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その1  1日目夜〜2日目昼

 

旅行1日目は東京から能登半島へ向けてひたすら走る。能登半島までは400km以上の道のりなので、いつもの深夜出発では早朝までに到着するのは無理。最初の目的地の氷見漁港から日の出を見たいので、日の出時間に十分間に合うよう、観光初日前日の夜の19:00に出発。

中央自動車道の高井戸ICから高速道路に入るつもりが、道を間違えて住宅地に迷い込んでしまう。東京を出る前からアクシデント発生でイライラ。次の調布ICから中央道に入る。道路は予想以上に空いていて順調に走っていたのに、くだらない事で30分くらい時間を無駄にしてしまった…

高速道路で約200km進み、長野県の豊科ICで降りて国道を日本海に向けて北上。日本海に突き当たり海沿いの国道を西へ進む。ここまでの道のりは、夜とは言えGWの割に随分空いていたので安心していたが、トイレ休憩のため立ち寄った道の駅が満車で驚く。しかもほぼ全て車中泊の車。みんな朝になったら何処に行くのだろうか?

最初の目的地の富山県氷見漁港にある、道の駅氷見に2:20到着。驚いたことにここも満車状態。キャンピングカーやミニバンが目立ち、やはりほとんどが車中泊の様子。こんな状態では能登半島の道路は混雑するのではないかと不安になる。

計画では寝ずに観光を続ける予定だったが、氷見に予定よりも1時間以上早く着いて日の出まで時間があるので、少しでも睡眠を取って体を休めようと思い2:30就寝。1日目の走行距離は440.9km。平均燃費は18.6km/ℓとなかなかの低燃費。ガソリン代が高騰している今は特にうれしい数値。

氷見漁港

(ひみぎょこう:富山県氷見市)

4:30起床。なかなか寝付けず1時間ほどしか寝れなかった…外は気温4℃とかなり寒い。さすがにこの時間に起きて外を出歩いている人は数人しかいない。日の出に遅れないよう、漁港内を歩いて撮影スポットを探してたどり着いた所には先客が1人。本格的なカメラでシャッターチャンスを狙っている。負けじとこちらも壊れかけのコンパクトデジカメを用意。そして5:00ちょうどに雲間から太陽が顔を出し始める。できれば雲無しで水平線から出る所を見たかった。

氷見市は水平線越しに北アルプスの山々を眺めることができる珍しい所なのだが、海の向こうは雲掛かっていたため北アルプスを眺めることはできなかった。翌日の昼以降に再び氷見漁港まで来る予定なので、その時に期待。

氷見漁港から見上げる空は雲ひとつ無い快晴。天気予報通り1日中晴天が期待できそう。観光スポットの多い西側の海沿い(氷見は東側)を目指して出発。

 

能登半島東側の氷見漁港から、陸を挟んで逆の海沿いににある千里浜に向かう途中、水田のような所の水面に白い煙のようなもなが広がってるのが目に入り、これはいったいなんだ?!ということで車を止める。最初は霧かと思ったが、辺りを見回しても他の所には無い。気温が4℃〜5℃とかなり冷えていたので、もしかしたら外気温よりも水温の方が高いときに発生する水蒸気ではないかと思った。とにかく不思議な光景。わずかな風で水面の上を滑るように移動していく。

千里浜なぎさドライブウェイ

(ちりはまなぎさどらいぶうぇい:石川県羽咋市)

能登半島西南端にある、砂浜を車で走ることができる珍しい場所。結構人気のドライブスポットらしいが、6:00前ということもあってかガラガラ、というより砂浜を走っている車は1台もなかった。抜けるような青空の下で波打ち際を走るのはとても気持ちいい。砂浜で車を降りて再び車に乗ると、靴底に付いた砂で床が砂だらけに…レンタカーだから気にしない気にしない。

旧福浦灯台

(きゅうふくらとうだい:石川県志賀町)

現存する日本で一番古い木造灯台。四角形で高さ5mとかなり小ぶり。黒い瓦と白塗りの板が青い空と海に映える。人もいなく静かでとても落ち着く雰囲気の場所。この周辺には他にこれといった観光スポットも無いようなので、この灯台の為だけにここまで来る人は少ないかも。それに駐車場がとても狭い上に、駐車場手前の住宅街の路地が本当に狭くて急坂で曲がっていて、車が通って大丈夫なのかと躊躇してしまうくらいなので、車が何台も来たら大変な事になってしまう。

巌門

(がんもん:石川県志賀町)

海岸にそびえたつ大きな岩山。波による侵食で開いたという大きな穴があり、その隣には外まで通ずる洞窟のような穴がある。岩の上は展望台になっていたが、松の木がぎっしり生えていて視界を遮り眺めはイマイチ。でも海岸からの景色がとてもよいので問題なし。この巌門から北の海岸線を「能登金剛」と言い、切り立った岸壁や奇岩が沢山ある景勝地になっている。7:00と時間がまだ早いせいか、観光客は数人しか見かけなかった。

巌門の前にある滝

巌門のすぐ側にある「鷹の巣岩」

巌門を出発する7:30過ぎには、外はかなり暑くて半袖でもいいくらいの気温に。そして雲ひとつ無い青空。旅行前からずっと天気を気にしていたので、希望していた以上の快晴で気分も最高。窓を開けて風を浴びながら海岸沿いの道路を走る。最高に気持ちいい。

機具岩

(はたごいわ:石川県志賀町)

大小二つの岩の間にしめ縄がかけられている。大きい方の岩には巌門と同じように穴が開いていて、てっぺんには松の木が生えている。何とも日本情緒あふれる風景。昔々山賊に襲われた神社の祭神が、思わず背負っていた織機を投げたものが岩になった、という無茶な伝説がついている。織機にはちょっと見えないなぁ。

世界一長いベンチ

(せかいいちながいべんち:石川県志賀町)

名前のまんま世界一長いベンチ。全長460mでギネスブックにも認定されている。だから何?と言われればそれまでだけど…ベンチがある増穂浦海岸はとても綺麗。このベンチに座って見る夕日は最高らしい。

義経の舟かくし

(よしつねのふねかくし:石川県志賀町)

日本の歴史には疎いので源義経の事はよく分からないが、海で誰かに追われている時にこの裂け目に舟を隠して難を逃れたのだろうなぁ、と思った。確かにここに隠れていれば見つからずに済みそう。この辺りは義経の舟かくし・ヤセの断崖・関野鼻と、能登金剛の中でも名所が固まっている所で、迫力ある切り立った断崖が続いている。

義経の舟かくしに着いた8:30になっても道路は平日と思ってしまうくらいに車の通りが少ない。車中泊した氷見漁港の道の駅は車で満車だったので、日中は道路が混雑すると思っていたので以外。

ヤセの断崖

(やせのだんがい:石川県志賀町)

高さ55mの断崖絶壁。断崖の上に立って眺める能登金剛の眺めは最高。断崖の先まで行くのは危険なので少し手前に柵があるのだが、低い柵なので皆またいで断崖の岩場まで出ている。でも強風の時は止めたほうがいいかも。そして意味深げな看板が…ここから身投げする人が結構いたりするのだろうか。

正に身が竦む(ヤセる)ような断崖

こんな看板があるということはやっぱり…

関野鼻

(せきのはな:石川県志賀町)

人の鼻のように突き出た地形。カルスト地形という能登半島を代表する地形らしい。鼻の先端まで遊歩道が続いていて、先端から階段を降りると独特な形をした白い岩場に出る。関野鼻周辺には個性的な岩場が沢山ある。義経の舟かくしから関野鼻まで遊歩道が続いているので、海を眺めながら散策したいところだが、結構距離があるので止めておく。時間に余裕のある人にはお勧めの散歩コース。

関野鼻はNHKの大河ドラマ「源義経」のロケ地だった場所で、原作脚本を手がけた村上元三氏の記念句碑がある。句碑には「義経の 行方も知れず 波の花」と書かれている。どうやらこの辺りは源義経縁の地らしい。…それにしても暑い。5月なのに夏のような陽気。

義経の隠れ洞窟なるものもあるので行ってみる。関野鼻の付け根側にある紅い社に、拝観料徴収箱があるので100円を入れて社をくぐり、海岸沿いの細道を進んで義経の隠れ洞窟に到着。洞窟内には裸弁財天という社がある。洞窟内では何かの作業中だったので、落ち着いてゆっくり見物することができなかった。それにしても義経の船隠しに義経の隠れ洞窟と、義経は隠れるのが得意な武将だな。

義経の隠れ洞窟

洞窟の中から海を眺める