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瀬戸内しまなみ海道

(2013年7月・8月 2014年3月

・8月 2015年2月

瀬戸内しまなみ海道は、広島県尾道市から愛媛県今治市までを繋ぐ約60kmの自動車道。正式名称は「西瀬戸自動車道」だが、愛称の「(瀬戸内)しまなみ海道」という呼び名が一般的。しまなみ海道は瀬戸内に点在する6つの島の上を通っている。観光スポットが豊富な島もあり、瀬戸内海を代表するドライブ・観光スポット。島と島を繋ぐ各橋には自転車・歩行者専用の道路が設けられていて、海上のサイクリングロードとしても有名。このページではしまなみ海道が通る広島県側の3島と、さらにその島に隣接し橋で渡れる小島2島を紹介。

向島(むかいしま)

しまなみ海道が通る6つの島うち、一番北にあるのが向島。本土と向島に挟まれた尾道水道の上を、一般道の尾道大橋としまなみ海道の新尾道大橋の2つの橋が平行して架かっている。向島は島全部が尾道市になっている。尾道と言えば観光スポットとして有名な坂の町をイメージする人が多いと思うが、尾道は市名であって坂の町だけにあらず。広島県側のしまなみ海道周辺に点在する複数の島も尾道市に含まれる。

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兼吉市営バス乗り場

バス乗り場の中

コーヒーショップの看板

向島北岸には尾道本土とを往復するフェリー乗り場が数ヶ所あり、そのうちのひとつのフェリー乗り場の前に、”新・尾道三部作”の映画のひとつ「あした」のロケ地となった兼吉市営バス乗り場がある。映画を観て楽しめた人には十分な観光スポットとなるのだろうが、旧尾道三部作の「転校生」と「時をかける少女」しか観たことが無い自分には、特に感慨も何も感じられなかったのは仕方がない。それよりも、向島一周中に見かけたふたつの看板の方が印象に残った。コーヒーショップのビートルに酒屋のキングコング、どちらも80年代の懐かしさを感じる。

これは酒屋のもの

 

向島北端のしまなみ海道西隣にある岩屋山には、山頂部に特徴的な巨石がある。山と言ってもちょっとした丘のようなもので、歩いて簡単に上まで登ることができる。駐車場らしきスペースがあるが道が狭く駐車スペースも狭くて方向転換し辛い、停め難いし出難い。他の車は路駐していた。

道路から見上げる岩屋山の巨石

上り坂左側が駐車場へ、右側が登山道

岩屋巨石は、はるか昔に人が造形したと考えられている…その造形は古代太陽信仰に基づいた太陽の周期とリンクしたものとなっており、古代人の暦の知識が込められていると考えられ…と説明書きにある。

岩屋巨石 正面

巨石内部に祠

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岩屋山南端の巨石のある広場はビュースポットになっていて、南に延びるしまなみ海道や向島で最も高い高見山などを見渡すことができる。広場からは”岩屋巨石 正面”、広場から一段下りたところからの眺めを”岩屋巨石 飛び出す岩”、巨石の上から”岩屋巨石 割れ目”…というような名称がついている。

岩屋巨石 飛び出す岩

岩屋巨石 割れ目

岩屋巨石の隣にはイノシシのようにも見える奇岩とお堂があり、その裏手が”千光寺山パノラマビュー”となっている。尾道水道を挟んだ対岸にある千光寺山が目の前に見える。千光寺公園展望台や尾道城、斜面に密集する住宅の様子がよく見える。山の上に建つ天守閣は印象的な眺めだが、実は尾道城は史跡ではなく天守を模した博物館、しかも廃業している。

この奇岩とお堂の裏手がビュースポット

千光寺山パノラマビュー

尾道城

千光寺公園展望台と千光寺

岩屋山の山頂部は南北に長い。南端にある岩屋巨石から北へ歩いていくと大元神社がある。神社からさらに北へ進み、途中にある祠から新尾道大橋と尾道大橋を見下ろす眺め。新尾道大橋はしまなみ海道の一部なので有料だが、尾道大橋は一般道なので無料。尾道本土から向島へ行くなら尾道大橋を渡ったほうがいい。

岩屋山頂北側へ向かう

大元神社

神社の奥へ

新尾道大橋(左)と尾道大橋(右)

大元神社の一番奥が岩屋山山頂の北端で、神域となっている岩場の前が”尾道三山パノラマビュー”となっている。しかし周囲の木々が邪魔で眺めはよくなかった。

岩屋山山頂北端

尾道三山パノラマビュー

 

向島南部にある標高283mの高見山は島内で最も標高が高い。山頂まで車で上ることができ、展望台からは360度のパノラマを眺望。

高見山山頂

山頂にテレビ塔がある

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高見山山頂手前の横道を入っていく

尾道水道展望地

高見山山頂の少し手前にある「尾道水道展望」と標識のある展望地からは、本土側の尾道市を一望。山頂展望台からだとテレビ塔施設の陰で見えない、坂の町がある千光寺山がよく見える。ただ、本土と向島の間を通る尾道水道はほどんど見えない。

尾道水道展望地からの眺め

千光寺山

 

尾道水道に面した島の北部以外は、ほぼ海岸沿いに県道が敷かれている。向島の海岸沿いに際立った観光スポットは見当たらないが、車の往来は割と少なく、小島が点在する海岸風景を眺めながらのんびりドライブやサイクリングをするのにいい場所。

東岸沿いの道路

鳥居のある砂浜

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向島南東岸の小さな港に浮く、大きな岩の上に建つお堂、第三十八番 金剛福寺。どうやら向島にも八十八ヶ所霊場があるようだ。日本各地には四国八十八ヶ所霊場にならった八十八ヶ所霊場が沢山ある。しかし小さな向島に八十八もの霊場を置くとは、何とも高密度な霊場だ。

金剛福寺がある港の大岩

大岩の上にお堂が建っている

岩の上から港を見下ろす

お堂裏手から

 

向島南岸中央に、しまなみ海道の因島大橋が架かっている。橋のたもとからは対岸の因島北端にある大浜埼灯台が小さく見える。向島西岸には、向島と岩子島を結ぶ向島大橋が架かっている。

因島大橋

因島北岸の大浜埼灯台

 

岩子島(いわしじま)

岩子島は向島の西岸と向かい合う、周囲8kmの小さな島。向島から向島大橋を渡って入ることができる。際立った観光スポットは無く、あえて言えば厳島神社くらいだろうか。

向島大橋

車道と歩道で橋が別々になっている

”いわじま”ではなく”いわじま”

岩子島南岸

 

岩子島の西岸に厳島神社がある。総本社である宮島の厳島神社の分社で、こちらの鳥居も宮島と同じく海岸にあり、鳥居の形も似ている。ここも満ち潮時には鳥居が海水に浸かると思われ。鳥居から拝殿までの参道は砂浜にあり、参道両脇に並ぶ石灯籠は下半分まで砂に埋まっているものもある。

厳島神社

拝殿

鳥居から拝殿を見る

宮島の鳥居と形が似ている

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厳島神社の駐車場と道路を挟んだ向かいにも鳥居が建っている。鳥居の横には「鳥居建立記念」と刻まれた石碑。これはこの鳥居の建立を指しているのか、厳島神社の鳥居を指しているのか、分からない。鳥居から続く階段を上がると拝殿、その隅に古びた祠がある。

「位王八正神」と書かれてある

鳥居の先にある拝殿

古びた祠

 

岩子島の東岸から西岸までを横切る道路に入ると道幅はかなり狭い。コンパクトカーより大きい車で通るのは躊躇してしまうほどの狭さ。そんな狭小道路にこれまた狭いトンネルがある。”新・尾道三部作”の映画のひとつ、「ふたり」のロケ地となった浜の浦トンネル。

知らない映画

浜の浦トンネル

ここにもあるのか

岩子島北岸の道路

対岸に尾道本土の造船所

一応海岸沿いに島を一周。島を外周する道路は、南側はそこそこ道幅があり走りやすいが北側は狭い。岩子島の道路はほとんど狭い。