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その3  2日目昼

 

塞神社

(さいじんじゃ:郷ノ浦町片原触)

壱岐島最南端の海豚鼻から北西へ向けて車を走らせ、前日にフェリーから降り立った郷ノ浦港がある町へ。島内で一番大きな町らしいがそれでも規模は小さく、際立った観光スポットがあるわけでもない様子。ただ、1箇所だけ島一周ついでに立ち寄りたい神社があった。目的の神社周辺には観光客用の駐車場もコインパーキングも見当たらず、仕方なく道路沿いにある漁港に車を停める。漁港のある入り江に橋が架かっていて、橋のたもとに郷ノ浦港がある。

駐車場が無いので漁港に駐車

徒歩で神社へ向かう

漁港から少し歩いて神社へ。街のメイン通りに人の姿は無く店の多くは閉まっていて、かなり閑散としていて寂しい雰囲気。そして空はどんよりとした曇り空。海豚鼻まで空模様は快晴だったが、車で移動している間に曇り空になってしまった。スマホで天気予報を確認すると夕方まで曇り… 時間はまだ11:00を過ぎたところで、この後もいろいろ観光スポットをまわる事になっているので、雨でも降り出したらどうしようと不安になる。

塞神社

立派な「ブツ」がお出迎え

メイン通りから一歩入った突き当たりにある塞神社。社殿の前に目的の「ブツ」が訪問客を出迎えるようにそびえ立っていた。旅中のちょっとしたオモシロネタとしてこの神社は押さえておきたかった。それにしても本当に立派な「ブツ」だ、正に男のシンボル。梅宮辰夫の「シンボルロック」が頭の中で流れた。知らない人は一度聴いた方がいい。

堂々たるお姿

社殿にもデカイのが

とにかく「ブツ」だらけの神社

社殿の中にも「ブツ」が沢山。特大から極小までいろんなサイズのシンボルちゃんが祭られている。更には浮世絵っぽい春画も沢山飾られていた。とにかく凄い神社だ、梅宮辰夫もきっとビックリだ。由緒ある神社でいろんな御利益があるようだが、とにかく「ブツ」のインパクトが強い。別名一物神社、またの名をシンボル神社と勝手に命名した。ところで、周辺住民はこの神社をどう思っているのか興味深い。物心つく頃から見ていれば特に何とも思わないのかも知れないが。

岳の辻園地

(たけのつじえんち:郷ノ浦町片原触)

次の観光は壱岐島最高峰の岳の辻。島全体を見渡せる絶景スポット…という謳い文句だが、郷ノ浦港から車で10分程度の場所で島の南端寄りに位置している事と、最高峰と言っても標高213mと低いので島の北側まで十分に望めないだろうと予測。しかも曇り空で展望スポットからの眺望を楽しめる天気ではなくなってしまった。それでも塞神社のある町から車で直ぐなので、岳の辻がある岳の辻園地へ向かう。

西側駐車場にある展望デッキ

西側展望デッキからの眺め

まずは東西に延びる岳の辻園地の西側駐車場へ。駐車場の奥には南西を向いた西側展望デッキがあり、郷ノ浦や周囲の島々を一望できる眺め。しかしながら標高は随分低いようで(調べたけど分からなかった)陸地の上下視界が狭く、そして展望デッキの下にある木々が下界の視界をだいぶ遮っている。おまけに空全体に広がりつつある雲が日差しを遮って尚更パッとしない眺め。しかもちょっと寒い。そんな風景を眺めていたらとうとう雨が降り出す。このまま雨天が続いたらこの日の観光は中断せざるを得ない。

雨が降り始め車内へ避難

雨が降ってもとりあえず岳の辻園地で一番高い展望スポットへ行くため、車で東側駐車場へ移動。天気が良ければ園地内の遊歩道を端から端まで歩いてもよかったが、曇天と雨でさすがにそんな気分にはなれず。東側駐車場に着くとタイミングよく雨が止んだので、歩いて直ぐの東側展望広場へ。ここが壱岐島最高峰標高213mの地。そして展望広場からの眺めはと言うと…正直殺風景だった。確かに周囲の景色をぐるっと見渡せる眺望ではあるが、何と言うか目を惹くものが無い。山と言うほどの地形も無く、原野のような平たい風景がただただ広がっているという感じ。広場の外に生えている木々が下界の視界を遮っているのもマイナスポイント。ともあれ、岳の辻が標高213mで最高峰な訳が分かった。壱岐島には山らしい山がほとんど無かった!

東側展望広場

東側展望広場からの眺め

見渡す限り平面的な地形

岳の辻園地に3箇所ある展望スポットで最も標高が高いのは東側展望広場だが、一番の展望スポットとなっているのは東西に延びる園地の中間にある中央展望台。という事で、もはや絶景も快晴下での眺望も望めない事は分かっているが、時間はたっぷりあるのでついでに中央展望台へ…行こうとしたら、再び雨が降り始めて東側展望広場の東屋に避難。旅行出発前の天気予報では旅行期間中の降雨は無かったのに、ツイてない。まぁ、岳の辻が自分が望むような絶景スポットではなかったのが不幸中の幸いという事にしておこう。

東側展望広場から中央展望台へ向かう

中央展望台

雨は数分で止み、東側展望広場から遊歩道を300mほど歩いて中央展望台へ。なかなか立派な造りの展望台で、階段を上がって建物の屋根の上からも眺望できるようになっている。相変わらず平面的な地形が広がる風景だが、中央展望台は周囲に視界を遮るものが無く、海が近くに見える分まだいい。最初に寄った西側展望デッキから郷ノ浦港が見えたが、中央展望台からも見える。

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郷ノ浦港が見える

南西側だけ晴れ間が見える

壱岐島上空は完全に雲で覆われてしまった。中央展望台から周囲を眺める限り、南西側の海上に僅かな晴れ間が覗いているだけ。そして未だに吹き続ける風が結構寒い。あまりに残念過ぎる天気に気分は最底辺まで落ちる。しかし短時間で快晴から曇天に一変したという事は、短時間で快晴に回復する可能性もあると言える。風で雲が全部流れて再び青空が広がるやもしれないと、一縷の望みに期待するしかない。

あの丸いのは何だろう

中央展望台の隣に小さな神社と大きな井戸のようなものがあり、展望台から景色を眺めた後に見物するつもりでいた。しかし10人位の団体がやってきて神社の前に集まり、引率者らしき人が何やら長々と説明を始め、みんなでお参りし、そしてまた長々と会話が始まり…明らかに観光客とは違う。何か宗教的な集まりだろうか、とにかく近寄りがたい雰囲気。いつまでも神社の元を離れる気配が無いので諦め、中央展望台を後にして遊歩道を引き返す。先に見物しておけばよかった。

岳の辻園地の観光を終えたのが12:30過ぎ。左京鼻で起床してからここまでの間に口にしたものは、前日の移動中にコンビニで買った菓子パンとお握りだけ。さすがに空腹なので次の目的地へ向かう途中、少し道を外れてコンビニへ。がしかし、予め調べておいたコンビニのポプラがあるはずの場所には、建物内ががらんどうの古びた平屋建てがあるだけだった。明らかにコンビニが廃業した跡、という感じ。約1年半前に最初に壱岐島旅行の計画を立てた時、自分が調べた限りでは島内にあるコンビニはポプラが2軒、ファミリーマートが3軒だった。小さな離島の割には結構ある方だなぁと思ったが、どうやら1年半の間に1軒廃業したらしい。仕方なくさらに道を外れて最寄のファミリーマートへ。幸いファミマは営業していたが、店内は大混雑していた。GWで観光客が多いのも混雑の要因のひとつと思うが、食料品や日用品を販売する店の数や場所が限られる小さな離島だけに、島民にとってもコンビニは便利で貴重な存在と思われ。ともあれ、また適当に菓子パンとお握りを買って元の道のりに戻る。いつもながら車中泊旅行では食事の質も量も最底辺。それでいいのだ。

渡良のあこう

(わたらのあこう:郷ノ浦町渡良東触)

次の目的地は壱岐島西海岸の渡良半島先端にある牧崎園地。その少し手前に天然記念物となっている樹木があるのでついでに寄り道。牧崎園地へ続く道路の途中で横道に入るが、途中から車で進むには不安になるくらい急勾配な下り坂に。なので途中で道路脇に駐車して徒歩で進む。外はいつの間にか明るい日差しが出ていて、所々雲間から青空が覗くようになっていた。天気回復の見込みが出てきて気分が上がる。

急坂を歩いて下る

小さな入り江に出る

坂を下り切ると小さな入り江に出る。晴れ間の広がる空と明るい入り江風景に気分は更に上昇。そして道路脇に日差しを浴びた特徴的な樹木が立っていた。その名も”壱岐渡良のあこう”。「あこう」とはクワ科イチジク属に属する亜熱帯の高木で、「アコギ」、「アコノキ」とも呼ばれる……と、長い説明文が掲示されている。とりあえずとっても貴重な樹木のようで、樹高は13.0m。長く太い枝が何本も広がるように伸びている姿は、樹木に関心の無い自分が見てもなかなかインパクトがある。

渡良のあこう

とっても複雑なかたちをしている

見方を変えると何本もの手が伸びているようにも見え、少々不気味さを感じる。幹部分は細い枝が複雑に巻きついているような感じで、それを見て何故か血管が張り巡らされた心臓を連想した。よくよく見るとホラーちっくな木じゃないか。夜に見たら怖そうだ。

牧崎園地

(まきざきえんち:郷ノ浦町渡良東触)

13:40に牧崎園地駐車場に到着。渡良のあこうがある入り江から見た空はいい感じに晴れ間が出ていたが、牧崎園地から見る空は岳の辻園地で見た景色と変わらぬどんより曇り空。再び気分は急下降。それでも僅かに覗く晴れ間から日差しが出ていて、景色はまぁまぁ明るいのがせめてもの救い。

牧崎園地入口

ゴリラ岩がお出迎え

牧崎園地入口からは、ここの見所のひとつである「ゴリラ岩」が早速見える。微笑んでいるようなゴリラの横顔に見える。誰が見ても確かにゴリラの顔に見える岩だ。入口から芝生の中を続く遊歩道を少し歩くと、もうひとつの見所の鬼の足跡がある。波による侵食で出来た海食洞(かいしょくどう)というヤツ。切り立った岩壁にできた洞穴を足跡に見立てるのは少々無理があると思ったが、そうではなく洞穴手前の大きなくぼ地が足跡に見立てられたものだった。元々洞窟だった空洞の天井が崩落して大きなくぼ地になり、洞窟入口の穴だけが残ったらしい。

鬼の足跡

芝生の中を続く遊歩道を歩く

鬼の足跡から更に遊歩道を進んで、小高い丘の上に上がり周囲の景色を眺めていると、とうとう日差しが雲に遮られて暗くなってしまった。海岸に連なる黒い海食崖の断崖風景は全く映えず、断崖の上に広がる牧崎園地の芝生も彩度を失って冴えない眺め。本当に残念だ。しかし西側の海には青空が広がっていて、そして強めの風が吹き続けているので、時間が経てば周辺の雲が全部流れて青空が広がるのではないかと希望的観測を持ち、駐車場に停めた車で暫く待機する事にした。

海の向こうには晴れ間もあるが…

周辺は曇り空でどんより

1時間くらいは待ってみようと、運転席をリクライニングして仮眠。しかし車内温度の上昇で15分程で目が覚める。外は日差しが出ていたので牧崎園地入口へ行くと、まさかまさかの本当に青空に回復していた。雨が降り出しそうな曇天模様から一転、一面青空が広がる快晴に。ほんの僅かな時間でこんなにも空模様が変化するものなのかと、目を疑うほどの変わり様に喜びを超えて呆れてしまう。とにかく文句無しの快晴になったので牧崎園地の観光をやり直す。

短時間で曇天から快晴に変貌

コントラストの効いたゴリラ岩

鬼の足跡はモロ逆光になっていた

快晴で眺めは最高

なだらかな起伏に緑の芝生が広がる牧崎園地の風景は、青空と明るい日差しを取り戻して気持ちのいい眺め。やはり曇天下での眺めとは印象が変わる。自然探勝を満喫するなら景色を明るくする日差しと青空が(海辺なら青い海も)必須だと改めて実感。風が雲を流して青空が戻ると読み、それを信じて待って正解だった。

ゴリラ岩を別の角度から見る

印象的な海食崖

<< SCROLL    牧崎園地を見渡す パノラマ写真180°    SCROLL >>

日が差さない曇天下での海食崖の眺めは暗く寂しい雰囲気だったが、快晴下ではダイナミックで迫力のある風景に。切り立った黒い岩壁に打ち寄せる波の様子と音が爽快。それと曇っていた時は少し寒さを感じるほどだったが、晴れて強い日差しが照るようになると暑い。とりあえず正午前に見た天気予報の夕方まで曇りというのは外れた。全く持って天気予報というのはアテにならない。これまでの旅行経験から空模様の変化を読んだ自分の感の方が頼りになるじゃないか。まぁ今回の短時間での変貌振りには驚いたが。

海食崖に打ち寄せる波

快晴復活でテンション高いぞ!

何だか絵に描いたような風景だ

牧崎園地では数組の観光客の姿を確認。左京鼻から壱岐島観光を始めてから、まとまった観光客の姿を見るのは牧崎園地が初めて(岳の辻園地にいた謎の集団は除く)。フェリーの予約が結構いっぱいだったのは、帰省客や運輸関係のトラックがメインで観光客は少ないのかも知れない。いずれにせよ、離島ならではの静かでのんびりとした雰囲気を満喫できる旅がしたい自分にとっては好都合。

御津ノ辻休憩所

(みつのつじきゅうけいじょ:郷ノ浦町大浦触)

岳の辻園地で雨が降り始めた時には、最悪午後の観光は諦めて翌日に回すしかないと考えたが、すっかり天気は回復して予定通りに壱岐観光を続行できる事になり一安心。一時的な曇天と雨天で思うように観光を楽しめなかったのは岳の辻園地だけで済んだ。という事で、次は牧崎園地のある渡良半島より北にある黒崎半島へ向かう。その道のりの途中に展望スポットとなっているパーキングがあるので、休憩ついでに駐車。

高台にあるパーキング

道路脇の高台にあるパーキングで、渡良半島やその北岸に広がる半城湾などを一望。と言っても、正直特別印象的な眺めという訳ではなかった。岳の辻園地からの眺めと雰囲気が似ている。展望所は西を向いている事もあり、沈み行く夕日を眺めるのにいい夕景スポットになっているらしい。時間はまだ15:00になったところで夕景を見るには早過ぎた。

御津ノ辻休憩所からの眺め