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その1  1日目朝〜昼

 

久しぶりの三連休、しかも1日目は平日、この日に行くしかない!と思っていたのだが、三連休2日目の天気予報は曇り時々雨で降水量60%…でも折角の平日休みを無駄に過ごしたくない。しかし天気が悪くては旅を楽しめない。でも1日目は快晴のようだし…結構悩んだ結果、旅行2日目天気が悪かったら日を改め続きをやればいいと考え、悪天候覚悟で決行。

2:40に起床し、軽く食事をして3:15出発。久しぶりのど深夜起きでなかなか頭が冴えない。ちょっと前までは車中泊旅で深夜出発は当たり前だった。前日の仕事が終電まで残業で2時間くらいしか眠れなかったり、時には帰宅して食事とシャワーを浴びる時間しかなく一睡もせずに出掛けたこともある。あの頃は若かった…できればもうあまり深夜出発はしたくない。でも朝一から観光をしたいので、目的地が遠くなると出発を深夜帯にせざるを得ない訳で。。

西条ICから山陽自動車道に入る。広島に移住してから高速道路を利用する車中泊の旅は初めて。深夜帯の山陽道はガラガラで快走。走っているのはほとんどがトラックで自家用車は滅多に見ない。東京から出掛けていたときは、自宅から高速道路へ向かう国道が深夜帯でも渋滞することが多かったし、高速道路の交通量も深夜でも多かった。それと比べると中国地方は交通量が少なくとても助かる。山陽自動車道から岡山自動車道、中国自動車道と乗り継ぎ約200km走り、津山ICで高速道路を下りる。そこから80kmほど先の鳥取砂丘へ向けて国道を北上。道はやはり空いている。車窓からは、国道と平行して延びているらしい高速道路のような道が時折目に入る。しかし手持ちの地図にそんな道路は載っていない。それは鳥取自動車道という新しい高速道路で、まだ全線開通していないため途切れ途切れの開通部分が無料で走れる事を、鳥取砂丘までだいぶ近づいたところで知る。これは損した、鳥取自動車道を走っていれば時間を多少短縮できたのに。

道の駅で休憩

道の駅からの眺め

河原城

余計な事を知ってしまい余計に疲れたところで道の駅があったので立ち寄る。6:20をまわり空は明るくなり、見事な快晴が広がっている。空が晴れていると心も晴れる。いい景色を沢山見れる旅ができそうでテンションも上がる。翌日の天気が心配ではあるが… 道の駅からは丘の上に建つ天守閣が見える。河原城という城の天守は小さいながらも、小高い丘の上に建つ様はなかなかの存在感。しかし寄り道はしない。現存天守ではないし、時間的にまだ入城もできないだろうし。短い休憩をとって鳥取砂丘へ向かう。

鳥取砂丘

(とっとりさきゅう:鳥取県鳥取市)

鳥取砂丘は日本三大砂丘のひとつであり、日本最大の砂丘。東西に16kmも広がっていている。朝日に照らされた黄色い砂丘が綺麗。そして快晴の青空。最高に気持ちい。ただ、太陽のある東側には雲が多く、太陽は雲に隠れたり出たりで周囲の景色も明るくなったり暗くなったり。写真は太陽が出ているときに撮って、雲に隠れたらじっと待つ。日が射して明るい時と雲に隠れた時では景色が全く違って見える。

朝日を浴びた鳥取砂丘

太陽は雲に隠れたり出たり

<< SCROLL    鳥取砂丘 パノラマ写真180°    SCROLL >>

鳥取砂丘には日本一周の旅で1度訪れたことがあり、実に12年ぶりの訪問。当時はあまり旅行そのものには関心がなく、面倒くさがって砂丘内をほとんど歩かなかったが、今回は馬の背と呼ばれるの丘の上まで歩いてみることに。鳥取砂丘に到着したのは7:10で、まだ人の姿は数えるほど。砂丘の海岸側にある馬の背まで歩いているのは1組の家族だけ。ほんとんど貸しきり状態な気分で砂丘歩いていく。

砂漠の上を歩いているような気分

馬の背に落書きの跡

砂丘に水溜り

馬の背の斜面から

馬の背の斜面を上っていくのは、まるで砂漠の上をあるいているよう。本物の砂漠を歩いたことはまだ無いけど…エジプトに行きたいなぁ。馬の背の手前には大きな水溜りが。雨水が溜まったものだろうか。少し緑もあるし、砂漠のオアシスのよう。それにしても、砂丘内には人が全然いない上、広さを対比できるような物も無いので、掲載写真では砂丘の広さが全く伝わらないと思われ。。

<< SCROLL    馬の背から陸側を眺める パノラマ写真180°    SCROLL >>

馬の背まで結構距離がありそうに見えたが、実際歩いてみると大した事はなかった。何も無い砂丘内の距離感は掴みづらい。馬の背からは日本海を一望。最高にいい眺め。そして久しぶりに見る白波と波音。「ザーッ」という波音に懐かしさを感じる。波の音って心地いいなぁ。瀬戸内海は本当に素晴らしい場所だが、個人的には波が足りないと改めて実感。

日本海西側の眺め

日本海東側の眺

<< SCROLL    馬の背から日本海を一望 パノラマ写真180°    SCROLL >>

馬の背から眺める景色と波音が気持ちよく、暫く辺りを歩いて景色を楽しむ。これが日の射さない曇り空だったらつまらなかっただろう。快晴様様。1時間ほど鳥取砂丘に留まり十分に満喫し、馬の背を下りて戻る途中に、砂丘に刺さっている杭を発見。上面には砂丘の地図が描かれていて「現在地 K-14」とある。これは自分のいる位置がよく分かり便利だ。しかし他の場所では見かけなかったが、自分が気付かなかっただけだろうか。これは砂の移動の調査をするために設けられた杭だと後から知る。

風でできた模様

杭に砂丘の地図

車に乗る前に体についた砂を払う。靴を脱いで地面に叩くと中から沢山砂が出てくる。靴下を脱ぐとやっぱり砂が。カバンも1度砂丘の上に置いたので中の物を出して確認してみると、やはり結構な砂が…長時間鳥取砂丘にいたので砂だらけになってしまった。

鳥取砂丘から次の目的地がある島根県松江市へ、日本海沿いの国道を西へ向けて車を走らせる。鳥取砂丘を出て間もなく、小腹が空いてきたので持参してきた菓子パンを食べようと、目に留まった道の駅「神話の里白うさぎ」に立ち寄り。ついでに道の駅施設内を見てまわり、建物と繋がっている歩道橋に上り海側へ渡ると、そこからの海岸風景がとてもよい。そして海岸に寄せては返す大きな波音。本当に波の音はいい。暫しの間海岸風景を眺めてから、眠気防止のためガムを噛んで道の駅を出発。ところがガムを噛んでいるときに下唇の内側を噛んでしまう。痛い…久しぶりに口の中を噛んだ、疲れているのだろうか。

<< SCROLL    神話の里白うさぎの歩道橋からの眺め パノラマ写真180°    SCROLL >>

何故「はわい」?

道の駅 神話の里白うさぎからの眺めがとてもよかったので、他にも日本海の眺めのよい道の駅はないかと、変わった名前の道の駅「はわい」に寄ってみる。見晴台はあるが管理状態が悪く、木々が遮ってあまり眺めはよくない。それに思った以上に海岸から離れていて、臨場感ある海岸風景は見られなかった。残念。

道の駅 はわいの見晴台から

道の駅 はわいからさらに西へ向けて進む。海岸沿いに建ち並ぶ風力発電機が少し気になったが、道を外れて立ち寄るのも面倒なので寄り道せずに進む。途中から国道に並行して高速道路の山陰自動車道が建設中で、途切れ途切れに完成している区間が無料で通行できるようになっていたので、時間短縮のためそちらを走る。高速道路からではよい海岸風景に出会うチャンスはなさそうなので少し迷ったが、これからまだまだいい風景が見られるので別にいいだろうということで。そしてまた口の中を噛む。肉を噛んだ嫌な感触と血の味。さっきと同じ場所を思いっきり噛んでしまいかなり痛い…とりあえずガムを噛むのを止める。二度も噛んで膨れた下唇の裏側を舌で気にしながらひたすら西へ向かう。

鳥取砂丘から約90km走り、島根半島東隣りにある鳥取県西北端の弓ヶ浜半島に入る。弓ヶ浜は名前の通り、弓のように緩い弧を描いた海岸線で、海岸線と並行する国道から時折綺麗な海岸風景が見えるので、適当な海岸駐車場に車を停めて砂浜へ。海に向かって左側には島根半島東端の地蔵埼が、右側には鳥取県の名峰「大山(だいせん)」が見える。特別印象的な海岸ではないが、快晴で空も海も青いというだけで気持ちがいい。そして波の音が心地いい。

<< SCROLL    弓ヶ浜 パノラマ写真180°    SCROLL >>

弓ヶ浜の北まで進んだ所にある境港の街には、ゲゲゲの鬼太郎など水木しげるの漫画キャラクターのブロンズ像が約50体も並ぶ「水木しげるロード」というのがある。鳥取県境港市は水木しげるの出身地らしい。そういえば2年前に車中泊旅行で福井県に行ったときは、銀河鉄道999と宇宙戦艦ヤマトのブロンズ像が並ぶ敦賀市の「シンボルロード」に立ち寄った。銀河鉄道999(特に劇場版)は自分にとって不朽の名作。ゲゲゲの鬼太郎は子供の頃にテレビアニメをよく見た記憶があるが、特に思い入れはないので立ち寄らず。

境水道大橋

男女岩

境港に架かる境水道大橋を渡ってやっと島根県に入る。時間は11:50。鳥取砂丘から予想した以上に時間が掛かってしまった。海岸沿いの道路を走って島根半島東端の地蔵埼へ向かう。

美保関

(みほのせき:島根県松江市)

地蔵埼へ向かうついでに、地蔵埼のすぐ手前にある美保神社と青石畳通りに立ち寄り。漁港に沿った通りには旅館が並んでいるが観光客の姿はほとんどなく、土産屋や屋台で焼きいかを販売しているおばあさんの姿が目立つ。美保神社は青石畳通りのついでのついでなので境内をサッと見るだけ。

美保神社神門

美保神社社殿

青石畳通りは昔ながらの建物が並ぶ石畳の小路で、石畳は雨に濡れるとうっすらと青色になるという、郷愁感溢れる紹介がされていたので楽しみにしていたのだが…実際に歩いてみると特別印象的には感じず、少し拍子抜け。確かに古い建物が並んでいるが、それに混じってコンクリート製の建物もあったり。それに廃業していると思われる旅館や商店が目立ち閑散としていて、何だか寂しい雰囲気。石畳が雨に濡れていればまた違った印象を受けたのかもしれない。

青石畳通り入り口

青石畳通り

無料駐車場の横の屋台のおばあさん3人組に、車を停めた時に賑やかな声を掛けられ焼きいかを勧められ、戻った時にも声を掛けられたので仕方なく購入。まぁまともに食事をしていないので小腹が減っていたからいいけど、500円は随分な観光地価格だな。。

焼きいかの屋台

食べてみた

無料駐車場の先に紅い太鼓橋があり、それを渡ったところに弁天さまの祠。そこで漁港風景を眺めながらのんびり焼きいかを食べる。どうも今回はいつもの車中泊旅のように、限られた時間を最大限に生かそうと活発的に行動する気分ではない。のんびりとした風景を眺めながらのんびりと旅をしたい気分。鳥取砂丘で見た大海原と波音がそう仕向けているのだろうか、なんてね。

太鼓橋

弁天さま