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その2  2日目午前中

 

白沙八幡神社

(はくさはちまんじんじゃ:石田町筒城仲触)

島の東海岸にある左京鼻からスタートした壱岐島観光は、基本的に島を時計回りに一周する形で進めていく。小島神社を出てからは、綺麗な海水浴場が複数ある東南岸に向けて車を走らせる。で、最初に立ち寄る筒城浜の直ぐ側に大きな鳥居が建つ白沙八幡神社があるのでついでに寄り道。

白沙八幡神社の大鳥居

大鳥居の先には昔からある石鳥居

大鳥居の高さは10mくらいありそうで、近年造られたような真新しさがある。確かにデカいが驚くほどの大きさではなく、特別インパクトがあるわけでもなかった。大鳥居から参道に入って直ぐにまた鳥居があり、そちらは随分小ぶりで石が風化していて歴史を感じさせる。大鳥居の方はきっと観光客を引き寄せるために造られたんじゃないかと思われ。そして見事に引き寄せられた自分。しかし、ただ大きいだけの真新しい鳥居よりも、小さくても昔から存在していて風格のある鳥居の方が存在感があるし、飾られたしめ縄が頭にぶつかるほど低い点も逆に印象強い。

白沙八幡神社

境内から見るふたつの鳥居

参道を奥まで進んで一段高い場所にある境内まで上がるも、周囲を木々に囲まれていて外の景色は見えず。境内へ上がる階段から参道とふたつの鳥居が見えるだけだった。

筒城浜

(つつきはま:石田町筒城東触〜仲触)

白沙八幡神社から本来の目的地の筒城浜へ。駐車場の直ぐ隣が砂浜南端にある展望スポットで、北東へ向けて弧を描いた砂浜が続く筒城浜を一望。…一望して観光終了。海水浴する訳でもなく、特別見所がある訳でも散策路がある訳でもないので、ただ海岸風景をひと目見る以外にする事は無かった。日本の快水浴場百選とか日本の渚百選とか、いくつもの○○○選に選出されている壱岐一番のビーチという事で期待し過ぎていた。

筒城浜

確かに綺麗な砂浜海岸ではある

筒城浜に着いたのはちょうど8:00をまわった時。写真栄えする鮮やかな海岸風景が見られると期待していたが、まだ太陽は低く逆光気味という位置関係もあり、周囲の緑や砂浜の一部が陰って暗くイマイチな眺めだった。まぁここも壱岐島一周のついでに寄ったようなものなので別にいいさ。

筒城浜展望地の片隅には洋風の東屋があり、「再会のリコリス園」と書かれたお洒落な看板が立てられていた。再会のリコリス園って一体何??説明書きが無いので何の事かさっぱり分からない、そして何故かとても気になる。ここで再会した男女は幸せになる…的な恋愛成就スポットなのかと想像。で、後からインターネットで調べたら看板を設置した「壱岐島砂浜会」のHPにたどり着く。リコリスとは花の名前で、花言葉が”再会”だった。う〜んなるほど、スッキリした。

筒城浜の隅にある東屋

訪問時リコリスは咲いていなかったと思う

大浜

(おおはま:石田町筒城東触)

筒城浜の直ぐ南隣に壱岐空港があり、南北に延びる滑走路と海岸に挟まれた細道を1kmほど南下して次の目的地の大浜に到着。ここも壱岐を代表する海水浴場だが、遊歩道や灯台がある海岸で観光も楽しめそうだと期待していたので、筒城浜よりもこっちが本命。海水浴シーズンではないので筒城浜でも大浜でも行楽客の姿は無し。コロナ禍とは言えそれなりに観光客が壱岐島に訪れているはずだが、観光地でもない場所やマイナースポットを好んで朝からウロウロしているのは自分くらいなのかも知れない。まぁ他人と同じような事ばかりしていても面白くないのでいいのだ。個性があっていいじゃないか。

大浜北端の島っぽい陸地

北端から見渡す大浜

駐車場は南北に延びる大浜の北端側にあり、砂浜に出ると北側に島のような陸地がある。残念ながらモロに逆光で写真を撮ると真っ暗。逆に南へ続く海岸風景は明るく鮮やかで最高にいい眺め。砂浜の南端からは海食崖のある陸地が続いていて、その更に先に灯台が建つ乙島がある。こういう風景が見たかったんだよ、こういう場所を観光したかったんだよと、筒城浜で下がった気分は一気に回復。

砂浜より南に見える乙島灯台

砂浜にある遊歩道を歩いて灯台を目指す

大浜北端の島っぽいのは大したものじゃなさそうなので行かず、南へ向けて砂浜を歩いていくと、途中から舗装された遊歩道が延びている。これは歩きやすくていいと思ったのも束の間、風に流された砂が舗装路の上に堆積している場所が多くて歩き難い。今回の旅では未舗装の山道など足場の悪い場所は基本的に歩かない予定だった事もあり、革のブーツを履いて来てしまった。当方革靴が好きなのである。しかし意外な事に砂浜でブーツが活躍。履き口が足首の上まであるサイドジッパーブーツで隙間が一切無いので、靴が砂に潜っても中に砂が入らないで済む。紐靴やメッシュのある靴だったら靴下の中まで砂だらけになっていた。

まさか砂浜でブーツが活躍

遊歩道から眺める海

遊歩道から眺める海岸風景もなかなかいい。正面に広がる水平線、日光に照らされキラキラと輝く海面、心地よい音と共に砂浜に打ち寄せる波。何よりも海がコバルトブルーともターコイズブルーとも言える鮮やかかつ柔らかい色をしていて、何だかとても目の保養になる。自然が生み出す綺麗な色に癒される。

海食崖の上から大浜とその北端にある島?を眺める

乙島の浜と乙島灯台を見る

遊歩道は砂浜の南端まで延びていて、さらに海食崖のちょっとした高台の上を続く。そして灯台が建つ乙島がよく見える丘の先にある、「乙島の浜」と名の付く場所に到着。で、乙島の浜を渡って灯台まで行こうとしたが、歩いて渡れそうに見えた乙島の浜は海水に浸かっていた。干潮時には渡れそうな感じの場所なので、はらほげ地蔵訪問時から続いていた干潮は終わって潮が満ち始めているのだと思われ。という事で灯台まで行くのは諦める。まぁ仕方ない、仮に乙島の浜を渡れたとしても先にゴツゴツした岩場があり歩けるのか分からないし、灯台の建つ乙島も一応離れ小島のようだし…

干潮時なら渡れそうな乙島の浜

乙島までは行けなかった…

灯台へは行けなかったので引き続き遊歩道を進む。壱岐空港の滑走路の一部を見渡せる場所が途中にあり、それから滑走路南端の地面下を横切る通路を通過。その時プロペラ機が滑走路の端までやって来て、旋回して機首を北へ向けて走って行った。滑走路を見渡せる場所に留まっていれば飛行機が離陸するところを見られたかもしれない。少々タイミングが悪かった。

さらに遊歩道を進む

滑走路南端にある通路

滑走路の端に飛行機が来た

旋回して飛んでいった

滑走路南端の通路を抜けると小さな砂浜海岸に出る。綺麗な場所ではあるが何処にでもあるような平凡な海岸。でもこじんまりとした落ち着いた雰囲気がいい。こういう場所で時間を気にせずのんびりと過ごすのもいいなと思った。あぁ、そんな風に思うのはやはり心が疲れているからに違いない。しかしいつも通り予定が詰まった車中泊旅行には、ボーっと1箇所に留まっていられるほど時間に余裕は無いのだ。

滑走路南端西寄りにある海岸

ここに椅子を置いてボーッとしてたい

大浜から続く遊歩道は、小さな砂浜海岸にある高台まで上がったところで終わり。滑走路がよく見えるので、ここから飛行機が飛び立つところを見られればよかった。ともあれ大浜からの散策はここで終了。来た道を引き返して大浜の駐車場に戻る。

高台から滑走路と綺麗な海岸を見渡す

左京鼻から大浜まで各観光スポットの移動は非常に短かったが、大浜から次の目的地がある壱岐島南端まで初めて長い車移動、と言っても10kmちょっと。壱岐島は結構小さな島なので急ぐ必要は無い。狭い道も多いが車の交通量は非常に少ないので運転は楽。本土から一定距離のある離島のいいところは、休日でも市街地以外は車の交通量が非常に少なく、観光スポットも行楽客の姿が少なく、時間の流れがゆっくりに感じられゆったりとした気分で旅ができるところ。離島旅は本土とは一味違う気分になれるのが大きな魅力。

のんびり走ろう壱岐島

運転中に目に留まった何気ない風景

9年前に東京から広島へ移住して以来、小豆島や大崎上島など離島を含む瀬戸内海の主だった島々はほぼ全て周り、島根県の隠岐の島4島、長崎県の対馬、そして今回壱岐島を訪れ、中国・四国・九州地方で他に行きたい島は無くなってしまった。あえて挙げるなら長崎県の五島列島があるが、自宅から長崎まで450km前後車の運転をして(もうそんな長距離運転したくない…)から五島までフェリーに3時間前後乗船(フェリーは予約が面倒だしね…)という長い長い道のり。更に五島間の移動でも何度もフェリーに乗る必要がある。それだけの時間と労力と交通費を消費してまで行きたいと思う場所ではない、今のところは。そもそも広島から車中泊で出掛けたいと思う場所がもう無くなった。ほとんど旅行をしたことの無い東北地方にでも移住すれば、いくらでも車中泊旅行のプランは湧いてくると思うが。よし、そのうち東北地方に移住しよう…なんてね。

鏡岳神社

(かがみだけじんじゃ:郷ノ浦町初山東触)

インターネット上にあった壱岐島の観光マップに「天空の社」と書かれてあり、何となく興味を惹かれ立ち寄った壱岐島南端にある鏡岳神社。壱岐島一周ついでに気が向いたら寄り道する程度の考えだったので、事前に何も調べずの訪問。

参道入口

はるか上へと続く石段

で、何となく予想していた通り山の上にある神社で、参道入口の鳥居から長い長い階段道が続いていた。歴史を感じさせる古い石鳥居から真っ直ぐに延びる石段風景には荘厳さがあり、確かに天空へと続いているようだ。石段は何段あるのか知らなかったが、そんなに高い山でもなさそうなので上まで登ることにした。そして5分ほどで山頂に到着。後から調べたところ320段だった。

鏡岳神社拝殿

拝殿裏手の本殿

石段を登り切った目の前に拝殿があり、その裏手に本殿が建っている一般的な神社の社殿構造。境内敷地は狭い。山頂にある神社という事で、周囲の景色を一望できる展望スポットになっている事を期待していたが、境内の周りは草木がうっそうと茂っていて外が全く見えない。1箇所展望ポイントらしき場所があるが、そこも高く伸びた草葉が邪魔して外の様子はほぼ見えず。本来ならばこの後に立ち寄る初瀬の岩脈がある海岸が見えそうな感じだった。本当に残念だ。

隅っこにある祭られ物的なもの

本来はここから海が見られたと思う

せっかく山頂の境内まで登ったものの外の景色も見られず、何もする事が無いので早々に引き返す。石段は少々急勾配で、雑草が生えていたり枯葉が積もっていたり枝や石が転がっていたりするので、登りよりも足元に十分注意して下りる。長い階段道はずっと木々に囲まれていて日が差さないと薄暗いくらいなので、下まで下りて目の前に明るい漁港風景が開けた時には妙な開放感があった。

日が差さないと暗い階段道

鏡岳神社は静かな漁港の隣にある

初瀬の岩脈

(はぜのがんみゃく:郷ノ浦町初山東触)

鏡岳神社の直ぐ側にある初瀬の岩脈もついでに見物。高さが41mある断崖で、白い岩壁の間に黒い特徴的な岩が挟まるようにある。白い岩は流紋岩で黒い岩が玄武岩との事。玄武岩は丸みを帯びて盛り上がったような形をしていて、表面がボコボコしていて何だかグロテスクな感じもする。ただ、確かにインパクトはあるし地質マニアには魅力的な光景なのかも知れないが、凡人の自分には観光スポットとしての印象はあまりにも弱かった。

初瀬の岩脈

少々グロテスクに見える

道路脇の落書き発見

鏡岳神社と初瀬の岩脈の観光を終えて、壱岐島最南端にある岬のイルカ鼻へ車で向かう途中、道路脇の壁に変な絵があるのを発見。ボコボコした斜面の形状を利用して描かれてある。前後に猿と牛の頭のようなものがついた生き物らしきものと、目鼻口のあるスライムのようなもの。それと手を合わせているタヌキのような仏像のような絵が平面部分にある。とにかく意味不明だ、そして明らかにただの落書きだ。しかしこういうちょっとした発見が意外と面白い。

前後に頭のようなものがついた何か

…スライム?

タヌキか仏像か?

海豚鼻

(いるかばな:郷ノ浦町初山東触)

鏡岳神社のある漁港から車を1km弱運転して、イルカ鼻突端へ続く遊歩道の入口がある道路脇の駐車スペースに到着。海岸沿いの高台にある駐車スペースからは、壱岐島最南端であるイルカ鼻の付け根から西へ続く海岸風景を一望。遊歩道入口は雑草がボウボウに生えていて、「初瀬海豚鼻」と書かれた案内標識は風化が激しくマイナースポット感が漂う。なかなか冒険心をくすぐってくれるじゃないか。

駐車スペースから眺める海岸風景

イルカ鼻遊歩道入口

草むらの中を続く遊歩道はやがて少しマシな道になり、それから草木に囲まれ木漏れ日が差す細道になり、そしてまた草ボウボウの道になり…歩みを進める足で草を掻き分けるようにして行かないといけない場所も。本当にあまり観光客が訪れないマイナースポットなのか、遊歩道の管理もあまりされていないよう。

草むらの中を続く遊歩道

この花よく見る

管理不十分な遊歩道が続く

少々険しい道のりを5分ほど歩いて、視界に海が広がり灯台が建つ野原に出る。遊歩道の途中で草木に阻まれ辿り着けないんじゃないかと心配したが、無事イルカ鼻突端に到着。小ぶりな灯台があるだけで海の眺めはまぁ普通、壱岐島最南端だからと言って特別印象的な場所ではなかった。獣道のような遊歩道が示すように観光スポットと言うほどの場所ではなかったが、こういう素朴で落ち着いた場所もたまにはいい。

獣道のような遊歩道から灯台の建つ野原に出る

海豚鼻灯台

イルカ鼻突端の岩礁には釣り人の姿が数人。観光スポットより釣りスポットなのかも知れない。ちなみに、「海豚鼻」という名前は岬の形がイルカの鼻に似ているから付いたらしい。ところで、漢字の「海豚」は当て字で海に棲む豚のような生き物という事だろうけど、イルカはブタに似ていないと思う。

海豚鼻突端からの眺め

海豚鼻突端からの眺め