緑色のタイルの太い塔(これもミナレット?)が目印。開園時間の直前に着くと、すでに沢山のトルコ人が門の前で開園を待っていた。何だかただならぬ雰囲気。信仰の場として重要な場所であることを窺い知る事ができる。…ところで、インジェ・ミレーナ神学校のミナレットといい、塔に緑色のタイルを使うのは何か意味がありそうだ。調べないけど。

メブラーナ博物館

博物館敷地内に入ると、毛並みの良い可愛い猫が寄ってきた。これまで犬はあちこちで見かけたが猫は初めてかもしれない。添乗員さんによると、ツアー後半は猫を沢山見かけるようになるとの事。地域によって犬が多かったり猫が多かったりするのだろうか。

博物館

博物館向かいの建物

博物館には2つの建物が向かい合うように建っていて、その間の広場を回廊が囲んでいる。広場には手足を清める水場がある。信者と思われる人たちが実際にここで手足を洗っていた。

手足を清める場所

蛇口

お清め中

モスク入口

土足禁止

緑色の塔のあるモスク内を見学。中は土足禁止なので、入口にあるビニール袋を靴の上から履いて入場。モスクに入っていく女性の多くは頭にスカーフを巻いている。メブラーナ教の信者だろうか。残念ながらモスク内は撮影禁止。昔の棺や芸術品、貴重な資料等が展示されていた。

建物の回廊に面した部分はいくつもの部屋に区切られていて、そのうちいくつかの部屋は人形を用いて昔の様子を再現していた。何をしているのかは分からないけど。

コンヤの観光はメブラーナ博物館で終わり。…って、それだけ?他に見所は無いのだろうか。

博物館には青い服を着た中学生くらいの少年グループがいて(お清め中の写真)、モスク内を見学中に2度ほど少年がお辞儀をしてきた。そのうちの1人は手を合掌して。少し面食らうも自分も一応お辞儀。ケナンさんにこの事を告げると、トルコで放送されている日本のテレビ番組が影響しているのだろうとの事。トルコで放送される日本のテレビ番組と言えば、柔道や空手、忍者などをテーマにしたものが多いらしく、日本の挨拶はお辞儀というイメージが定着しているらしい。そういうところからも日本人は真面目で礼儀があるという印象を持たれるのかも知れない。

 

コンヤを出て午後に観光するパムッカレへ向かう。その距離何と約410km、約5時間半の長い長い道のり。これはしんどい…だだっ広い大地に延々と延びる道路をバスはひたすら走り続ける。

こんな道をひたすら走る

高い山には残雪

途中サービスエリアでトイレ休憩。長時間バスのシートに座っているのも疲れる。この時期トルコの空気は少し乾燥しているらしく、喉の調子が少しおかしいので飴を購入。店前に猫がいたので構って気分転換。

そしてまたバスはひたすら走る。移動中にケナンさんがトルコの花について説明。トルコには何千種類もの花があるとか、車窓から見えた花は何だとか。トルコにも花粉症と言うものがあり、やはりクシャミをしたり目がかゆくなるらしい。自分は子供の頃からずっと花粉症だが、トルコに着いてからも何だか鼻がムズムズするのは花粉のせいかもしれない。それと、チューリップと言えばオランダのイメージが強いがトルコが原産らしい。トルコではチューリップを「ラーレ」と言う。毎日だじゃれを言うケナンさんに、「つまりオランダにチューリップを取"ら〜れ"たんですね」と振ったら、感心されてメモしていた(笑)。

コンヤから出発して4時間ほど経ったところで、道路沿いのレストランで昼食。お勧めの飲み物は生ザクロジュースだと言うので注文。ザクロなんて大昔に食べたっきり。生絞りだけあってかなり渋く、刺激のある味。料理の方は正直どれも微妙だった。

ザクロジュース

豆料理

卵料理だったっけ

トルコ風ピザ

蜂蜜乗せヨーグルト

移動ばかりでつまらないので、レストランの前に停まっていた古い車と記念撮影。トルコでは年期の入った古い車をよく見かける。いわゆる旧車というヤツが現役で沢山走っている。もちろん最近の車も走っている。ドイツ車やフランス車、韓国のヒュンダイ自動車をよく見かける。

レストランを出発してバスでの移動はまだまだ続く。本当に長い… 空はいつの間にか青空が目立つようになっていた。

 

パムッカレ

パムッカレの石灰棚とヒエラポリス遺跡

車窓から眺める石灰棚

入口にある遺跡の門

予定通りコンヤから約5時間半でパムッカレに到着。パムッカレの石灰棚はトルコを代表する観光スポットのひとつで、日曜日ということもあり駐車場には観光バスがずらりと停まっている。入場ゲートから遊歩道を進み遺跡の門をくぐると、緩やかな丘が広がる広大な風景。その中にヒエラポリスの遺跡が点在している。これは素晴らしい眺め。青空が出て景色も明るい。晴れてくれて本当によかった。

細長く延びているものは水路

遠くに見える半円形劇場

遊歩道の側にある遺跡

遺跡観光は後回しで石灰棚へ。これがまた凄い光景。パンフレット等の写真を見てイメージしていたよりもずっと規模が大きい。パムッカレの石灰棚は世界三大石灰棚のひとつで、世界遺産にも登録されている。ただ、以前は多くの棚に温泉の湯が溜まっていたらしいが、現在はだいぶ枯れてしまいほんの一部だけに湯が張っている。ちょっと残念。

一面に広がる白い台地

場所によって黄色や茶色がかった色をした部分がある

温泉水の張った石灰棚の一部に入る事が出来る。土足禁止なので靴と靴下を脱いで中へ。足元は滑りやすい場所があるので転倒注意。湯は温かくて気持ちがいい。深い所で膝下くらいまで浸かる。窪みには石灰質が沈殿して砂のように溜まっている。夕日を浴びた石灰棚は薄黄色に染まり、より印象的な光景に。石灰棚から眺める夕暮れ時の風景もいい。

土足禁止

石灰棚から夕景を眺める

夕日に照らされた石灰棚

沈殿した石灰質

石灰棚に着いてからは暫く自由時間。温泉水の張った石灰棚で足湯を楽しんだ後は、石灰棚周辺をぐるっとまわる遊歩道を歩く。空には再び雲が広がり始め、夕日も雲に隠れて暗くなってしまう。まぁ、ほんのひと時でも晴れ間が広がったので良しとしよう。

転んだら石灰質まみれになるので注意

石灰棚観光中だけでも日が差してくれてよかった

石灰棚の次はヒエラポリスの観光。広い敷地内に遺跡が点在している。遺跡が沢山転がっている温水プールもある。随分贅沢なプールだ。誰もプールに浸かっていないのですでに営業終了しているのだろうか。このプールには入ってみたかった。いずれにせよ水着を持参していなかったので無理だったけど。

温水プール

何かの遺跡

石灰棚から丘の上へ続く遊歩道を歩いて半円形劇場へ。半円形劇場の遺跡に入るのはこれが初めて。なかなか大きく立派な劇場。しかし日は沈み観光客の姿もなく、少し寂しい雰囲気。劇場内をトボトボと歩く犬の姿まで何だか寂しい。劇場観客席最上部を端から端まで歩いて、立入可能な中段まで降りる。観客席部分の傾斜は現代のスタジアムなどと比べて急勾配に感じる。

半円形劇場

結構急勾配

観光を終えてバスに戻ると雨が降り始める。運がいいのか悪いのか、とりあえず一時的に晴れ間も見えたので運が良かった事にしておこう。

 

バスに10分ほど揺られてホテルに到着。ここも5つ星ホテルのはずが部屋はとてもそうは見えない。ダブルベッドと思いきやシングルを2つ並べただけ、小さくボロいブラウン管テレビ、短いシャワーカーテン(初めてシャワーカーテン!)、やたらお湯の出が悪いシャワー、何処からか聞こえる異音、全体的に掃除が行き届いていない…等々、ツッコミどころ満載。しかもクモ発見。やっつけようとしたら家具の裏に隠れてしまった。

ホテルのレストランで夕食。レストランは多くの観光客で非常に混み合っていてかなり賑やか。バイキング形式になっていて、おいしそうな肉料理などが並ぶ場所には長い列が出来ている。まるで大衆レストランの様相。部屋の状態といい、5つ星って絶対ウソでしょ…

混みあったレストラン

ミニステージで歌を歌っていた

落ち着かないレストランだがバイキングならいっぱい食べなきゃ損!という事で、長い列に並んでいろんな食べ物を皿に乗せる。日本では高いトマトやフルーツをここぞとばかりに何回も取りに行ったり(トマト大好き)。トルコで食べるオレンジは何処で出されるものもおいしく、ツアーメンバーの中でも評判がいい。ホテルのスタッフが食事中の客の写真を撮って回っていて、翌朝に無料で写真をくれた。

無料で撮ってくれた

21:00からバーでベリーダンスショーが始まるが、イスタンブールでオプショナルツアーのベリーダンスショーを申し込んでいるので、ここのホテルの一番の売りになっている温水プールと温泉に入る事に。しかし一旦部屋に戻りテレビを見ながらベッドでゴロゴロしていたらいつの間にか寝てしまい、目が覚めたら23:30を回っていた… 仕方ないのでお湯の出が悪いシャワーを浴びて再び眠りにつく。